稲は大きく育てる方が良いのか、小さく育てる方が良いのか?
十年以上自家消費用に稲作をしていますが、どうも良く分かりません。
十年以上自家消費用に稲作をしていますが、どうも良く分かりません。
井原豊氏や薄井勝利氏の栽培法は疎植、一、ニ本植えで大柄な太軸大穂の稲を育てる方法のように思えます。
福岡正信氏の栽培法は、具体的な方法は今ひとつ不明確なのですが、小稲に大きな穂を付けさせる事を理想とする栽培法へと向っているように思えます。
通常、生育が悪いだけなら育ちの悪い小さい稲には小さな穂しか付かず、収量は上がらないはずです。
栽培法のみならず品種の特性も問題です。
実際にそのような特性を目標に育種されているかどうかは分かりませんが、短稈大穂の傾向のある品種も考えられると思います。
栽培法のみならず品種の特性も問題です。
実際にそのような特性を目標に育種されているかどうかは分かりませんが、短稈大穂の傾向のある品種も考えられると思います。
これは「ハツシモ」です。

40×40cmの超疎植で6/20に一本植えしたものです。
現在の高さは80cmくらいです。

穂の長さは23cm前後です。


40×40cmの超疎植で6/20に一本植えしたものです。
現在の高さは80cmくらいです。

穂の長さは23cm前後です。

こちらは「コシヒカリ」の短稈選抜種です。
30×40cmで7/13に遅植えしたものです。
この「コシヒカリ」は普通のものより少し出穂が遅く、それを遅植えすると更に遅くなり、晩生の「ハツシモ」と同じかやや遅いくらいになります。
普通に栽培しても80cm未満の高さにしかなりませんが、遅植えすると更に低くなります。
こうして写すと分かりにくいのですが、

比較するものを置くとどのくらい小さい稲かお分かり頂けるのではないでしょうか?
この「手板」の高さは31cmです。

30×40cmで7/13に遅植えしたものです。
この「コシヒカリ」は普通のものより少し出穂が遅く、それを遅植えすると更に遅くなり、晩生の「ハツシモ」と同じかやや遅いくらいになります。
普通に栽培しても80cm未満の高さにしかなりませんが、遅植えすると更に低くなります。
こうして写すと分かりにくいのですが、

比較するものを置くとどのくらい小さい稲かお分かり頂けるのではないでしょうか?
この「手板」の高さは31cmです。

穂の長さは20cm前後ですが、穀粒が密に付く傾向があるので粒数は結構あります。


ピンボケで申し訳ありませんが、左が「ハツシモ」右が「コシヒカリ」です。

田植えからの日数は「ハツシモ」が114日、「コシヒカリ」が91日で、「コシヒカリ」の生育期間は「ハツシモ」より20%短い事になります。
稲は一回り小さい感じですが、穂の大きさはさほど違うようには見えません。

