次は「ニセアカシア」です。ってホントはコッチを先に伐ったんですけどね。
敷地の東の端に生えています。その向こうの南東角には大きな「カシ」の株立が生えています。
この「ニセアカシア」2本と「カシ」2株で、午前中は畑の半分くらいが影になり、朝日が当たりません。
これが毎年、1、2mずつ伸びるのですから、圃場はドンドン日当たりが悪くなってきました。

 

コレは3/15の状態です。「ニセアカシア」はマメ科の落葉高木なので、冬場はヒョロヒョロとした枝が数少なく伸びているダケです。
こんなの幾らも影にならない様に見えますが、葉が出て茂ってくると結構日当たりが悪くなります。
高さ15mくらいの「ニセアカシア」が南北に2m間隔くらいで2本生えていますので、枝葉が重なって圃場にはかなりの影が落ちます。

6mくらいの高さの所で伐るので、下から足場を組みました。
今度は「ニセアカシア」も並んで2本あるし、その向こうには大きな「カシ」の株立があるので、材料さえあれば足場を組むのは難しくありません。
先ず、去年、一昨年に伐採した木の丸太を使って登り口を作りました。
あとは木と木を繋ぎながら丸太と単管を組み合わせて下から上へ足場を作って行きます。
まず、南側の敷地外に張り出している枝を落としました。

いきなりコレです。コレ幹じゃなくて枝です。
敷地の下の道路に並行に落とすつもりが、道路を横切って隣の庭先に落ちました。
隣の別荘のケーブル・テレビの配線を引っ掛けてしまいました。
「ニセアカシア」はとても硬くて重い木なので、5、6mの枝でも落ちるとドーンと大きな音がしてかなりの衝撃があります。
家屋の屋根などに落ちると大変な事になりそうです。

主幹は高さ15m以上あり、6mくらい所から伐ると、そっから上の9mが落ちてくるので、狙った場所に落とさないと事故が起こります。
手前側は畑なので良いのですが、向こう側だと隣家に当たります。
左右に捻って落ちると他の樹木が傷付いたり、斜面の下に落ちて動かせなくなったりしそうです。
堅木の生木はとても重いので、足場の悪い所などに落ちると人力ではとても動きません。
手前に倒れる様に、ロープ2本で引っ張っています。

何度伐っても思うのですが、広葉樹の重心位置は見た目ではよく分かりません。
幹自体も曲がったり捻れたりしていますし、枝は不規則に伸びています。
チェンソーでなるべく芯を残すように周囲から全体に切り込んで行きます。

時々こうやってノコ道を覗いてみると、開く側と閉じる側が分かります。
倒れる反対側のノコ道が開いてきます。
思った方に倒れる様にロープを締めて調整します。

なんとか2本とも圃場側に倒れてくれました。
切り口には、ホントは専用の癒合剤を塗ると良いのですが、高く付くので建築用のコーキング材で代用しました。
「ニセアカシア」は腐り込みにくい木なのでコレでも大丈夫だろうと思います。
「カシ」は意外と腐り込み易いので、切り口に石灰硫黄合剤を塗ってからコーキン剤で封をしました。

木の上は直射日光はガンガン当たるし、雨風に直接晒されますので、面が大きいと剥がれ落ちたりする様ですが、まぁ、やらないより良さそうです。
後で思いつきましたが、専用の癒合剤を薄く塗って、その上からコーキング剤を塗るなどすればより効果的なんじゃないかと思います。
リンゴやモモの様な虫食いなどでやられやすい果樹などでは、しっかりとした治療が必要です。

なんとか2本とも無事伐り終えました。

こうして写真で見ると簡単そうですが、上に上がると倍くらいの高さに感じますし、グラグラ揺れるし、伐った丸太は重いしで、結構苦労しました。
この画像は伐り終えた4/10のものです。↑
5/25には新芽が吹いて伸び始めました。

 

「ニセアカシア」はとても強く、何処で伐っても芽が吹くので樹形(樹勢)管理は容易です。

さあ、次はいよいよ「カシ」の巨木です。ボリュームが太いので苦労しました。

象か恐竜と相撲とってる感じでした。相手が動かないからイイ様なもんですけど、10m以上の高さの足場の上での作業は体力的にも大変で、転落の恐怖もあり、なかなか進まなくて苦労しました。
つづく。