毎年、この時期になると、アタマの中が沸騰します。
沸騰は6月頃まで続きます。
とにかく仕事がシッチャカメッチャカになって、何からどう手を付けていけば良いやら分からなくなるんですよ。

春から夏にかけては、先ず夏野菜の播種時期です。
ッて事は、その前にタネを販売しないとイケません。
同時に、自分トコの圃場での栽培も開始しなければイケません。
となると自分トコの圃場整備も済ましておかないとダメですよね。

んで、そう言う事が、上手く段取り良く順番に完了して、準備万端整っている。
なんてコトは世間では滅多に無いのがフツーです。(皆さん、胸に手を当てて・・・)

と言うワケで、毎年、年明け頃からグチャグチャになります。

何もかも一度にやらなければならなくなります。
これから5月頃までに、落ち葉集め、田んぼの造成、樹木の伐採、ハウス設置、播種、育苗、定植、防獣柵の補修、種子販売・・・・今年は倉庫の仮設と溜池掘りまであります。

6次産業化ってのは、自分で作って、自分で加工して、自分で売る、って事でしょ。
だから利益は全部自分のモノ、なんだけど、経費も全部自分持ちですよね。
農協や市場を通さなければ、ソッチの手数料は要らなくなるし、自分の考え通りに自由にやれますけど、農協も青果市場もなんにもせずに手数料取ってるワケじゃないから、そう言う流通業者がやってる仕事も全部自分でやらなければならなくなりますし、そのやり方も自分で考え、段取りも自分で整えなければなりません。

悪い、ってんじゃありませんよ。
旧来の方法だろうが、6次産業だろうが、同じ事なんですよ。
問題は、そう言う流通販売形式なんかじゃないんですよ。ソコじゃないんです。
何が問題か?って言うと、結局は「コスト」です。
どんなやり方でもイイんです。結果的にコストが安くなれば。
でも、6次産業化でコストを安くする事は、相当に難しいと思いますよ。
だから、皆んな、あんまり上手く行ってないみたいですね。

で、ウチもその典型で、其の上「多品目」、其の上「自然農法」なんて事をやってるから、まあ大変です。(自然農法は上手く行くと非常に強力なコスト低減策になります。ただ、なかなか上手く行きませんけど・・・)
それでこれから初夏までグチャグチャになりますから、記事書く時間が無くなるんで、細切れにチョビっとずつ書きます。
読みにくいでしょうけど、できるだけ栽培の役に立つ内容にしますから、ご勘弁を。

先日、ハウス内に設置した「農電ケーブル」の話です。

コレは100V、500W、60mの奴です。値段は6千円弱です。
要するに電熱線ですね。このコード自体が電気を通すと発熱するワケです。

ウチでは、以前、南向きの元棚田だった農地でやってた頃は、100%直播でした。
直播でイケればソレに越した事はありませんし、自然農法って手法にも直播は親和性が高いかも知れません(特に証明されてるワケでもないけどね)。
前の所は今のトコより土地が肥えてて生育が良かったし、気温も少し高かったので春先に直播し易かったんです。
アブラナ科の様に、沢山播いて発芽後に間引く作物では、直播の方が手間がかかる場合もありますが、大抵のモノは抑草対策さえしっかりしていれば直播の方が低労力、低コストです。

コッチに越してきてからは、土地が痩せていますし少し寒い(昼夜温度差が大きい)ので、直播だと生育遅れが酷くてナスやカボチャで結実遅れ、ひいては登熟不足で良いタネが取りにくくなりました。
それでポット育苗に変えました。
が、それでもあまり良くないので、今年からハウス内にトンネルハウスを作って二重にして、その床に温床線を敷設して加温育苗する事にしました。
早く苗を大きくして、早期に定植して、夏の前半で実を付けさせて温度の十分にある期間に種子を登熟させよう、と言う目論見です。

5mx3.6mくらいの小さなハウスの中ですが、2mx3.5mくらいの地面を50cm程度掘り下げて、断熱材として麦わらを入れて、電熱線を敷設し、その上にトンネルを張ります。
(左手のバスタブは「ホンモロコ」の越冬場所です。ヒーターで最低水温5℃以上をキープしていすま)
この穴掘りで一番の問題は、掘った土を何処へ置くか、と言う事です。
狭いハウスの中なので土の置き場がありません。
コッチへ避けたり、アッチへ避けたりしながらゴチャゴチャやりました。
続きはまた明日!