では、そもそもなぜN男なのか
他の子でもよかったのではないか?
N男が生まれしばらく後、毒舌でもある祖母B子はこう評した
「この子は、『ち~ん』がいっても『ナンマイダ』がいかん」と
この言葉はN男の本質を見事に表している 要するに頭隠して尻隠さずのようなお間抜けな性格なのであった
さてそのN男、できちゃった婚の産物なのであった、ときいている その当時の社会情勢からすれば驚きの一言である
D子の相手のO男は苦労人で小心者であった O男はすぐ堕ろせとせまったという
また・・・妊娠当時、D子は不眠でも悩まされていた
それで、当時、睡眠薬にサイドマイドが市販されていた
が、しかしD子は薬局で「アトラキシン」を名指しで求めた
薬剤名を指して注文したことが運命の分かれ目のひとつとなった
N男は助かったのだ
N男の恐るべき悪運の強さでもあろう・・・