Facebookなんか開くべきじゃなかった…。


L.A.に移住した高校時代の同窓生と連絡を取るために2年ぶりにFacebookを使ったのが間違いだった…。


10ヶ月前に別れた元恋人の最近のFacebook写真を見たら…、手に指輪がしてあったのだ…。彼女はもう新しい人生を歩んでいるようだ。


それに気が付いてからずっと胸が苦しい。
不安感が収まらない。時々、涙も。

まだまだ未練タラタラだ。





僕は彼女のストーカーみたいなもので、今から14年前の高校1年生の時に彼女に一目惚れをして、何百回も告白をした。
結局、1度も告白に成功せず、彼女は他の男(というか僕の友達)と交際を始めたので、僕達は連絡を取らなくなった。

しかし、そこから11年が経ったある日のこと、ひょんなことから再会する事になった。
26歳になった彼女は一層美人になっており、またまた僕は彼女に一目惚れをしてしまった。
また、美しいだけじゃなく、英語が堪能で、日本一の大学院に通うほど、彼女は優秀になっていた。
僕はというと何のスキルも学歴もない駄目なロースクール生だったが、駄目もとで彼女にアタックしてみた。ありもしない将来性だけを売りにして。
その結果、意外にもあっさりと彼女と付き合える事になった。

彼女と恋人になれた日は、僕の人生で最高の日だった。
初めて自分の人生に感謝できた。
僕は、僕に生まれてきて良かった、と心から思えた。


彼女は僕にとっては夢のような人で、生涯最愛の人だと確信している。今から10年が経っても、また彼女と再会したら、再び一目惚れしてしまうだろう。それくらい僕にとって彼女は完璧な女性だ。

時間にルーズなところも、手先が少し不器用なところも、ヤキモチ妬きなところも、怒ると3~4日間音信不通になるところも、時々ウソをつくところも、全て許せた。全てが可愛かった。

彼女との2年間は本当に幸せだった。女性と話をしたりデートをするのが、あんなに楽しいなんて初めて知った。恋人の為に料理を作ってあげたい、なんて感情が自分の中に湧き起こるなんて初めてだった。凄く凄く満たされた2年間だった。

彼女と一生を過ごし、彼女を生涯かけて幸せにしてあげたかった。彼女が何より僕の人生で大事なものだった。

しかし、彼女はどうだっただろう?きっと彼女には大きな負担がかかっていたのだと思う。①僕が駄目な受験生だから月に1~2度しか会えなくて寂しい思いをしただろうし、②寂しいのに僕は時々電話に出られなかったりして、凄く不安になっただろうし、③彼女が仕事の愚痴を言ってもニートの僕は何一つ説得力のある言葉を言えず、全く共感を得られなかったろうし、④僕はブクブク太り、全くオシャレもせずいつも同じ服ばかり着て、飽き飽きしただろうし、⑤どこか遠くに連れてったり、好きなものを買ったりしてもらえず、僕に対して頼もしさを感じる事ができず、⑥周りは皆結婚していくのに、自分の彼氏はまだ職も見つからない受験生で、焦りが増していく…。
きっと辛かったろうな…。


でも、彼女はそんな素振りも見せず、僕を応援してくれた。寂しいのを我慢してくれた。僕が試験の時にはクッキーを焼いて送ってくれた。
彼女は凄く僕に尽くしてくれた。


にもかかわらず、去年僕は司法試験に落ちた。彼女の期待や誠意に、何一つ応える事が出来なかった。彼女は頑張ってくれたのに、僕は頑張れていなかった。

僕達は別れる事にした。
優しい彼女のことだから、もしかしたら僕が泣きつけば、別れずに交際を続けてくれたかもしれない。
でも、もう僕は彼女のそばにいる資格がないと思った。こんなクズと一緒にいたら、彼女はきっと不幸になると思った。ありしない将来性をかざして、彼女の人生を振り回した自分に心底嫌気がさした。

僕は、僕の人生に絶望した。
僕は、こんな僕に生まれてきた事を、心の底から悔やんだ。


もう一度、一からやり直そう、一からやり直して必ず立派になろう。いつか僕が成功した時に、彼女が不幸せなら僕が幸せにし、彼女が幸せなら陰から見守ろう、と思った。
もう言葉で他人を惑わすのではなく、行動や結果で、他人の心を動かす人間になろうと思った。


そして、去年の9月にお別れして、今に至るのだが…。

しかし、結局こうして、彼女が他の男とお付き合いをしてる事が分かっただけで、この有り様。2~3日全く勉強も出来ずに、ふさぎ込んでいるwww
本当にダメな奴だな、俺は。
こんな日が来るのは覚悟してたはずだ。

…俺は何がしたいんだろうな。
今年の司法試験も恐らくダメだろうし。

こんな風に落ち込む資格すらないはずなのに、な。

本当に…俺は一体何がしたいんだ?




