久々の「反則技」コーナーです。

小泉元首相は再び劇場をオープンして、千両役者の健在ぶりをアピールしておられます。

今回の出し物は「脱原発物語」です。原発は止めにして、自然エネルギーを開発しよう!!!と言うご意見ですね。
ご尤もな事と存じます。

太陽光、地熱、風力、水力、潮力などの自然エネルギーや効率の高い火力発電、シェールガスやメタンハイドレート、藻類バイオ燃料(オーランチオキトリウムetc)などなど、技術としては原発なしで電力を賄う手段は無いわけでもなさそうですね。

だからと言ってすぐに原発を止めれるかどうかは疑問です。

原発リプレースの初期投資負担の平準化についてと言う資料がありました。
その中にこんな表があります。(無断転用して申し訳ありません。不都合でしたら削除しますm(__)m)
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【前提】
○償却期間:20年
○供給計画上、運転開始年度が確定していない地点は、最短での運転開始としている。
※実際には、新・増設時期や廃炉時期の調整など、負担の集中を和らげる工夫が行われるため、表のとおりとはならない。

これは現存する原発が老朽化して(推進派によると「高経年化」と言うそうです。オンボロになると言うイメージがイヤみたいです)リプレースした場合の投資負担を表した表です。
これから作りなおして行くと2040年から2070にかけて建設費を払わなければならない。と言う事です。

当然、現存する原発にもこれと同じような投資負担が有るはずです。


wikipediaの「日本の原発」によると・・・

日本最初の原発は東海村の東海発電所にあるそうで1966年に稼働開始したそうです。現在は廃炉解体中です。
その後、1970年代に全国に沢山の原発が建設されました。
各年代での原発の稼働開始件数は以下のとおりです。

70年代、25件 37.3%
80年代、19件 28.4%
90年代、10件 14.9%
2000年代、 5件 7.5%
2010年代、 6件 9.0%(稼働開始予定)
2020年代、 2件 3.0%(稼働開始予定)

   合計67件

70、80、90年代を合計すると54件で80.6%になります。

つまり1970年から1999年の間にいっぱい建設したということです。
償却期間20年とすると1990年から2020年くらいまでに元を取って、あとは儲けが出ると言う事ではないかと思います。

金額や償還方法がどうなのかはよく知りませんが、大雑把な話をすれば全体的にあと7年くらいは借金払っていると言う事ですね。

それだけ借金が残っているものを、今すぐ止めて廃炉にして原発ゼロにしろと(私もそう言いたい立場です)と言った場合、この借金はどうするんだろう?と言う疑問が湧いてきます。

原発の耐用年数には色々な意見があるようですが、概ね30年から50年くらいと考えられるようです。上記表では60年となっています。
20年で元を取ってあとの10から30年で儲けると言うビジネスモデルみたいですね。
勿論、維持管理費はかかりますし、使用済み核燃料の廃棄費用や廃炉費用も必要でしょうから、計算はかなり違ってくるようにも思えます。


電力会社としても福島原発事故による東京電力の醜態と危機は他人ごとではないでしょうから、やらなくて済むならこんなアブナイものはやらない方が良いと言う考えもなくはないでしょう。
けど、借金いっぱいあるので不良債権まみれになったのではかなわない、やめるにやめられない、と言ったところが本音ではないでしょうか?


そこでこんな「反則技」を思い付きました。


電気自動車です。黒い部分はバッテリーです。つまり「電池」です。

バッテリーが空になったら電気自動車は走れませんから、充電しなければなりません。
そして現在は一回の充電での走行距離は200km未満ではないでしょうか。これが普及のネックとなっているみたいですね。
充電時間は高速充電でも30分くらいかかるみたいです。
航続距離も充電時間もこれから研究開発が進んでドンドン改善されると思います。

一方で、電池がなくなったらとっかえる、と言う考えも可能ではないでしょうか?

