蹴り者 ~FC☆蹴の仲間たち~ -119ページ目

07.02.2008 『チームの象徴』

サッカーチームに必要なもの、メンバー、ユニフォーム、そしてロゴマーク。

チーム結成から6年、FC☆蹴にロゴマークができた。
トランペットから繰り出される“FC☆蹴”。
シンプルながら躍動感があり、洗練されたイメージを受けた。

きっかけは広告会社の先輩との話から。
この年上の友人に対し、あつかましいキャプテンは「お願い」をした。
“スローガン”“エンブレム”“ロゴマーク”が欲しい、と。
そんな、無茶な「お願い」を、この友人は真剣に聞いてくれた。

それから幾ばくの月日が流れ、ロゴマークお披露目の瞬間は訪れた。
ロゴマークを見せて頂く前に、そのデザインに至った経緯の説明を受ける。
そして、いざロゴマークがテーブルに出されたとき、衝撃を受けた。
トランペットから繰り出される“FC☆蹴”。
「SINCE2002」の文字。

オシャレだ。

素直に嬉しかった。
期待していた以上だった。
後輩の無茶な「お願い」に対して、これほどの「答え」を導いてくれたことに感動した。

結果は当然、一発採用。
既にホームページのトップにも掲載している。
ステッカー化の案も飛び出している。

“スローガン”は次回取り上げたいと思う。

残るは、“エンブレム”。
彼はメンバーではないが、“FC☆蹴”と“29人の蹴者”を魅力的に見せようと奮闘してくれる。
“FC☆蹴”の皆が楽しくなるような仕掛けを、この“FC☆蹴”専属プランナーとやっていきます。

06.28.2008 『“1”+“1”=“∞”』

6月28日 六アイセレゾン 16時~19時

廣狩 木村純 露口 玉井 尻池 武中 中山 天王寺谷 米本 石川

小雨が降り注ぐ梅雨の日の練習試合。
人数は10人だが、2チームということで一人当たりのプレー時間は充分確保できた。
最近は、それぞれが自分のポジションを意識しているように見える。
特に、すぎもの注ぎ込んだ“考えて守る”というスタイルが浸透しはじめた。
おかえり、すぎも。


ピッチでは、頻繁に“ケミストリー(化学反応)”が起こる。
タイプの異なる原子、または、同じタイプの原子が合わさった時、大爆発が起こる。
ピルロのロングフィードに飛び出すインザーギ。
ファンタジスタ ジダンを背後でバックアップするマケレレ。
サラス・サモラノ、ロマーリオ・ベベト、ルーニー・クリスティアーノ・テベス、立花兄弟、次藤・佐野。
もちろんFC☆蹴でもそれは起こる。

6年の中で“ケミストリー(化学反応)”は数多く起こってきた。
今後、その“スペシャルユニット”を順々に紹介していきたい。

第一弾は、木村純矢と天王寺谷和也。

彼らは、高校の同級生。
もともと天王寺谷和也をFC☆蹴に連れてきたのは木村純矢だった。

木村はタメを創ることができる。
センターサークルの少し後ろ、中央部分で彼は敵を引きつける。
一人、二人、相手が近づいてくるのを確認し、パスコースを窺う。
そして、そこに一筋の道ができた時、彼の脚から光が放たれる。
右サイドから駆け上がり、その光を追いかける姿がある。
それが天王寺谷和也。

天王寺谷は右サイドを主な生息地とする。
中央で競り合いが展開される中、タイミングを窺い、一直線に走り出す。
フットサルのサイドで前に走り出すタイミングは生命線。
前に駆け上がった瞬間に、中央の味方がボールを奪われれば、その時、絶望が訪れる。
しかし、彼はそのタイミングを熟知している。

木村から天王寺谷に放たれた光は、虹となってゴール前に放り込まれることが多い。
ただ、そのレインボーは、このホットラインを起点とすることが多い。


“天さん”が最大限の力を発揮できるように、体を張って敵の動きを止める。
どこかで、似たような美談を聞いたことがある。

“天さん”が気功砲を撃つために、身を呈してナッパの動きを止める。
木村のその慎ましい働きは、さながら餃子(チャオズ)。

“天さん”と“餃子(チャオズ)”
ふたりのコンビネーションは、さながらZ戦士。

06.22.2008 『職業、冒険家』

人の名前には、それぞれの想いが込められている。

オオエワタル。
“大”きい“江(海や川)”を“航”海する。
冒険家にぴったりの名前だ。

そう、彼は名前の通り、常に冒険をしている。

第一章、舞台は『神戸』。
小学校でバスケットに出会った彼は、中学、高校と強烈なキャプテンシーを発揮する。
伝説のサッカーチーム『清SHOW』では、ジーパンに通した長い足でゴールを量産した。

