嘘つき小ネタ、その2です。

「放射線でDNAが損傷されるけど、修復されるから大丈夫」
これは複数の科学者やお医者さんがテレビで仰ってました。

私にはよくわからないことがいくつかあります。

高線量の被曝では造血障害が起こることが知られています。
造血細胞は他の組織の細胞より分裂回数が非常に多いのです。

血球の寿命は、白血球で数日、血小板で約10日、赤血球で約120日ですので、絶えず新しい血球を生み出して補充しているわけです。

全ての血球は骨髄中の造血幹細胞という1種類の細胞から生み出されると言われています。
ざっとした話、造血幹細胞がいっぱいいっぱい分裂して血球を作っていると言うイメージです。

このように分裂頻度の高い組織は放射線からダメージを受けやすいと言われています。

高齢者より幼児が危ないのは、幼児は激しく成長しているので沢山の分裂組織を持っているためです。

この辺りから先がよく分からないのです。
分裂頻度の高い組織がダメージを受けやすいのは、分裂中の細胞に放射線が当たるからなのか、それとも損傷し遺伝情報が狂った細胞が分裂して増えるからなのか?

たぶん両方あると思うのですが、この辺り、もう少し詳しく調べたいと思っています。

分裂中の細胞はDNAが細胞核から出てほどけた状態になっていますから放射線で寸断されると修復されても欠落部分や修復ミスが出来るでしょう。
そのような細胞は元の細胞とは異なる遺伝情報を持っている事になります。
極端に狂ったものは生育能力がないので死滅するでしょう。
微妙に狂ったものはどうなるでしょうか。

DNAは修復されるから大丈夫と言っている科学者は、生き物や人間は神によって作られたと言う宗教的な考えでも持っているのでしょうか?
ダーウィンの進化論やメンデルの遺伝法則を知らないのでしょうか?

私は生き物の遺伝子ははじめから変異を起こし変わって行く事を前提に出来ていると思っています。

変異が起こらなかったら多様性は有り得ませんし、進化も起こらないはずです。
常にDNAが元通りに修復されるなら、神様が創った時のマンマで変わらないでしょう。
だったらどうして、サルみたいのが今の人間にまで進化したのでしょうか?
この人達は、古生物学者がアフリカでピテカントロプスの化石を発見した同じ地層に現代人の化石もあったと言っているようなものです。

生物の遺伝子は一定の状態を保つ機能と、適度に変異を起こして多様性を維持する仕組みと、両方のバランスで成り立っており、周囲の生物相や気候などの自然環境の変化につれて適応しながら変化して種を絶やさないように出来ているはずです。

何が起こってもきっちり修復されて変異が起こらないようなガチガチの仕組みだったら、環境の変化について行けないので、トウの昔に絶滅しているはずです。
変異が起こるからこそ数十億年の環境変化を乗り越えて生物として生き残ってこれたのです。

修復はされるけどもある程度は変化すると考えるべきでしょう。
そしてその変化は人間の都合の良い方向にばかりは現れず、どこにどう出てくるかは容易に知り得ないはずです。

放射線のような強いエネルギーを持ったものが当たれば、度を越した変異が起こる可能性は高まります。
放射線が当たってもDNAは修復されるから大丈夫と考えるのではなく、もともとある程度修復ミスや変化が起こる事でうまく機能している仕組みに、異常な加速がかかって危険な状態が起こる可能性が高まる、と考えるべきだと思います。