兎のなんでも日和 -11ページ目

兎のなんでも日和

ブログの説明を入力します。



ゴポッと海底から大きな泡が、船を取り込む。


「ただの人間なら、ほっといたんじゃがな」


琥珀は、薄らぐ意識の中、かすかに、声を聞いた。


いつの間にか、琥珀は『神に護られた島』の海岸に打ち上げられていた。


つづく


都市のテレビ画面が、ニュース番組から、砂嵐に全局なり、初音ミクが映し出された。


「アナタノ、タメ二、ウタウヨ」


その一言を言った後、初音ミクが歌いだした。


えれくとりっく・えんじぇぅ
ヤスオ feat.初音ミク


ワタシは、歌うのがスキ
ワタシがそう作られたからじゃない
この声をスキだという
アナタが歓んでくれるから

0と1しか分からない
ワタシに”I”を教えてくれた
その日からワタシのココロの中、
アナタで満たされてるの


アナタといられる それだけで
電子のココロ、震えるの
まるで量子の風みたいに
ワタシのココロ、ゆさぶるの


ワタシは、ヒトリがキライ
孤独な世界に溶けてしまうから
アナタといる時がスキ
ワタシを暖めてくれるから


ヒトリじゃ何も作れない
ワタシに歌を与えてくれた
その日からワタシのココロの中、
アナタで満たされてるの


アナタといられる それだけで
電子のココロ、震えるの
まるで量子の風みたいに
ワタシのココロ、揺さぶるの


アナタといられる それだけで
ワタシの世界、広がるの
まるで天使の羽根みたいに
ワタシのココロ、はばたくの?


アナタといられる それだけで
電子のココロ、震えるの
まるで量子の風みたいに
ワタシのココロ、揺さぶるの


都市のテレビ局は、大慌て画面を切り替えようとしても、モニターに、エラーが発生しました。
システムエラーが発生しました。と表示するだけで、初音ミクの歌を止められなかった。


「どうしたんだ一体?!」


全局、初音ミクがハイジャックした。
謎を残したまま、歌を終えると初音ミクの姿が消える。


それと同時に、琥珀の乗った船が大きな波に飲み込まれた。


『母さん!!』


つづく


テレビの画面がいっせいにニュースに切り替わる。


「都市に大きな嵐がきます。海岸沿いから離れて下さい。高波注意法発令!!」


ニュースキャスターは、突然の災害に冷静に都市の人々に何度も呼び掛ける。


琥珀は、風に煽られながら船着き場につき。強い風にふかれながら、親父さんが、仁王立ちして、琥珀を待っていた。


「親父さん?!」


「瑠璃に聞いた!こんな嵐の中荒れた海原の中。島に行くなんてむぼうだ!死にに行くようなもんだぞ!お前が死んだら意味ないんだ!」


「時間がないんです。きっと僕は、試されているのかもしれない・・・母さんを死なせたくないんです!」


ゆるぎない言葉に、親父さんは、琥珀の両肩をギュッと掴んだ。


「わかった。この船を使え・・・ただし、壊したら一生ただ働きだ!」


琥珀は、親父さんの気持ちを受け取り、船に乗り込む。



「無事に帰ってこいよ!」


「はい!必ず、無事に帰ってきます!」


つづく