田植えからの日数は「ハツシモ」が114日、「コシヒカリ」が91日で、「コシヒカリ」の生育期間は「ハツシモ」より20%短い事になります。
稲は一回り小さい感じですが、穂の大きさはさほど違うようには見えません。
私はどうしてもこれが気になります。
近所の田植え機で植えた田の「ヒノヒカリ」には1m近い高さのものも珍しくありません。
1m近い高さになると草の大きさはこの「ハツシモ」より更に一回り大きくなります。
近所の田植え機で植えた田の「ヒノヒカリ」には1m近い高さのものも珍しくありません。
1m近い高さになると草の大きさはこの「ハツシモ」より更に一回り大きくなります。
田植え機だと15×30か20×30くらいの密度でしかも一箇所に5~8本の苗が植わっています。
稲刈り前に株間を覗いて見ると奥の方は暗くて見えません。
上の田から見下ろすと株間の地面は全く見えません。
稲刈り前に株間を覗いて見ると奥の方は暗くて見えません。
上の田から見下ろすと株間の地面は全く見えません。
米粒に蓄積されるのは主に炭水化物です。
これは稲の葉で光合成によって作られるものです。
光合成が盛んに行われ炭水化物が大量に作られるほど稲穂は大きくなり粒張りが良くなるのではないかと思います。
原料は二酸化炭素と水です。エネルギーは太陽光です。
これは稲の葉で光合成によって作られるものです。
光合成が盛んに行われ炭水化物が大量に作られるほど稲穂は大きくなり粒張りが良くなるのではないかと思います。
原料は二酸化炭素と水です。エネルギーは太陽光です。
まずは主な炭水化物生産工場である「葉」の面積を比べてみる事にしました。
サンプルの稲の葉を切り取り、ガラス板で挟んでマッ平らにして、デジカメで画像を撮り、パソコンに取り込んで画像解析ソフトを自作して緑色のピクセル数をカウントさせて面積に換算・・・・
なんて事が出来ればいいのですが、画像処理プログラムの書き方を良く知らないので、葉面積算出ソフトは今後の課題にして、今回は超アナログな方法で葉面積を概算してみる事にしました。(^^;
サンプルの稲の葉を切り取り、ガラス板で挟んでマッ平らにして、デジカメで画像を撮り、パソコンに取り込んで画像解析ソフトを自作して緑色のピクセル数をカウントさせて面積に換算・・・・
なんて事が出来ればいいのですが、画像処理プログラムの書き方を良く知らないので、葉面積算出ソフトは今後の課題にして、今回は超アナログな方法で葉面積を概算してみる事にしました。(^^;
塗装鉄板に幅20cmで切り取った稲の葉を貼り付けていきます。
稲の葉は先と根元以外は直線に近いので、上手く工夫すると隙間なく貼り付ける事が出来ます。
葉先や葉元の尖った部分で隙間を埋めます。

但し、やっている途中にも乾いてクルクルと縮んで巻いてきますので、手早くやらなければなりません。
稲の葉は先と根元以外は直線に近いので、上手く工夫すると隙間なく貼り付ける事が出来ます。
葉先や葉元の尖った部分で隙間を埋めます。

但し、やっている途中にも乾いてクルクルと縮んで巻いてきますので、手早くやらなければなりません。
こうして隙間なく貼り付けて縦横を掛ければだいたいの葉面積が分かります。
画像で葉に隙間が開いているのは、時間が経って葉が巻いたからです。
それぞれ3本ずつの葉を貼り付けました。
既に枯れ込んでいる葉や、虫に齧られた葉もあるので、ざっとした数値しか得られませんが、両者の葉面積がどの程度違っているかの目安にはなると思います。
画像で葉に隙間が開いているのは、時間が経って葉が巻いたからです。
それぞれ3本ずつの葉を貼り付けました。
既に枯れ込んでいる葉や、虫に齧られた葉もあるので、ざっとした数値しか得られませんが、両者の葉面積がどの程度違っているかの目安にはなると思います。
「コシヒカリ」は20×10.5cmで210c㎡、「ハツシモ」は20×16cmで320c㎡でした。
「コシヒカリ」は「ハツシモ」の65.6%の葉面積しかありませんでした。
「コシヒカリ」は「ハツシモ」の65.6%の葉面積しかありませんでした。
着粒数は3穂合計で「コシヒカリ」355粒 10g、「ハツシモ」364粒 10.1gでした。
千粒重に換算すると「コシヒカリ」28.2g 「ハツシモ」27.7gでした。
但しこれは乾燥させていない穀粒の重さですので、正確なものではありません。
粒張りなど見た感じでは、実質的な差は大きくないのではないかと思います。

千粒重に換算すると「コシヒカリ」28.2g 「ハツシモ」27.7gでした。
但しこれは乾燥させていない穀粒の重さですので、正確なものではありません。
粒張りなど見た感じでは、実質的な差は大きくないのではないかと思います。

