「あ…んっ………やっ!!!!」

誠人がいきなり麻琴の熱くなったものを短パンの上から触れると麻琴は唇の間から拒否を漏らした。

しかし誠人はそれに従わず麻琴のものを確かめるように手で包み込むとそれを上下に動かし始めた。

「はっ…あんっ…や…めっ…」

麻琴が声を漏らすたびに混ざり合った2人の唾液が唇の端から糸を引いて落ち麻琴のシャツにシミをつくる。

「お…願…っ…い…やめっ…て…」

麻琴は身体中の熱が誠人の手によってかき集められるのに恐怖を感じ懇願した。

ところが誠人は麻琴の短パンと下着を器用にずらすと足を使って一気に下まで下ろした。

「ぁんっ!!…はや……か…」

「フッ。」

誠人は露になった麻琴のものに触れぐしょぐしょに濡れていることに気付くと小さく笑った。

その小さな笑いは麻琴の心に傷をつけたが誠人の扱う手つきが速くなるにつれ麻琴を現実へと引き戻した。

「んっ…んっ…んっ…んっ…」

駅で一度味わい、けれどその違う状況の中麻琴は誠人の指に翻弄されていた。

そして2人のいる場所から熱が放出され誰もいない更衣室に麻琴のあえぎ声だけが響いた。
「俺…そんなに遊んでるように見える?」

誠人は低く唸るような声で麻琴の耳元で囁いた。

麻琴はそれに粟立ち急いで振り向いて必死で否定した。

「そういうつもりじゃ……んぐっ?!」

誠人は麻琴の言葉を切るように唇を重ねた。

「な…にす……は…わ…んんっ…。」

突然のキスに麻琴は誠人の胸を押しやった。

すると唇は簡単に離れたが誠人は麻琴のロッカーに両手をついていて麻琴を囲んだ。

「いきなり…何すんだよ。」

逃げ場のないその中で麻琴は声を振り絞って言った。

誠人の漆黒の瞳は闇に包まれてその色を伺うことはできない。

「お前が手慣れてるって言うからお前で証明してやろうと思って。」

そう言うと誠人は噛みつくようにキスをしてきた。

「は…か…やめっ……んっ?!!!!」

さっきまでとは違うキスに麻琴は驚いたように息を吸い込んだ。

誠人の舌が侵蝕するように麻琴の腔内を激しくかき回し始めた。

「あっ…やか……だ…め……はっ…」

麻琴は状態を保てずに誠人の裾を掴んだ。

そして自分でも気付かないうちにそのキスによって生み出された熱が麻琴の身体中へと広がっていった。
「速川…遅れ…る……よ…。」

「川本こそチャイム鳴ったぞ。」

誠人は麻琴と視線を合わせぬままそう言うと麻琴の斜め後ろのロッカーに体育服を置いて着替え始める。

麻琴はボタンをそっとロッカーに置くとシャツに手をかけた。

2人の距離は手を伸ばせば届くほどのものだったが麻琴には空を飛ぶ飛行機くらい遠く感じられた。

決して触れることはできない。

「速川って彼女とかいるんでしょ?」

麻琴はいたたまれなくなって背中を向けたまま誠人にしゃべりかけた。

「速川はさ、背高いし優しくて男らしいしなんでもかっこいいじゃん?ガールフレンドとかいっぱいいるんじゃないの?初めに彼女いるって言ってくれたらよかったのに。」

何も知らない―

否定も肯定もしない誠人にその感情が麻琴の中で何かドス黒いものを広がらせているのを感じていたが誠人の反応を引き出すように話に拍車がかかった。

「だってさ速川だったら彼女とかいてもおかしくないじゃん?それにアメリカ育ちだったらさ、そーゆー恋愛事とかも手慣れてるんじゃないの?」

しまったと思った時には遅く麻琴はうつむいて自分を責めた。

沈黙の中、ふと麻琴は背中に体温を感じて顔を上げた。