「…うぅっ…くっ…」
もう何本電車を見送っただろうか。
辺りは闇夜が包み人もまばらになってきた。
麻琴は行く当てもなく駅の構内の隅で泣き続けていた。
麻琴の小さな身体はすっかり夜風に冷えきってさらに小さく見えた。
泣き疲れた身体は涙を拭うことさえ気だるく目は腫れあがってしまっていた。
誰も麻琴がそこにいるとは気付かず人々は電車に飲み込まれては吐き出されを繰り返した。
『…家に帰ろう。』
麻琴は壁に手を突きながら立ち上がるとのろのろと電車の乗車口へ歩き出した。
麻琴はしばらく立っていたが無意識に胸を押さえた。
痛い―
それが胸なのか誠人に抱かれた痛みなのかもうわからなかったがそれはひどく麻琴を疲れさせた。
やっと電車がホームへと入ってくると麻琴は暖かい車内に入り力が抜けたように座った。
車両の乗車は麻琴しかおらず麻琴はすぐに上体だけ寝かせると目を瞑った。
しかし電車のドアが閉まる直前、誰かが急いで乗り込んできた。
麻琴は疲れた身体に従い見向きもしなかったがその乗客は麻琴の目の前にやって来ると静かにジャケットの中の青い小ビンを取り出し布に染み込ませた。
もう何本電車を見送っただろうか。
辺りは闇夜が包み人もまばらになってきた。
麻琴は行く当てもなく駅の構内の隅で泣き続けていた。
麻琴の小さな身体はすっかり夜風に冷えきってさらに小さく見えた。
泣き疲れた身体は涙を拭うことさえ気だるく目は腫れあがってしまっていた。
誰も麻琴がそこにいるとは気付かず人々は電車に飲み込まれては吐き出されを繰り返した。
『…家に帰ろう。』
麻琴は壁に手を突きながら立ち上がるとのろのろと電車の乗車口へ歩き出した。
麻琴はしばらく立っていたが無意識に胸を押さえた。
痛い―
それが胸なのか誠人に抱かれた痛みなのかもうわからなかったがそれはひどく麻琴を疲れさせた。
やっと電車がホームへと入ってくると麻琴は暖かい車内に入り力が抜けたように座った。
車両の乗車は麻琴しかおらず麻琴はすぐに上体だけ寝かせると目を瞑った。
しかし電車のドアが閉まる直前、誰かが急いで乗り込んできた。
麻琴は疲れた身体に従い見向きもしなかったがその乗客は麻琴の目の前にやって来ると静かにジャケットの中の青い小ビンを取り出し布に染み込ませた。