コレね2018年10月19日   、フェイスブックページに書いた記事です。
ヤフーブログから引っ越してきて、ヤフーの方に書いてた記事は全部こっちに来てるんだけど、1年くらいヤフーに書いてなかったのでその間の記事をチョイチョイこっちに追加します。
日に1件アップしてたのですが、間に合わないので2、3件ずつアップします。

 

2015年にココに移転してから、周囲の山から少しずつ木を伐ったり、木の実を集めて来たりして、樹皮や果実から「渋」を取って貯め込んでいました。

梅酒を漬けるガラス瓶に入れて日の当たらない所で寝かせて置いたものです。
そろそろ塗料として使えるものかどうか試して見ようと、カンナがけした杉板に塗ってみました。

字が汚くて読みづらいでしょ?

左から、「カシ樹皮」「栗樹皮」「柿渋3年物」「椿の実2年物」「ヤシャブシの実」「コナラの実3年物」「不明(たぶんクルミの果肉)」「栗の若実(イガごと)」「五倍子(ヌルデの虫こぶ)」です。
これらは皆んな生の物を刻んでミキサーにかけて濾したものです。

やっぱり「柿渋」が一番風合いがイイですね。サスガって感じです。
「栗樹皮」もイイです。
「カシ樹皮」はチョット薄いけど、抽出の仕方で変わってくるかも。

「椿の実」「ヤシャブシの実」「コナラの実」「クルミの果肉?」など「実モノ」は思ったほど良くない。
黒いだけって感じ。
まあ、黒く塗りたい場合には良いでしょう。
先ずは濃い色に塗れるかが問題ですからね。

「栗の実」は全然ダメ。
「五倍子」は良く染まりましたが、やはり黒系。

色調や風合いを言えば、色々と工夫が必要みたいですが、とりあえず木材の塗装に使うのには、どれでもイケそうですよ。

色の好み以外は、どうやって濃くするかが問題ですね。
冬の間にハウスの中で水分を飛ばして濃縮すれば良さそうです。

ホントは「柿渋」で全部やりたいのですが、ログハウスを全部「柿渋」で塗ろうとすると何年分溜め込めば良いのか分かりませんからね。
「柿」は年によって収量が増減しますしね。
そこで「柿渋」をベースに数種類の樹皮や果実の渋を混ぜて使おうと思っています。
それならドラム缶2本分くらい2年くらいでできそうです。


あと、問題が2つあります。
それは「粘度」と「耐久性」です。
液体に適度なトロミがないと塗りにくいですからね。
その点も「柿渋」はダントツで、絞って寝かしておくだけで適度な粘度がでて、塗り易くなります。
粘りがないと流れてしまって厚塗り出来ませんからね。
この点でも「柿渋」をベースにするのが良さそうです。

「耐久性」は、コレばかりは塗って何年か様子を見るしかありませんね。
コレも「柿渋」は硬い皮膜を作るので理想的です。
「渋」の成分の「タンニン」は時間と共に凝集して固まって行くので塗り重ねていけば強い被膜ができそうです。

あと、色合いは化合する金属によっても異なって来るようです。
ヌルデの樹皮や虫コブから採った「渋」は鉄と化合すると真っ黒くなります。
他の「渋」も組み合わせや化合で色合いが変わって面白いかも知れません。
また金属と化合すると防虫効果が高まる場合が多い様です。


少しづつ敷地内の樹木の伐採を進めて行きます。
伐った木の幹や枝から樹皮を剥ぐと、生えている時には想像できないくらいの量の皮がでます。
それを水に漬けて「渋」を採り、その液をハウス内で水分を飛ばして濃縮します。
「渋」を採った後の樹皮は堆肥にしたり焚付にしたりします。
幹はハウスの柱にします。枝は部材にしたり杭にしたり。
細枝は束ねて柴垣にしたり、ストーブの焚付にしたりします。
木は捨てる部分がありませんね。

注:その後、もう2つ問題が発覚しました。
  一つは、カビです。モノによっては塗装面にカビが来ます。
  もう一つは、雨です。木材に塗装していても雨に当たると融けて流れてしまいます。
  これらの問題についても、対策が必要です。