兎のなんでも日和 -10ページ目

兎のなんでも日和

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島の海岸沿いにつき、珊瑚は、初めて砂浜に立つが、足が思うように動かないので、よろめきながら、人間に近付く。


珊瑚は、ぺたっと砂浜に座り打ち上げられた人間を揺すってみると、人間はむせながら、珊瑚のほうに顔が向き、うっすら目を開けた。


珊瑚は、人間の顔を見て驚く。人間は、琥珀だった。そして、あの時感じた気持ちが、よりいっそう強まる。


珊瑚は、恋に落ちた。


「に・・ん・・ぎょ」


琥珀は、朧げに唇が動く。あまりに、美しくこの世の者ではない。まるで、お伽話の人魚のような少女なのだから・・・。


「きみ・は?」


意識が段々とハッキリしてきた。少女は、困った顔をしている。


つづく


「島の海岸に、人間らしきモノが打ち上げられているんだぞ」


オオダコのオババは、カリーの言葉を聞き、目を細める。


「本当に?!それで人間は生きてるの?」


カリーは、目を泳がせながら、一瞬間をおいて珊瑚の問いに答える。


「そ、それが、生きてるか確かめなかったぞ。おいらだけだと怖いから、だから、呼びに来たんだぞ」


「カリーったら・・・わかったわ。確かめに行きましょう」


「珊瑚」


「なぁに?オババ」


珊瑚が、返事をして口を開いた瞬間。ポンッとカリーと同じように口に何かを入れた。


「ん?なにこれ?」


「わしが、調合した薬じゃよ。人間に会うなら、その人魚の姿じゃ駄目だからね」


みるみる、珊瑚の姿は人魚から人間の姿に変わる。


「カリーの時とは、違いその薬ちと副作用が、あってな・・・」


オババの話しの途中で、珊瑚とカリーは、島に泳いでいった。


「わしの話しをちゃんと聞いてから・・・全く、せわしない二人じゃな」


呆れたオババは、水晶をのぞき、これから珊瑚におこる行く末を見つめる。


「運命が動き出したね。さぁ、人魚姫の呪縛から抜け出せるかい『珊瑚』」


つづく


ヤドカリのカリーは、島を散歩中。何やら海岸に黒い物体を発見!


恐る恐る近付くと人間だったので、生死を確かめるのを忘れ、海の中に潜り。両手をスクリューのようにかきながら、オオダコのオババの所に報告にきた。


「こんな所まで、よくきたなカリー・・・はて?お前さん泳げたかい?」


カリーは、我を忘れていてオババの言葉にハッと現実にかえった瞬間。口から酸素が抜けて、溺れそうになっているカリーの口の中に、オババがポイッと何か入れた。


「全くおっちょこちょいだね。ほら息を吸ってみるんじゃ」


カリーは、大急ぎで海水を吸い込んだと思ったら、酸素に変わっていたので、苦しくなくなり、海の中で呼吸が出来る。


「さすがオババ、伊達に長生きしていないぞ」


「褒めているのか、けなしているのかわからない子だね。ありがとうぐら言うもんじゃ」


「オババ助けてくれて、ありがとう」


カリーは、頭をかきながら、珊瑚を探す。


「何キョロキョロしているのカリー?」


「わ!!珊瑚!?」


珊瑚を探していたのに、至近距離で珊瑚の顔を見たら、カリーは、心臓が飛び出るくらい驚く。


つづく