品種が違うので正確な比較はできません。
来年は同じ品種で大作りのものと小作りのものを比較してみたいと思いますが、草丈が8割り程度、葉面積が7割り以下の稲が大きいものと同程度の穀粒を付けるのはなぜなのでしょうか?
以下は想像でしかありませんが、毎年、疎植にしたり密植にしたり、直播きしたり田植えしたり、穂数型、穂重型さまざまなタイプの稲を様々な方法で作り、常に周囲の慣行農法の稲と見比べてきました。
収穫期が近づくと、私の田は穂が目立つのに、他所の田は止め葉が目立ちます。
最も大きな違いは藁の量です。
慣行稲作の田は私の田より藁の量がとても多いのです。
それでこんな事を思いつきました。
収穫期が近づくと、私の田は穂が目立つのに、他所の田は止め葉が目立ちます。
最も大きな違いは藁の量です。
慣行稲作の田は私の田より藁の量がとても多いのです。
それでこんな事を思いつきました。
稲が大柄になると受光体制が悪化して下葉の光合成効率が低下するのでは?
企業でも経営不振で生産性が低下すると、社員が多い大会社ほど生産額より賃金の方が上回って人件費負担が増大し、リストラが必要になってしまいます。
茎葉は昼間は光合成で炭水化物を生産しますが、夜間はそれを呼吸によって消費しています。
大きくなりすぎて隣同士で影を作り合い、せっかくの大きな葉面積が生かせなくなり、炭水化物生産量は低下しても夜間の消費量は低下しないので、穀粒に貯める分が減ってしまうのではないでしょうか?
大きな茎葉は生産量を増やす要素であると同時に、それを養う負担も増大させます。
小稲だと葉面積は小さいのですが、そのぶん影を作らないので葉に十分な日光が当たり、しかも草体が小さいので生産した炭水化物の夜間消費量も少なく、結果的に貯蓄量が増える、そんな事はないでしょうか?
機械植えで密植の田では更に極端にこの傾向が強まるでしょう。
束植えの株は1本植えと違って、それぞれの苗が他の苗の葉の上に葉を伸ばそうとします。
相手より高く葉を出さなければ光が得られないのでより草丈を高くしたがります。
1本植えのように重ならない綺麗な葉序で葉を出し、全ての葉が協調して最も良い受光体制を作り出すことは出来ません。
相手より高く葉を出さなければ光が得られないのでより草丈を高くしたがります。
1本植えのように重ならない綺麗な葉序で葉を出し、全ての葉が協調して最も良い受光体制を作り出すことは出来ません。
そのような田では、強烈な中干しで生産に適しない下葉を枯れさせてリストラし、穂肥をやって止め葉を大きくし、日の当る上空の空間に少しでも多く葉を伸ばさせて有効な葉面積を稼ぐ方が有利になると思います。
疎植とは逆に下葉まで綺麗に生き残っていては、却って消耗が増えてしまうのかもしれません。
どちらにしても草丈が高く植栽密度も高いので上部の葉以外にはろくに日が当たりませんから、薮の中の葉は消費専門になってしまいます。
さらに日の当らない太く長い茎も消費者となり、穀粒に貯まる筈の炭水化物を食いつぶしてしまうように思えます。
さらに日の当らない太く長い茎も消費者となり、穀粒に貯まる筈の炭水化物を食いつぶしてしまうように思えます。
稼ぎ手が少なく扶養家族の多い状態に陥るわけです。
実際には葉の面積だけでなく、日照時間や水の量、二酸化炭素の量も光合成生産量に影響を与えるでしょうし、夜間の温度や通風によって消費量も変わってくるでしょうから、稲の大きさや葉序だけでは決まらないでしょうが、福岡正信氏の言われたような、小さな稲に大きな穂、と言う一見矛盾した状態もあり得ない事ではないように思えます。