連休中に更新される事の多いバーチャルコンソールレビュー。
32回目の今回はベルトスクロールアクション探訪シリーズ第2弾と題しまして
メガドライブのゴールデンアックスをお送りします。
ゴールデンウィークなんでゴールデンアックスw
それでは
ゴールデンアックスはセガが1989年5月にアーケードで発売した
ベルトスクロールアクションで同年12月にメガドラへ移植されました。
けっこうすごいペースで移植したんだな。
それでこの完成度はすごいすごい。
ひょっとしたらアーケード版稼働前から開発すすめてたのかもしれませんね。
本作は剣と魔法の世界が舞台となっていてハリーハウゼン作品や
シュワツェネッガー主演のコナンシリーズが好きな人たちには堪らない作品でありました。
いや、ほんとあのストップモーションアニメの世界に
自らの手で介入出来てるような感じは痺れましたね。
ベルトスクロールといえば2人同時プレイが魅力の一つですが
ゴールデンアックスは男性キャラ・女性キャラにドワーフと
見た目だけでなく性能も違う3種類のキャラクターを選択して
遊べるようになっています。
今では当たり前のキャラセレクトですが当時はかなり新鮮で画期的。
キャラセレクトシステムはベルトスクロールだとカプコンの天地を喰らうが
先にやっていましてタッチの差で業界初は逃してますが
開発期間などを考えるとほぼ同時期に思いついたんでしょうね。
あれかな、88年にコナミがグラディウスⅡでパワーアップセレクトという
発明をしてますんであれをヒントにしたのかもしれませんね。
基本操作ははシンプルでして十字キーで移動、1ボタンで攻撃、2でジャンプ。
1ボタン連打で簡単に連続攻撃が可能。
敵との距離に応じて蹴りや投げを繰り出だすことも出来ます。
十字キーの左右同時方向2回押しでダッシュしまして
ダッシュ中攻撃ボタンでタックル。
1+2ボタン同時押しで背後への振り向き攻撃。
ベルトスクロールの始祖、ダブルドラゴンでいうところのエルボーかな。
ベルトスクロールアクションでは背後攻撃の使い勝手がよく非常に重要な
攻略要素のひとつとされることが多いのですがゴールデンアックスでも言えますね。
やっぱ一発でダウンさせられるのは便利。
ゴールデンアックスではAボタンで魔法を使う事が出来ます。
シーフが落す青ポッドをストックすると使用できまして
キャラによって上限が違いますがストック数に応じて強力な魔法が発動可能。
こちらはシューティングでいうところのボムに近い役割ですね。
そして本作の大きな魅力のひとつが乗り物システム。
敵がセガマニアにはお馴染みのチキンレッグやドラゴンに股がって登場し
これを奪い取って自分のものにすることが可能なのです。
尻尾攻撃やブレス攻撃で敵をなぎ倒していくのは爽快。
ただ、強力ではありますがちょびっと使い勝手が悪く
また二人同時プレイでは味方も巻き込んでしまいますので
けっこうクセのある、人によっては完全スルーのシステムでもありました。
ライフ制でデフォルトは3ゲージ。
一定量ダメージを喰らったのちダウンするとゲージが減って
すべてなくなるとゲームオーバー。
そうそうゴールデンアックスといえばスコアが偏差値で評価されるのも話題でしたな。
多くの敵を倒せば倒しただけ評価が上がるシステムでしたので
ノーコンティニューでクリアすれば高得点マークできますが
僕はヘタクソなので50~60ぐらいばかりだったなあ。
アーケードに比べ、グラフィックや魔法の演出は多少劣化しているのですが
二人同時可能で操作感も良好。
アーケードよりもステージ数が一つ増えてますし、
固定画面で敵を次々撃破していくデュエルモード搭載で
満足度の高い移植となっております。
今回親子同時プレイを敢行しましたがなかなか楽しかったです。
ただ味方にも当たり判定があるので子供の行動には十分注意する必要がありますw
そして二人同時プレイする事を想定してバランス調整してあることの多い
ベルトスクロールアクションですが
本作は一人でも十分太刀打ち出来るレベルでまとまってるので
夜中に一人で遊んでも十分楽しかったです。
そうそうギリアム(ドワーフ)の背後攻撃は強かったなあ。
などと当時を思い出してしばらく夢中で遊んでおりました。
本作はベルトスクロールアクションの礎を作ったダブルドラゴンの影響が濃いので
ベルトスクロールアクションの中でも古典の部類に入りますね。
それもそのはずで、ベルトスクロールのスタイルを確立した
カプコンのファイナルファイトが誕生したのは1988年12月で
ゴールデンアックスはそれより半年早く誕生してますから。
リリースのタイミングが半年遅れていたら
ゴールデンアックスはここまで人気のある作品になっていなかった、
かもしれませんね。
ほんと名作として名を残すにはゲームそのものの出来と同時に
リリースタイミングやライバルの存在等運の要素も強いですなあ。
ゴールデンアックスは運が良かったw
古典とはいえ今でも十分面白いので兄弟・友人など共に戦う仲間がいる方は是非。
ベルトスクロールがどうして廃れてしまったんだろう、と時々考えるのですが
どんどんマニアックに発達してくうちに
袋小路に迷い込んでしまったシューティングと違って
ベルトスクロールアクションは、ユーザーの欲求を満たしていくうちに
セガはスパイクアウトから龍が如くへ、海外ではGTAシリーズへ
他にもコーエーの無双シリーズや今や国民的ゲームとなったモンハン等
次のステップへ進化していったのではないかと。
そういう意味でベルトスクロールアクションは
その役割を立派に果たして燃え尽きたと言えなくもないですが
昔のベルトスクロールアクションもなかなか味わい深いので
細々とでいいので古典として後世にしっかり残ってくれればいいなと思います。
出来ればWiiウェアあたりで、あえてメガドラクオリティでチューニングして
新作出てくれたりするといいですなあ。
最後に余談ですがXbox360のXboxLiveアーケードでは
アーケード完全移植版が配信中(400MSポイント)なので環境が整ってる方は
遊び比べてみるのも楽しいですよ。
ゴールデンアックス(セガ)
メガドライブソフト・2006年12月2日配信開始
DLに必要なWiiポイント:600
僕のオススメ度 80%