「大丈夫か?」

今日何度目かの言葉を口にすると誠人は汗で張り付いた麻琴の前髪をかき分けた。

欲望を放った麻琴はぐったりとして壁に持たれかかったまま呟くように言った。

「……ごめん。俺っ…こんなこと………速川に…」

涙がポロリと溢れた。

「俺がっ…ちゃんとしてれば……こん…な…ことに……ならな…かっ……た…」

誠人に自分の欲望を処理させてしまった自己嫌悪と羞恥が麻琴の心を独占していた。


俺、オトコノコなのに―


「薬のせいだ。川本は何も悪くない。」

そう言って麻琴の頬を撫でる。

その手の温もりに心地よさを感じ麻琴は目を閉じるとまた涙が溢れた。

「大丈夫だ。大丈夫だから。」

誠人は無言で麻琴を優しく抱き寄せると言い聞かせるように言った。

「……………うん。」

麻琴は誠人の袖を控え目に掴んで小さく頷いた。




その腕の中で麻琴はかっこよくて優しくて男らしい誠人に少しでも近付きたいと思った。

それは今朝の時のようなヒーローを思う気持ちと少しだけ違う気がしたが麻琴にはその気持ちが何なのかわからなかった。
「も…も……出る…っ!」

麻琴は誠人に自分の限界を告げた。

それを聞くと誠人は麻琴のものから手を離し立ち上がった。

「は…や…かわ…?」

急に無くなった刺激に麻琴は固く閉じていた目を薄く開いた。

誠人は無言で麻琴の下着とズボンを足元まで下ろすと麻琴を抱えて自分が便座に座りその膝の上に麻琴をまた座らせた。

「これで汚れないだろ。」

体勢が変わり麻琴の耳元で囁く誠人の吐息にも熱が混ざり始めていた。

その誠人の熱さえも麻琴は吸収しうなされるように声を漏らす。

「あっ…あっ…あっ…あっ…」

誠人の規則的に与えられる愛撫と同じリズムで麻琴は声を出した。

一度高まった身体が再び高まるのにそう時間はかからなかった。

「あっ…んんっ…はぁ…あっ…」

麻琴が溢れさせる蜜によって滑りがよくなり誠人はさらに激しく扱った。

麻琴が身体を反らして絶頂に近いことを誠人に知らせる。

「出…ちゃうっ!…あっ!」

麻琴が絶頂を迎える直前、誠人は目の前にある麻琴の首筋に甘咬みした。

「ああぁぁぁ~~~っ!!!」

その途端麻琴は白濁を放った。


あとには2人の熱が靄のように残った―
「だっ……や…めてっ……!!」

麻琴は目を見開きズボンのベルトを外そうとする誠人の手を掴んで離そうとするが熱に浮かされた身体は言うことをきいてくれない。

「このままじゃきついだろ?」

手を止めて誠人は麻琴を見る。

「で、で…も…」

麻琴は目に涙をためてうるうると誠人を見つめ返した。

「大丈夫だ。」

心配するなというようにしっかりと麻琴の目を捕えてそういうと誠人はベルトを外し中へと手を進めた。

「あっ…や…はんっ……」

誠人の手がその部分に到達するとやんわりと麻琴のものを握り込みそのヒヤッとした感覚に麻琴は声を漏らした。

自分が女の子みたいな声を出して感じていることに麻琴は羞恥に目をギュッと固く閉じると頬を涙が一筋流れた。

その涙が流れるのでさえその部分から熱となって麻琴を追い上げる。

「はぁ…んんっ!」

身体中が敏感になっている麻琴は誠人が少し擦り上げただけでも先端から白濁の蜜を溢れさせた。

唇を噛み締めても隙間をぬって吐息がこぼれる。

麻琴は理性の糸を離すまいと必死に抵抗していたが麻琴の体温は上がるばかりだった。