兎のなんでも日和 -13ページ目

兎のなんでも日和

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翌朝、いつものように目が覚めると。微かなうめき声が聞こえる。


琥珀は、慌てて、母親の寝ているベットに駆け寄る。

「母さん!!」


病院に連れていこうとした瞬間。電話がなった。かけてきたのは、瑠璃だった。

琥珀は、今の状況を瑠璃に説明して、親父さんに伝えてもらう事に、すると瑠璃は、琥珀の家に行くと言って、電話が切れた。


「琥珀・・・ごめんね」


苦しさにたえながら、消え入りそうな声で、琥珀に謝る。


「母さん・・・我慢させたんだね。ぼくのほうこそ気を使わせてごめん」


琥珀は、ギュッと母親の手を握る。


つづく


帰り道の坂道を歩きながら、露店で夕食の食材を選んでいる所。


ふと、空を見上げる琥珀。


「今にも空が、泣き出しそうだな、早く家に帰ろう」


ポッポツと、雨粒が降ってきた。


ぎりぎり降り出す前に、家につく。


扉から外を眺めると、色とりどりの傘がひらかれ、花が咲いたようだった。


都市の雨は、工場のせいで酸性の雨を降らせる為。体によくないので、傘は当たり前のように、持ち歩く人も少なくない。


お帰りなさいの優しい声で、琥珀はゆっくりと扉を閉める。


「ただいま。親父さんから、母さんにって新鮮な魚をもらったよ。今料理するからまっててね」


病弱な母親は、はかなげな笑顔で答える。


つづく


その頃、琥珀と親父さんは、都市の船着き場についていた。


瑠璃が二人の帰りを見計らって待っている。


魚の荷揚げをする。取れだかは上々。


親父さんが、今日とれたばかりの、新鮮な魚を袋に数匹いれ、琥珀に渡す。


「ほらよっ、琥珀の母ちゃんに食べさせてやんな」


「いつも、ありがとうございます」


「いいって事よ。困ってる時は、助け合う。分け与えるのは当たり前の事だよ。琥珀また頼むな」


「はい!」


琥珀は、船から降り、瑠璃に中身が空になった弁当箱を渡す。


瑠璃は、心配そうに琥珀に聞く。


「お弁当・・・どうだった?」


琥珀は、にこやかに答える。


「瑠璃さん、いつでもお嫁にいけるよ。ごちそうさま美味しかった」


瑠璃は、その言葉にドキッとする。


「《また・・・》作っても?!」


言葉がハモる。琥珀は、はにかみながらも、「うん」と瑠璃に言った。


瑠璃は、嬉しさのあまり琥珀が、家に帰って行く後ろ姿に手を振り、背中をみつめていた。


つづく