「最近の若いニャン達は軟弱過ぎて困る。なぁにがチュールだッ!日本の猫はイネだろうがッ!」

稲刈り作業をチェックしていた「チビタ監督」、最近のニャンの在り方に苦言を呈しています。
「チビタ監督」は何時もと違う作業を始めると何処からともなく現れて、作業内容に厳しいチェックを入れます。

コレは多分、刈り取ったイネの出来具合を確認しているんだろうと思います。
こうやって噛んで引っ張ってボロボロ取れる様だと「穂イモチ」にやられているって事ですから、
栽培管理の責任を問われます。
「だぁ~から~、こまめに石灰撒いとけって言ったろうがァ、ビシッ!!」
チビタ監督は平気で体罰を行います。

でも、やっぱり稲穂をじかに食べるのはヤメといた方が良さそうです。舌が荒れます。

ニャンはホントにイネが大好きです。
ガサガサ音がするのがイイんでしょうね。
冬の間は倉庫の天井裏に溜め込んだイナワラに潜ってヌクヌクします。
暖かくてカラッとして気持ちイイんでしょう。
また、よく乾いたワラは虫やネズミが居るとカサカサ鳴ってすぐに分かるので狩りがし易い様です。

最近はニャンが野生鳥類などを獲ってしまうので、放し飼いはダメと言う意見が多い様ですが、ニャンは稲作と一緒に日本に定着し、二千年以上の長きにわたって穀物の守護神の役割を果たしてきました。
しかも、弥生時代から飼われていた事が判明しているのに、ほとんどの地域で極端な野生化はしていません。
オーストラリアなどの乾燥地では野生化して深刻な問題となっている地域もある様ですが、日本は湿潤な気候なので、元々乾燥地の生き物であるシリア山猫を先祖に持つニャン達にとっては野生化しにくい環境なのではないかと想像します。(生態学者によく研究してもらいたいですね。)

地域地域で外来生物の生態系への影響は異なります。
極端な話、北極圏に何千匹のネコを放しても、在来種の「ナキウサギ」などが絶滅する事は無いだろうと思います。ネコは寒帯では越冬できずに全部死んでしまいますからね。
「ブラックバス」や「ミシシッピアカミミガメ」が問題になるのは、それらが増えるからです。
その環境内で在来種に影響を与えるほどの増殖力を持っている外来種は生態系を撹乱する可能性があります。
都市では野良猫が増えて困る場合がありますが、山の中でネコの群れに出くわす事は殆どありません。
日本の自然の中で、ネコはどんな生態を示すのか、よく調べる必要があると思います。
同時に、外来種に異常に過敏になったり、思想的、政治的、経済的な要素を絡めて非科学的に環境問題を利用する事は厳に慎むべきであると思います。