英国の小麦粉とスペインの果実
土砂降り雨の中で出会った。
袋に入れられ、ひもでくるまれ
もしこの謎が解けたなら
君に指輪をあげましょう。
Flour of England, fruit of Spain,
Met together in a shower of rain;
Put in a bag tied round with a string,
If you'll tell me this riddle,
I'll give you a ring!
Beatric Potter Nursery Rhyme Book
これも謎々なんですが、全くと言っていいほど分かりません。
答えは「プラム・プディング」だそうです。
プラムプディングとは、イギリスでは毎年クリスマスの時にしか作らないケーキで、クリスマス・プディングとも言われています。
作り方の詳細は省略しますが、小麦粉とナツメグなどを混ぜた生地に、シェリーなどの洋酒に付け込んだドライフルーツ等を練り込んで、型に入れて焼きます。
英国の小麦粉とスペインのフルーツが出会うわけですね。
大変なのは作る過程。
今は省略されたり半製品があるみたいなんですが、伝統的には・・
クリスマスのおよそ1か月前の「かきまぜの日曜日」に家族が順番に願い事を込めて生地を混ぜます。その後、型に入れて5時間~6時間蒸して、クリスマス当日までの1か月間冷暗所に寝かせるそうです。
昔は型が無かったので、「袋に入れて」「ひもで縛」ったんでしょうね。
そうそう、忘れてならないのが、混ぜる過程で指輪やコイン、指ぬきやボタンを生地に書くんです。
これはおみくじのような物。
クリスマスの時に切り分けた時、自分のパイの中に入っていたのが・・
指輪だったら「結婚運に恵まれる」
コインだったら「金運が上がる」
指ぬきやボタンだったら「結婚できない」
といういみだとか。
このプラム・プディングは、ハリーポッターにも出てきましたね。