勉強、スポーツ、何をするにもスマートにこなし、冒険とは程遠いように見えた。
しかし、彼は人知れず冒険をしていた。

常連客となっていた美容院、そこで彼は冒険に出た。
彼がカリスマ美容師にオーダーした髪型は、伝説のファンタジスタ R・バッジオ。
大半のサッカー少年が憧れるであろうレジェンドの髪型を、彼はオーダーした。
ご存知の通り、簡単に真似ができるような髪型ではない。
しかし、そこは冒険家、やはり譲れない想いがあったのだろう。

カリスマの返答は「髪質が違う。」


第二章、舞台は『京都』。
ここで、冒険家の才能は爆発する。

引越しのアルバイトでは、悔し泣きをした。
住まいは京都の町家で、友人とシェアをした。
静岡の民宿に住み込みで働き、サーフィンに明け暮れた。
親切な人に車に乗せてもらい、乗り継いで東京までいった。
聖地、アンコールワットにいった。
ミラノの町、サンシーロにもいった。

冒険に冒険を重ねた彼の頭は、いつしか大泉洋のごとくクリンクリンになった。


京都に住んでいたため、FC☆蹴には実質、それほど参加はできていなかった。
ただ、参加をしたときには、持ち前の器用さが光った。
長い手足、バスケットボールで培ったスタミナとフットワーク。
そのディフェンスで相手を苦しめた。


数々の冒険をしている彼だが、根は非常に真面目で堅実。
常に器用でバランスの良いイメージだが、感情の切り替えが下手で不器用な面もある。

そんな不器用な彼が、大荒れの海を睨み、次の冒険に必死に挑んでいく。

第三章、舞台は『仙台』。
新たな冒険は、既に始まっている。

三十人の蹴者 42大江航

FC☆蹴 公式サイト

06.21.2008 『島人ぬ宝』

大半のメンバーは神戸、芦屋で幼少から過ごしている。
話す言葉はもちろん関西弁、六甲山や神戸港に囲まれて育ってきた。
皆、地元を愛している。

もちろん他のところから来たメンバーもいる。
故郷を想いながら、FC☆蹴にやってきたメンバーがいる。

川尻 俊。
彼は故郷を想いながら、FC☆蹴にやってきた。

彼の故郷は広島県、瀬戸内に浮かぶ島。
学校は全校生徒何十人の規模で、高校へはフェリーで通っていた。
大学に入り、神戸にやってきたが、彼は常に故郷を想っていた。

彼は、関西に来ても、変わらず故郷の言葉で話した。
「じゃけえ」「ばち」「じゃろ」故郷への想いが伺える。

豊かな緑、瀬戸内海、のどかな環境で育った彼は驚くほど純粋。
それゆえに、彼は“恐い”ものが多い。

彼は、新聞の勧誘が恐い。
断りきれない優しい彼は、ごり押しの勧誘が恐い。

彼は、ウイルスが恐い。
精密機器に興味が無かった彼はコンピュータウイルスが恐く、ミクシイの登録もできない。

彼は、東京が恐い。
空の面積が広いところで育った彼は、人ごみと雑踏を好まない。

純粋ゆえに恐いものが多い彼だが、ボールを蹴ると豹変する。
故郷を忘れたかのように暴れまわる。

大木をも倒しそうな蹴りの破壊力。
足先でボールを操り、一人、二人と抜き去っていくドリブル。
内に秘めた闘争心を、この時だけは爆発させる。

ピッチを縦横無尽に走り回る姿は非常に楽しそうだ。
彼は、故郷でボールを蹴りながら走り回った頃を思い出しているようだ。
やはり、彼は決して故郷を忘れていない。

穏やかで、とげの無い性格。
彼がいると、まわりの空気も、のどかなものになっていく。
彼こそは、生粋の島人である。

三十人の蹴者 39川尻俊

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06.20.2008 『“誇リ”ト“夢”ヲ』

ハシモトリョウヘイ。
コノオトコ、只者デハナイ。

当テオニデ、ゴムボールノ代ワリニ硬イ松ボックリヲ投ゲル。
鬼ゴッコデ階段カラジャンプシ、自分ノ足ノ筋ヲ壊ス。
三輪車ニ乗ッテ暴走シ、前輪ヲ破壊スル。

ジブリデ泣ケル。
PRIDEデ泣ケル。

ノゲイラノ試合ヲ見テ吠エル。
『くにおクンシリーズ』デ無敵ノ強サヲ誇ル。
時ニハ、海二潜ル。
決メ球ニハ、フォークボールヲ投ゲル。
コダワリハ、半端ネエ。

自ラノ身ヲ呈シ、ゴールキーパーノクリアボールニ飛ビ込ム。
敵ノディフェンスニアッテモ、強引ニドリブル突破スル。
体ヲ回転サセナガラ、華麗ニゴールヲ決メル。

クールニ見エテ、熱イトコロガ有ル。
危ナッカシク見エテ、賢イトコロガ有ル。
無茶苦茶ニ見エテ、周リノコトヲ考エテイル。

ハシモトリョウヘイ。
コノオトコ、只者デハナイ。

三十人の蹴者 21橋本遼平

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