沖縄の太胡瓜「赤毛瓜(アカモーウィ)」です。
コレは育成中の早生系統。
早生系にすると他のキュウリと同じ時期に収穫して秋口には枯れ始めます。
太胡瓜は着果数が少ないのですが、コレは太い割には沢山付きます。

コッチがもともとの在来系。
地這なので実が見えにくいですが、上の写真同様、おびただしい数の実が付いています。

早生系とは逆に秋口からガンガン実がなり始めます。

多分、他の熱帯系の夏野菜同様、短日性が強くて日が短くなるまで実が付きにくいんだろうと思うのですが、雄花はずーっと咲いてますからね。
雌花と雄花、花の性別で開花習性が違っているみたいです。面白いですね。
8月末に夜温が下がり始め、日照時間が短くなってくると雌花が多くなります。

ちょうど他の品種のキュウリが終わる頃に穫れ始め9月いっぱい穫れ続きます。
台風時期なので被害の多い地域では「地這い」にした方がイイですね。
栽培的には地這いでもネット仕立てでもよく出来ます。
ただ草勢がとても強いですから庭木なんかに登らせると10mくらい楽に上がってしまいます。
手届かなくなりますからね、あまり周りに高いものがない所の方が良いかも知れませんね。


「赤毛瓜」と言う名前ですが、小さいうちは、と言うかフツーのキュウリの大きさまでは「白毛瓜?」なんですよ。
綺麗な薄い翡翠色に黒いイボがハッキリ浮かびます。
大きくなるにつれて鉄錆の様な赤みが増して、全体が赤褐色に色づくと今度は皮がひび割れ始めます。

白いウチは生食や漬物(ぬか漬けは一級品ですよ)、色づく頃には加熱調理(酢豚とかね)、ひび割れたら長く日持ちしますから寒くなる頃に汁物にすると美味しいです。
完熟果は「冬瓜」と良く似た味と食感です。豚汁なんかにイイですね。

この完熟果のひび割れですが、果皮が硬くなっても内部の肥大が続くからこうなるんです。
つまり、あの、マスクメロンの網目と同じ事なんですよ。

ほら、似てるでしょ。
この頃には皮はとても硬くなるので中の果肉が傷まず保存が効くワケです。

この様に非常に丈夫で栽培し易く、土地を選ばず、他のキュウリが切れる頃に穫れて、幼果から完熟果まで様々な料理に使えて長期間楽しめる、とっても良い品種だと思いますよ。
是非、来年はお試し下さい。
遅播き可能ですから春急いで播かなくてもOKで、梅雨頃に播いても間に合う、と言うのも嬉しいですね。