大阪地裁1996/12/20交民集29巻
6号1819頁です。
事案は自動車保険を契約した
原告が平成6年10月11月分の
2か月の保険料を滞納した
(滞納後の事故について免責
する旨の特約あり)直後の
1996/12/8本件事故を起こし、
その後19968/12/22滞納した
保険料を完済したというものです。
普通の感覚では、免責特約に
より本件事故の保険金の支払を
受けることはできないだろうと
思うのですが、本件には特殊な
事情がありました。
被告損保の保険代理店店長が
『未払保険料を早期に支払えば
本件事故の保険金を支払って
もらえるようだ』と伝え、また、
被告損保の社員もまだ保険が
失効していないものと勘違いして
『保険契約はいけます』と保険
代理店の照会に回答し、また、
滞納を知った後も「滞納保険料を
支払えばもしかしたら損保の方で
便宜を図ってくれるかもしれない」と
伝えてしまったというものです。
原告は滞納保険料の完済に
より契約の瑕疵は治ゆされ、
もしくは、信義則上、被告損保が
保険免責の主張をすることは
許されないと主張したものの、
裁判所には斥けられました。
裁判所は保険の瑕疵が治ゆ
される例外事情として2つあげて、
本件はⅰⅱに該当しないと
説示しました。
ⅰ、保険会社が保険料未納の
事実を知りながら免責をあえて
主張しないとの合意や意図の
下に未払い保険料を受領した
場合には、追完が認められる。
ⅱ、免責事由の存在を保険会社が
知りながら免責を主張しないことを
積極的に契約者に表明した場合、
のちにこれを覆すことは信義則に
反する。
とはいえ、保険会社社員の保険
代理店に対する対応が不適切で
あったことは言及されています。
素人の保険契約者が、保険の
プロである保険代理店の言動を
信頼して行動したとき、保険
契約者を救済して保険を有効と
すべきとまでは言いませんが、
保険会社も保険代理店も何らの
ペナルティをミス言動に対して
受けないことは、素人感情として
納得できかねる部分が残りました。
が、法律では素朴な感情とは
異なる扱いをする一場面として
紹介させていただきました。
ちなみに「保険料滞納による
自動失効約款と消費者契約法」と
いうタイトルで東京高裁2009/9/30
判タ1317号72頁を以前とりあげて
いますが、その保険は生命保険と
医療保険ですので、損保と軌を
一にしないかもしれません。
ろぼっと軽ジK






少なくとも













横領額も手口も