カボチャなんですけどねェ、なかなか語りにくい野菜が出てきました。
「キモイ系野菜」と言う新ジャンルなんじゃないかと思います。
まぁ、今までも「蛇瓜」なんかその類でしたけど、コイツは更にソッチ向きの姿勢を明確にしています。

コレ、「ピーナッツ・カボチャ」とか「ピーナッツ・パンプキン」って言うんですけどね。
普通、そう言う名前なら、「ピーナッツ」風味の味のカボチャの事だろうと思うんですけど、ぜんぜんそう言うんじゃなくて、そのまんま、ド直球のネーミングで、果実の表面にピーナッツを沢山くっつけたみたいな、意味の分からない姿をしています。

果実が大きく膨らんで、完熟果のサイズになるまでは、普通のモスカータ種(Cucurbita moschata ニホンカボチャ)です。
(「バターナッツ」(これもモスカータ種)の事を形からの連想で「ピーナッツカボチャ」と呼ぶ場合もある様です。が、それは誤用です。)
フランスの品種みたいなんですけど、ま、モスカータ種ですから、大元が何処なのかは良く分かりませんけど、皆んな元を質せば中南米に決まっています。

完熟直前くらいから、妙な亀裂が出来始めます。
それが徐々にモコモコと盛り上がってきて・・・・
で、最後はこう↓なります。

この立体ピーナッツ模様の出方は実によってかなり差があるみたいで、ほとんど出ない場合から表面を埋め尽くす様なゴボゴボになる場合まで様々ある様です。
地色がオレンジがかったピンクで、その上にゴボゴボですから、相当不気味です。

 

見た目は不気味でゴツゴツなんですが、意外と堅くなく普通に包丁で楽に切れます。
果肉はこれも普通のオレンジ色です。
味、なんですが・・・マズくありません。
はい、マズくありません。

う~ん、良く味わえば美味しい・・・・かなぁ~・・・・
マズい要素は無いんですよ。苦いとか渋いとかのクセはありません。

だからマズいって事は無いんですけどぉ、うっすいんですよ。
だいたい欧米のモスカータ種やマキシマ種(セイヨウカボチャ)は味の薄いモノが多いですね。
ペポ種には日本のニホンカボチャ(めんどくさい言い方ですけど)みたいに粘質で甘みの強いモノも珍しくありませんけどね。
このピーナッツカボチャも味そのものは割と良いんですけど、上品な感じでね。
ただ、とにかく薄っいんです。
ま、アッチではスープとかシチューにするんでしょうね。
だから、コレを料理の主役にするんじゃなくて、ベースとして用いれば良い食材になるんじゃないかと思います。
料理のお好きな方は工夫次第で良い味が引き出せるんじゃないかと思いますょ。

栽培はフツーに日本のニホンカボチャ同様に半放任でイケました。
あまり沢山実が付く方ではありませんが、直径15~20cmくらいの割とボリュームのある実が過不足無く穫れる感じです。

面白いキャラの野菜ってコトで、お勧めします。
未だ採種してませんが、多分、沢山タネは穫れるだろうと思います。