コレね2018年9月9日、にフェイスブックページに書いた記事です。
ヤフーブログから引っ越してきて、ヤフーの方に書いてた記事は全部こっちに来てるんだけど、1年くらいヤフーに書いてなかったのでその間の記事をチョイチョイこっちに追加します。
日に1件アップしてたのですが、間に合わないので2、3件ずつアップします。
「ビドウェル カサバ」と言う大型のメロンです。

もう一回り大きくなってないと発芽力のある種子は採れな
正確な情報は見つかりませんでしたが、どうやら元々はトルコのKassabehと言う所が発祥みたいです。
それで「カサバ メロン」と呼ばれたようで、その後、1869年に上院議員で篤農家だったジョン・ビドゥルと言う人が米国農務省からタネを手に入れてカリフォルニア州のチコで育成したそうです。
それで「ビドウェル カサバ」と呼ばれています。
日本ではこんな感じのメロンってあんまりないので、見た目にはかなり違和感があります。
ラグビーボール型でゴツゴツシています。
ネットはなくて、縦にリブがあります。
熟すと黄色と緑の斑模様になり、あまり美味しそうじゃありません。
実は長さ35cm、重さ7kgにも達するスイカみたいにデッカいメロンです。
10年くらい前に、大玉のメロンを作りたくて、まずは「ハミウリ」にトライしました。
ハウスで作ると5kgくらいの楕円形の実が穫れましたが、露地ではベト病に弱くて作りづらかったですね。
中央アジアから中近東にかけて、各地に巨大なメロンがある様ですが、そう言う乾燥地の品種は日本に持って来ると大抵病害でやられますね。
イタリア野菜でもウリ科のものは露地では上手く育たないものがチョイチョイあります。
で、以前アメリカ品種のカンタロープ・メロン「ハート・オブ・ゴールド」が露地で上手く作れた事を思い出して、アメリカの大玉メロンを探したら、この「ベドウェル・カサバ」が見つかったと言うワケです。
でも、「ハート・オブ・ゴールド」はミネソタ州で五大湖の西側ですからね、カリフォルニア州チコは西海岸、気候はかなり違いそうです。
問題は雨ですからね。雨で長時間濡れているとベト病菌が侵入するワケです。
だからハウスなどの雨除けの下ならなんとかなるんですね。
雨の少ないカリフォルニアの品種なので無理じゃないかな?とは思ったのですが、今年の夏は山の木が枯れかけるほど雨が少なかったので、なんとか病気にならずに小さいながら実を付けるところまで漕ぎ着けました。
お盆までは良いちょーしだったんですけどね。
少しでもいいからコチラの気候で育ってタネが採れると、次の年からはずいぶん育てやすくなるんですよ。
外国品種を最初に栽培する時は、ホントはハウス栽培から始めて徐々に馴化するのが良いのですが、手がまわらないので、イキナリ草の中で放任栽培します。
放っといてもどうにか生き残るくらいのヤツじゃないと、ウチみたいな慢性手不足状態では手が出せないんですよ。
それで今年はメロンはこの「ベドウェル・カサバ」ともう一つ「プライド オブ ウィスコンシン」と言うカンタロープメロンを試していますが、どちらも植えっぱなしの草生放任です。
実は付いたのですが、その直後にツルの伸びが止まってしまいました。
ちょうどお盆明け頃だったので「やられたか・・」と思いました。
初夏にウリハムシの防除が充分でないと、お盆明けに根に産み付けられた卵が孵化して幼虫に根をやられ、ある日突然バラッと枯れてしまう事があります。
案の定、先日の台風21号の前の日にクタッと全草萎れてしまいました。
ウリハムシだとばっかり思っていたので、まあ、膨らんできた実にギリギリ発芽力のあるタネが出来れば・・・と半分諦めていましたら、台風後の雨で復活して葉が開いていました。
ウリハムシの食害が酷くなかったのか、それとも根の下をモグラが穴掘って通ったのか、なんとか枯れずに生きてましたから、寒冷紗を巻いて水で濡らして延命治療を試みました。
ボロボロです。
どうにか枯れずに頑張ってます。
実も黄色みが差して来て少し膨らみましたが、危ない感じ
ギリギリ種子が出来てくれれば・・・
もう葉色が抜けてますからダメですけどね、少しでも実の登熟が進めばと藁をも掴む思いです。
しかし、これだけ水をジャブジャブかけても不思議とベト病は出ませんね。
ハミウリなんかだと一晩で葉っぱが全部とろけたようになってイカレルんですけどね。
この秋の長雨を乗り切ってくれれば第一段階クリアって事になるんですが、とても面白そうな品種なので、ダメだったらまた来年リベンジしましょう。
あ、味の事、忘れてました。
まだ食べた事ないので分かりませんが、その筋の情報によると「世界一の野菜園芸家」と言われた「エイミー・ゴールドマン・ファウラー」さんは著書の 'Melons for the Passionate Grower'「マニい栽培者向けのメロン達」?の中で 'heavenly orange sherbert' 今風に言えば「神味のオレンジ・シャーベット」とべた褒めしているようです。
(この品種は今年(2019)も ハウス内で栽培しました。非常に調子が良くて大きく繁茂したのですが、お盆過ぎに急に枯死しました。多分、ウリハムシの幼虫に根をやられたのだろうと思います。ベト病にはソコソコ耐える様ですが、ウリハムシ対策を気を付けないとイケない様です。)

