兎のなんでも日和 -12ページ目

兎のなんでも日和

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月の海の底で、オオダコのオババは、水晶で琥珀の成り行きをずっと見ていた。


「運命ってこの事を言うんだね。皮肉なものじゃ・・・」


ぶつぶつと呟きながら、岩の窪みにヌルヌルと入っていく。


melody・・・
mikuru396 feat.初音ミク


独りだった 私
手を差し伸べてくれた
Vocaloidの私
命をくれた


あなたがくれた このメロディ
私は ずっと 忘れない
今はまだ 小さな このメロディ
私は ずっと 歌い続ける


動き出した 時間
もう止まらないで
変わり始めた 世界
もう離れたくない


あなたがくれた このメロディ
私は ずっと 忘れない
今はまだ 小さな このメロディ
私は ずっと 歌い続ける


あなたと 作る このハーモニー
私は ずっと 忘れない
独りじゃ 見れない 夢を
あなたと ずっと 見ていたい


ずっと・・・
ずっと・・・
ずっと・・・離れたくない
いつか きっと この想い


あなたに届け


つづく


「・・・奇跡の花・・・」


「え?!」


瑠璃は、琥珀が呟いた言葉が聞こえなかったので、聞き返そうとしたが、琥珀は考えこみ決心が付く。


「瑠璃さん、僕、島に行って奇跡の花を見つけてくるよ。そうすれば、母さんは助かる」


「え?え?!島?神に護られた島の事を言っているの?」


「奇跡の花は、願い事をなんでも叶えるって言うし」


「都市伝説の話しでしかないわよ。人々が島に向かったけど、誰一人辿りつかなかったって・・・」


「噂でもいいんだ。このまま、母さんを死なせたくない。瑠璃さん、僕がいない間、母さんを見てもらいたい!」


琥珀は、瑠璃に真剣な眼差しで頼んだ。瑠璃は、琥珀の意志が痛いほど強く伝わる。


「わかった。琥珀くんの帰りをお母様と待っているわ」


琥珀は、瑠璃の言葉に、深く頷き病院を後にした。


つづく


数分後。


家の窓に、ライトの光がさす。瑠璃が、車で迎えに来てくれた。


「琥珀くん、早くお母様を車に乗せて」


「瑠璃さんごめん」


「あやまらないで、さっ早く」


琥珀の母親を車に乗せ3人で病院に車を走らせた。


先に、病院に手続きをしてあると瑠璃が言っていた通り、病院につくとすぐ母親は、手術室の中に消えていく。


琥珀と瑠璃が手術室の外で待っていた。


数時間たった頃、医師が手術室から出てくる。


「先生!母さんは!?」


「今は、無事に・・・」


「今は?!」


「長くは生きてられないでしょう」


「そんな!?どんな病気なんですか?」


「この都市に体が適応出来ていないみたいですね。薬を出します。一時的にでも回復出来るでしょう」


「一時的じゃ、困るんです!治して下さい」


琥珀の悲痛な叫びが、病院の廊下に響く。


「残念ですが、今出来る事はここまでです」


医師に、つかみ掛かった琥珀の手を瑠璃が、優しく手をほどく。


医師は、二人にお辞儀をして去っていく。


「か・ぁ・・さん」


琥珀は、うずくまった。


つづく