黒い部分がバッテリーです。まだまだ大きいですがかなりコンパクトになりつつあります。
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コイツをカートリッジ式にして、コンビニなどで「ガッチャン」とか言って取り替えれば、充電時間は問題にならないでしょう。

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電気自動車用のリチウムイオン電池の値段はメーカーからは発表されていないようですが、20万円くらいはするんじゃないでしょうか?
この部分をリースにすれば車両価格がその分安くなります。
車両価格に含まれないなら、もっと容量の大きいバッテリーを積載できるかもしれません。
そうなれば航続距離も伸びますね。

発送電分離で電力会社は送電会社にシフトして行くかも知れません。
バッテリーに電気を入れて電気自動車ユーザに届けるのも、ある意味では送電事業と考えられるのではないでしょうか?
電力会社がコンビニの駐車場の一角に充電設備とバッテリー交換装置を設置して、リースのバッテリーに予め充電して用意しておいて、残量が少なくなった電気自動車に「ガッチャン」とやれば良いじゃないですか。

電気自動車は安くなるし、電力会社は新事業化できて、その儲けを原発の借金に当てられます。
暫くの間、独禁法の特例措置とかにして、送電事業者に独占させれば、電気自動車の普及率がそのまま送電会社の利益になります。
タップリ儲けて、早く原発中毒から社会復帰しろョ、みたいな・・・



これは一日の電力消費の推移グラフです。
目一杯使っているのは、お昼から夕方にかけてです。
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塗り直すと山の高さがよく分かります。
大抵、何事でも繁閑の差が大きいと無駄が増えて非効率になります。
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忙しい時と暇な時が極端に違う会社では、忙しい時に仕事をこなせるだけの設備と従業員を用意しなければならないので、暇な時には遊休設備、遊休人員となって経営を圧迫します。
それと同じように、電力需要も山谷がなければ無駄がなくなるでしょう。

130~140(単位 100万kw)の線より上くらいを、ヨッコイショと左にひっくり返すと平らになりそうです。
満遍なく一日中これくらいをコンスタントに使っていれば少なくて済むのですが、大きなピークがあるのでそれに合わせて200近く発電しているという事です。
発電所はデッカイので、チョコチョコ止めたり回したり出来ないんでしょうね。

原発の発電量は事故以前で全体の30%程度だったそうですから、200の30%で60が原発分、これを引くと140で丁度この平準化の線に近くなります。
140くらいに平準化できれば、原発なしでも足りそうです。
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そこで電気自動車の普及を促進して台数を増やし、夜の間にバッテリーに電気を溜めて、昼間の電力需要ピーク時に電気自動車からの電気を使えば、需要の山谷を小さく出来るかもしれません。


こうすれば自動車メーカーはクルマが売れて儲かり、更に電気自動車の開発に拍車がかかりCO2排出量も減ります。
電力会社は電力需要が下がるので原発を動かさなくても電力供給が可能になると共に、バッテリーリース事業で儲けて、原発の償却費用の足しにできるので、原発を止めやすくなります。
コンビニはお客が増えて儲かります。
電気自動車はガソリン車より効率が3倍高いので、ユーザーは電気代(燃料代)が1/3で済みますから、それでクルマの買い替え費用の足しになりますし、バッテリーがリースなら車両価格も安くなるでしょう。



などと妄想を逞しくしていたら、すでにそんな事を考えて実行している会社があるようです。

米Better Place社は電気自動車のバッテリー自動交換システムを開発したそうです。
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横浜でプロトタイプが公開されているそうです。

さすがヤンキーはハシコイですね。思いついたらやったもん勝ちって感じです。
ガソリン車に満タンにするよりも速く電池をガッチャンしてくれるそうです。
自動車メーカーがバッテリーの規格を統一して、カートリッジ式に設計すれば、更にシンプルな設備で自動交換できそうです。


先日、モーターショーかなんかで水素の燃料電池車が実用間近と言うニュースもありましたので、水素注ぐのとバッテリーガッチャンとどっちが早いかと言う感じもありますが、小泉元首相の仰るように国が「これからはこっち向きで行く」と明確に方針を打ち出せば、いろんな知恵が出てくると思います。