でも…写真の彼女は凄く幸せそうに見える。
彼女が幸せなら…僕も幸せだ、多分。
彼女が選んだ人だから、きっと僕なんか足下にも及ばないほど素敵な男性なのだろう。
そんな人に巡り会えた彼女を…僕は祝福したい。


ふぅ、色々書いたお陰で気持ちが楽になってきた。
自分の考えをまとめて書く、というタイプのうつ病の治療法もあるくらいだから、こうしてストーカー丸出し記事を書いた事で、僕の心は少し回復したと思う。

前を向くしかない。

とにかく立派になろう。
もし彼女が不幸せになってたら、彼女をこの上なく幸福にしてあげられるくらいの男になろう。一刻も早く!
もし…彼女が僕を必要としなかったとしても…「あぁやっぱり植田は凄い奴だったんだ」って思ってもらえたら…それでも十分だ。その時は…、来世に期待だ。来世こそ彼女と一緒になるんだ。

もうFacebookは見ない。そして、あまり考え事しないで済むような勉強方法(ゼミや答案演習など)を中心にしよう。教科書ばかり読んでたら、ついつい嫌な事ばかり考えてしまい、全く勉強にならない。

ぃよし!

とりあえず、今日のところは、歯を磨いて、寝よう!


L.A.に滞在して2週間が経った。
そして思った。


L.A.に移住したい。


そう思えるほど、非常に楽しい。

今まで、幾つかの国や都市を訪れたが、「移住したい」と思えたのは、今回が初めてだ。



L.A.サイコー!!!


いや、こう思えるのは、L.A.が良いというよりも、もしかしたら僕の精神状態に原因があるのかもしれない。
日本での僕の人生は、糞にまみれているから。
現実の悲惨さから解放されているが故の悦びなのかもしれない。

実は、高校1年の頃にもL.A.を訪れているが、その時は全く魅力を感じなかったし。



いや、あるいは僕の成長に起因するのかもしれない。
若い頃は、未だ、現実と非現実の区別が曖昧だったから、何が「珍しい」のか、何が「素晴らしい」のか、が判別できなかったのだ。
今年で30知っとるけのけになった今の僕だからこそ、「珍しいもの」「面白いもの」の判別ができるようになり、やっとL.A.の魅力に気づいたのかもしれない。



以上に加えて、
単純に、今回のガイドさんが素晴らしいというのもあると思う。
今回のガイドさんは、僕のbrother-in-law、つまり、僕の姉の旦那さんなのだが、
この人が、リッチマンな上、優しく男気もあるというなかなかの人物(そういうわけで、ガイドさんではなくホスト、というべきか)。
この人に連れて行ってもらうL.A.旅行は、ツアー旅行なんかと全然違う楽しみがある。
単に観光名所を巡回するのではなく、その観光スポットでどう遊ぶかまで教えてくれるし、本や雑誌に載ってない穴場スポットを教えてくれたり、L.A.の友人を紹介してくれたり(さらに、BBQパーティや、brother-in-lawの親戚の子供の誕生パーティーでも、色んな人に会えるみたい)…凄く楽しい。
また、毎晩のように高級料理に連れて行ってもらえるし、ヨセミテやベガスへの小旅行で宿泊するホテルも一流だし、映画館も1ランク上だったり…、最高だ…。



いや、こんな風に言ってしまうと、「そりゃあ、そんな最高なおもてなしをされたら、誰だって楽しいだろう。だが、移住するとなれば、ちゃんと独立して生活しなければならない。旅行が楽しいからといって、移住したいというのは飛躍しすぎではないか」という批判をされてしまうだろう。


それは勿論正論なのだが、ただ、しかし、L.A.自体も最高の街なのだ…。

①まず、気候。スッゲー乾燥してる…。だがソレがいい。
最高にカラッとしていて、気持ちがいい。部屋干しでも全く臭わない。
日本のあのジメジメ感を思うと、正直帰国する気が失せる。

