スネークですよ、スネーク。
ヘビって言うのは皆んな気持ち悪がるけど、考えようによっちゃあ一番人気のある爬虫類かも知れないよね。
「ヘビッ!!」って言われたら「どこ、どこッ?」ってなるでしょ。
人の関心が集まるワケだからね。
で、ウチの圃場には本物のヘビも4、5種類見かけるんだけど、それ引っ張ってきたワケじゃなくて今日のは「瓜」のヘビね。
「ヘビウリ」です。英語ではSnake melon とか Snake cucumber ま、そのまんまですね。
ただ、チョットややこしいんですけど Snake melon って言うのは他にあります。
Armenian cucunber って言うのがあるんです。
ますますややこしくなりますけど、コッチは「アルメニア キュウリ」って名前になっています。
が、学名はCucumis melo var. flexuosus となっています。
Cucumis melo って、メロンやマクワウリの学名ですね。
やっぱり長細い瓜で表面が少し毛羽立っていて、タネはメロンと同じような形です。
名前は「アルメニア キュウリ」ってなってるけど、こっちがキュウリじゃなくて本物のヘビ「瓜」と言う事になります。
またSnake cucumber という場合は、「大和三尺キュウリ」みたいな長いタイプのキュウリを言う事もあります。
ではこの「ヘビウリ」は何者か?と言うと snake gourd(ヘビヒョウタン)と呼ばれる植物です。
学名はTrichosanthes cucumerinaで、マクワウリやメロンとは別属です。
勿論「ヒョウタン」でもありません。
インド原産の蔓性の夏野菜です。
身近な植物で一番近いのは「カラスウリ(Trichosanthes cucumeroides)」です。
コレと同属です。花の形もそっくりです。
少し離れますが、野菜では同属のモノは見かけませんが、強いて近いモノを上げれば「ニガウリ」でしょうか。
細長い実は、小さいうちは緑色ですが、段々と灰白色になっていきます。
長さ1m強、太さ6、7cmになったところで成長は止まり、そのまましばらくプラ下がっています。

食べるのはこんなに大きくなる前の太さ2cmくらいの柔らかい実です。
苦味のないニガウリみたいな感じで、クセも匂いもなく炒めものなどあっさりしていて夏の味としては良質なものと思います。
ぬか漬けも美味しいですよ。コリコリッと歯ごたえもあってね。
カロリーが低くてミネラル豊富なので夏バテ防止や熱中症予防にもなりそうです。
実は沢山なるので2株も植えておけば飽きるほど堪能できます。
で、試しに大きくなりすぎて硬くなったものを放置してみました。
上の画像で8/24のものです。この大きさから変わっていません。
その後、ずーっとこのままで、先日急にパッとオレンジに熟しました。

下の方が少し色づいたなと思ったら、一晩でこうなりました。
触ってみると中はスカスカみたいで掴むと潰れます。

崩さないようにそ~っと切り取って長さを計ると1m30cmくらいありました。

さあ、タネは出来てるでしょうか?早速解体ショーです。

皮は薄くて硬くないのでハサミでスーッと切れます。
綺麗にヒラキに出来ました。

やった!!タネらしきものが沢山入っています。

タネの周りにはニガウリと同じ様にゼリー状の赤い果肉が付いています。
食べてみるとやっぱりニガウリの果肉と同じ甘い味がします。
コレを集めてジャムなんかも作れるかも。

何しろ実が長いですからね、タネや果肉の量もけっこうあります。
洗って果肉を取り除くと、タネもやっぱりニガウリに似ています。

ニガウリより二回りくらい大きくて黒紫色の不思議な色をしています。
まさかタネが採れるとは思っていませんでした。
去年はヒョウタンの害虫の「ウリキンウワバ」にボロクソにされましたから、日本での無農薬栽培はムリかな?と思っていました。
今年は何故か害虫の発生もなく、秋冷の訪れより早く熟しましたので、無事採種できました。
乾燥させ発芽試験をしてみて大丈夫なら販売も始めたいと思います。