いよいよ、春本番も近づいてまいりました。
なんですが、暖冬暖冬と言ってた割には、春の花が咲き始めるのは、そんなに早い感じでもないんですね。
暖冬の年は、温かい日は例年よりずっと温かいのですが、逆に寒い日も例年よりずっと寒い、と言う乱高下の年が多いようです。
結局、後で平均気温を採ってみると例年より高かった、って言う事が多いみたいです。

春咲きの植物には一定の期間低温に遭っていないと、花芽の伸長にスイッチが入らないものが多いので、低温不足になりがちな暖冬の年は、暖かさの割には開花はあまり早くない、と言う事もよく起こります。

勿論、大して低温に当たっていなくても花芽が伸び始める早生のアブラナ科野菜や春播き性の小麦なんかは、早く暖かくなる分、開花が早まります。

画像は「アセビ」です。
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こちらは乾きがちのアカマツ林が多い低山地帯なので、「アセビ」がたくさん生えています。
春、一番先に咲き始めるのはこの「アセビ」と「ヤブツバキ」です。
サクラやツツジ類はその後になります。

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これなんかも元々春一番早く咲く花なので、暖冬と言ってもたいした違いは無いようです。
家の周りを少し歩くと数十株のアセビの木を見る事が出来ます。
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大抵は真っ白か、緑がかった澄んだ白色ですが、中にはややピンクがかるモノもあります。
この様な花色の濃淡は、ほとんど一種類の色素の量によって決まります。
白花は色素を持っていないものです。緑がかるものは特に色素が少なく、葉緑素が目立つので緑がかって見えます。
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萼や花首の茎の部分には色素が多くなりやすいので、白花の集団の中でピンクがかる場合は大抵この部分から色が付いてきます。
色素が少ないと、蕾の時にはピンクがかりますが、開くに連れて薄れて、咲いた頃には白花になってしまいます。
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或いは逆に咲き始めは真っ白で、花が古くなるに連れて紅色が乗ってくるものもあります。
アセビは萼や花首が赤く、開くと白くなるものが多いですが、この辺りでは赤味かがるものを良く目にするので、「こりゃ色の濃い奴も出るかもしれん」と、周囲の山を少し探してみました。
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と言っても足が未だ治っていないので、車でダラダラ走りながら、遠目に見て回るくらいです。

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より、赤味のある花が良く目に付く場所を探して行くと、段々と色の濃い個体も現れ始め、遂には「紅花アセビ」と呼んでも良いのではないかと思えるくらいの、はっきりとしたピンク色の個体も見付かりました。
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野生の植物にしても、栽培中の野菜にしても、色の変化というのは一番目に付き易いので、変わったものが見つかったら選抜してみると案外短期間でオリジナルな品種が得られる場合があります。
樹木や宿根草は、挿し木や接ぎ木や株分けや組織培養などの「栄養繁殖(クローン)」で増やすので、良い個体が一本みつかるだけで品種化される場合もあります。

ちなみに「アセビ」は既に「紅花アセビ」と言うとても色の濃い品種が出回っていますので、山でピンクのものを見つけても新規性はないのですが、色の濃淡や花の大きさ、開花時期、枝ぶりなど、様々な組み合わせがありますし、なにより自分で見出した「お気に入り」を栽培するのは楽しいものです。
いろいろ見つけると楽しいですよ!!