春先ナビスコ杯の時期より、空気が濃くなり、山々が少し霞んで見える梅雨入り前の季節。
快晴のアルウィン。
今日は大事な試合なんだ。
うちのユニを着た14番を見れるのは、この戦いを含め、後3試合だ。
キックオフして前半、アルウィン特有の強いアゲンストの風と足の長い芝に、ちよっと押し込まれる時間帯がある。
山雅の選手たち、これだけの地元サポーター声援を受けたら、気持ち入らない訳はない。
ピンク色の大きな飛行機が、アルウィンの東側の空を掠めながら、着陸の姿勢で高度を下げる。
前半半分までの時間帯、山雅の強い押し込みを、安定した守備でしのぐと、出場を期待していた、J1初スタメンのFW登録 37番 左サイドハーフの拳人が、6番のクロスにゴール前左足アウトで合わせると、アルウィンゴール裏サポの嘆息を誘うように、ゴールへ吸い込まれる先制点。
決めてみせた。
前半のアディショナルタイム終了前、FW14番がベナルティーエリアハイボールの競り合いで魅せて、相手DFのハンドを誘い、PKを得る。
今期1STステージ3回目のPK、落ち着いてキーパーの動きを見て、ゴール右隅にインサイドで蹴り込む。
10得点目。
アルウィンの風は、後半も南側から勢いを増してスタジアムを吹き抜け、自然環境がプレイに及ぼす影響をストレートに表現していたのでした。