バトルシティーを語るにはまず前身であるタンクバタリアンから説明したいと思います。
タンクバタリアンは1980年にナムコがアーケードで発表した作品で
ギャラクシアンやパックマンのような画面固定、全8ステージを
クリアすると1に戻ってループするシューティングゲームでした。
つーか、この頃の作品でスクロールするのってラリーXか
クレイジークライマーぐらいじゃなかったかなあ。
スクランブルやムーンパトロールはこれ以降だからなあ。
こいつが他のシューティングと一線を画していたのがまず拠点の存在。
通常は残機がなくなるとゲームオーバーでしたがこいつはそれとは別に
拠点がやられると即ゲームオーバーになるシステムでした。
なので敵の攻撃が拠点に迫ろうもんなら身を犠牲にして守ったもんです。
とはいえ拠点にせまられた時点で敗色濃厚ですけどね。
フィールドは迷路のように構成されたレンガが存在し(拠点以外なにもない面もありましたが)、
しかも攻撃で破壊する事が出来たので
攻撃で自分の有利なように地形を変化させて相手を待ち狙い撃ち、
といったような非常に戦略的な戦い方ができたのでした。
相手に近づけば近づくほど撃破したときの得点が高かったので戦略度はさらにアップ、
敵のアルゴリズムを理解してヒット&アウェイを繰り返すのが主流だったころに
発表されたので当時はかなり画期的なゲームデザインだったと思います。
それから昔のゲームに多いのですが(主に画像処理の問題だったと思います)
弾は1画面に1発しか撃てず、無駄撃ちすると自分が窮することになるので
攻撃のタイミングも重要でした。
その頃小学生だったぼくは近所の商店街のゲームコーナーにあったこいつを
よくやりましたよ、すぐやられてたけど。
だってこのゲームコーナーで10円で遊べるサービス台はこれだけでしたから。
隣で学ラン着たお兄さん達は電子ライターのパーツ駆使してクレジット増加
させてましたけど。
昔のゲーセンは怖かったからなあ。
塗装した形跡が全くないのにシンナー臭かったりして。
今はまったく通用しないんで良い子のみんなは真似しないでね。
ていうかテーブル筐体なんて見たことない子の方が多いんだろうなあ、きっと。
年取るはずだわ。
まま、タンクバタリアンの説明はこれでおしまい。
この、タンクバタリアンのゲーム性をさらに進化させてリリースされたのが
ファミコン版のバトルシティー、ということになります。
同時期にワープマンというファミコンソフトも発売されましたがこいつも
アーケードのワープ&ワープの進化形でした。
この頃のナムコ開発陣で流行りだったのかもしれません。
話を戻しましょう。
バトルシティーのタンクバタリアンとの相違点は
・フィールドに配置される地形の追加
・それに伴いステージが8面から35面に増加
・敵の種類が4種類に増加
・スペシャルターゲットというアイテムの導入
・そのアイテムのひとつで自機が4段階にパワーアップする
・コンストラクションと呼ばれるステージエディット機能
以上の5点でしょうか。
フィールドはレンガ以外に川・森・氷原・防弾壁が追加になり
これらを配置する事によってよりバラエティに富んだステージを作ることが可能となり
結果ステージ数も35と大幅増となったのでした。
しかもステージはスタート時に自由にセレクト可能という太っ腹っぷりです。
ステージにはリブルラブルのホブリンやディグダグのプーカ等
ナムコの人気キャラを再現したステージもありナムコマニアをニヤリとさせたものです。
敵はノーマルタイプから、高速移動型、速射砲型、重装甲型と4種類に増え
敵の性能に比例する形で得点も違いまして、それに伴いタンクバタリアンの時のような
至近距離だと点数がアップするシステムはなくなりました。
そしてアイテムの追加。
アイテムは敵の4台目、11台目、18台目を倒すと出現。
アイテム機は赤く点滅しているので一目で分かります。
敵を確認しつつアイテム回収も考えながらの戦略を立てて立ち回ります。
アイテムは自機のバリア、拠点の防弾壁化、フィールドの敵を全滅させる手榴弾に
自機の1UPとありますが一番重要なのは自機のパワーアップアイテムでしょう。
これによって自機は4段階にパワーアップ、最終的には高速2連射が可能な上
破壊不可能な防弾壁も壊せるようになります。
こうなると戦力の差は圧倒的。
より有利になるよう地形を変化させながら火力にものをいわせてガンガンいこうぜ!ですよ。
とにかく最強の状態でミスらずにどこまで進めるかがハイスコアの鍵です。
そうそう、ハイスコアを記録すると最終リザルト画面のあとに
レンガでおっきくスコアを表示して派手にお祝いしてくれますよ。
それからステージエディット。
テクニカルなステージをつくるのもいいですがこいつはやはり
ドット絵師となり色んなキャラを再現するのに心血を注ぐ
のが一番面白いんじゃないかなあ、と。
ドットが荒いのでかなり制約がありますけど
こういうのが好きな方は気合いでなんとかしちゃいますもんね。
尊敬しちゃうよなあ。
ファミコン全盛時、アーケードの移植と言えばグラフィックはショボショボで
がんばってゲーム性を再現する事でどうにか形を保っている作品が多い中
このバトルシティーはオリジナルを越えている数少ない作品の一つだったので
非常に人気があったように思います。
少なくともぼくの周りでは大人気。
特に2Pプレイ。
基本協力プレイなんですが、相手を撃つとしばしフリーズさせることができたので
気がつくとフリーズ合戦の対戦プレイになってました。
これが熱かったんですよ。
今回配信開始日に速攻でダウンロードして遊んでみましたが
その面白さは相変わらず。
ステージ開始曲以外BGMはなくキャタピラ音と砲撃音というSEのみなところがまた渋い。
しばし時を忘れて遊んでおりました。
名作は時を経てもなお名作でした。
これは是非是非多くの人に遊んでもらいたいと思います。
バトルシティー(ファミコン・バンダイナムコゲームス)
2007年9月4日配信開始 DLに必要なWiiポイント:500ポイント
ぼくのダウンロードおすすめ度 95クレジット
(最低は0、最高は一応100)