蹴り者 ~FC☆蹴の仲間たち~ -124ページ目
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03.20.2008 『絶対に負けられない戦い』

3月20日 ハッケン 19時~24時

大橋 廣狩 木村純 露口 玉井 尻池 武中 木村拓 中山 天王寺谷 杉本 石川

ラストダンス、いや、終われなかった。
あんな悶絶で終わるのは嫌だ。そんな声が聴こえてきた。

今日こそは、今日こそは、彼が主役、のはずだった。
違った。主役は彼ではなかった。遅れてきたなおこちゃんだった。

ハッケンに19時集合で、予想通り広い部屋に通された僕ら。
キャプテンは気の利いた乾杯の音頭も取れるはずも無く、
いつものように飲み会が始まる。
たくおやガリ、普段これないメンバーも顔を出す。
おおちゃんの人望が伺える。

しばらくして、おおちゃんが店を飛び出す。
ここでスペシャルゲスト、おおちゃんの彼女、なおこちゃんの登場だ。
むさ苦しい一室がパッと明るくなった。

再度乾杯。
キャプテンの乾杯の音頭は使いまわし。
もはや、誰もつっこまず。放置。


やがて異変に気付いた。
気付くまでに時間はかからなかった。

なおこちゃん食べる、食べる。

たこわさ、いかの丸焼き、タルタルチキン。

食べる、食べる。もりもり食べる。

キムラのホッペがチャーシューにされようが、
ツユグチが黙ろうが、
カッチャンが悩もうが、
マー君がフラッシュたこうが、
タクオに料金が発生しようが、
お構いなし。

えのき、から揚げ、カリカリチーズ。

食べる、食べる。もりもり食べる。

チンくんがヤケドしようが、
ガリの足下が無かろうが、
スギモがそれほど気にするほどでもなかろうが、
タマイが金色のモビルスーツで自爆しようが、
お構いなし。

動きが止まった。ラーメンに手が伸びた。
「やっぱしめはラーメンや~」
ベテランの域に達している。

…しまらない。しめるきがない。
ラーメンを食べたあとも食べる食べる。
たたききゅうりをパリパリ食べる。

止まらねえ、止められねえ、かすりもしねえ。

コウちゃんが重大発表をしようが、
お構いなし。

気持ち良い食べっぷりをみせたなおこちゃんと
存在感を消されたおおちゃん。
そんなふたりの門出を祝して乾杯。





03.15.2008 『かげがえのないもの』

3月15日 六アイセレゾン 11時~14時

大橋 廣狩 木村純 露口 玉井 尻池 武中 木村拓 中山 杉本 石川 山本

ひとりの男が有終の美を飾ろうとしている。
男の名は「おおちゃん」。
遠い地へ行く前のオオハシカップで最高のプレーをすると誓った。

午前11時過ぎ、いよいよ彼のラストダンスがはじまった。

…。
…おかしい。
…あきらかに彼の動きが固い。
…ボールが足についていない。

…緊張している。
…自分が主役だから緊張している。
…足先から頭のチョンマゲまでガチガチだ。

そんな彼がGKにいった。
イージーなボールをクリアした、そこまではよかった。
ただ、そのボールはすぐ目の前の敵、キムラに渡った。
キムラは素直にまっすぐ蹴った。それはもう素直にまっすぐ。
そこに彼はいた。直撃した。急所に直撃した。かけがえのないものに直撃した。
悶絶した。門出の日に悶絶した。かけがえの無い日に悶絶した。
キムラは跳ね返ったボールを冷静にゴールに押し込んだ。
すごいプロ意識。おにぎりが大好き。

そんなこんなで、オオハシカップは幕を閉じた。
かけがえのない想い出を残して…。

大橋カップ


03.08.2008 『ゲロテロリスト』

南芦屋浜


3月8日 南芦屋浜コンクリートコート

木村純 露口 玉井 中山 天王寺谷 杉本 石川 山本

春を感じさせる陽気な土曜日の朝。
華の金曜日の晩に「ハッケン」でテンションがあがりきった僕らを誰も止めることはできなかった。

翌朝、8人中5人は寝不足、キングは来ず。
暖かい気候につられ、皆のプレーは気持ち良いくらいにキレキレ。
特に“蹴のヒットマン”タマイは復帰2回目とは思えない動きでゴールを量産。

だが、開始5分、彼は姿を消した。
次の瞬間、僕達は滝を見た。
壮大な滝だった。
全てを飲み込むほどだった。
いや、飲み込んだものだった。
そう、飲み込んだはずだったんだ。

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