②蚊が少ない。①のおかげか、不快な虫がいない。
それゆえ、半袖半ズボンで公園に出かけて、心地よく芝生に寝っ転がれる。

③自然が豊富。海もあるし、山もあるし、グリフィスパークは馬鹿デカいし、ヨセミテは近いし、リスや鹿は普通に見れるし、自然は非常に多い。

④なんといっても、やはり自由。
例えば、今、何も予定のない日は、brother-in-lawの経営するカフェで働かせてもらっているのだが(英語andカフェ経営の勉強のため)、働く際は、ピアスOK、ヒゲOK、タトゥーOKと、まぁ見た目に関しては自由。まぁ、これは、L.A.というより、「アメリカが」自由というべきだが。
日本と比べると、自由度は様々な点で高い。

⑤住む人の魅力。
色んな肌の色の人がいて、色んな人種がいて、見ていて飽きない。
また色んな価値観が存在しているから、理解し合うのが楽しみになる。
その一方で、みな優しく寛容で頭がいい(根拠をデータで示すことはできないが、一人当たりgdpでみれば、日本が3万6千ドル、アメリカがその1・5倍の5万4千ドルであることから、日米の国民一人当たりの能力差も推測できよう)。

⑥行政府の決定力。
入国審査が完全に自動化されていた。
機械がパスポート情報を読み取り、指紋を採取し、カメラが顔の前まで寄ってきて写真を撮る。
このシステムにより入国審査は非常にスムーズだった。
日本の無力な行政府では、こんな目新しい技術を用いたシステムを導入することはないだろう。
こうした最先端のシステムが導入される国で暮らすのは、どれだけ便利だろうか。

⑦単純に、俺がモテる。
リトル東京の日本人・日系人には、僕がどうやらイケメンに見えるようで、「凄くカッコいい」「俳優さんかと思った爆」などと言われた。
普段は、あまり見た目のことを言われても嬉しくはないが、ここまで褒められるとさすがに嬉しくなってくる。
バリ(インドネシア)でも、超絶イケメンだといわれたので、ひょっとして僕は、海外でモテるのか?
なお、白人・黒人・ラティーナにもモテるかは不明。



そんなこんなでL.A.は、少なくとも僕にとってはいいトコなのだが、一つ問題がある。
それは、米国永住権を取得するのはなかなかに難しいということ。
手っ取り早いのは、米国籍の女性と結婚することだが、そんな手段は取りたくない。
そうすると、永住権を取得するには、僕が立派な人間になって、「僕に永住権を与えればアメリカに利益がありますよ」ということを証明する必要がある。
そこで、やはりまずは、①日本の司法試験にパスし、②日本での塾経営を成功させ、③カリフォルニア州のBar Exam(弁護士試験)にもパスしなければならないだろう。
40歳くらいまでには移住したいなぁ。

やるぞ!


最後になるが、いい歳したニートに対して、こんな素敵な旅行をプレゼントしてくれた姉夫婦には、言葉では言い表せないほど感謝している。
姉夫婦には、必ずいつか恩返しすることを、ここに誓いたいと思う。


今しがた、ロサンゼルスの姉の家に到着した。

今日から1ヶ月ほど、厄介になる予定だ。



せっかくなので、この機会に徹底的に英語学習をしようと思う。

1ヶ月間、恐れず恥じず、たくさんの人と英語で会話するのだ。


もっとも、1日1通答案を書いて、司法試験の勉強に穴を開けないようにはするつもりだが。




そういうわけで、1日のうち、12時間は英語学習、残り2~3時間は司法試験の勉強に充てる、という1ヶ月を送る。




姉夫婦に色々なところに連れて行ってもらうが、その間も、常に英語で会話するなどしよう。

ニートの30歳に、無駄にしていい時間などないのだ。



とはいえ、、、ヨセミテ国立公園に行くのが楽しみだなぁ。
大自然に圧倒されて、感動したい…
自分の悩みをちっぽけな問題として矮小化したい…
……現実…逃避したい…


俺の人生が、こんな惨めなものだなんて認めたくない…


あと、ラスベガスにも連れて行ってもらうので、グランドキャニオンも行きたい…


できるなら、アンテロープキャニオンも行きたい…


とにかく自然…大自然に囲まれたい…



~6月の予定~

①英語学習 350時間
起きている間は、とにかく英語で会話しまくる。

②司法試験 75時間
憲法 答案 25通


しかし…
空港に行くと、本当に色々な人がいるのだなぁ、と認識させられる。
主に、金銭的な意味で。

俺と同い年くらいなのに、1000万円オーバーの車を運転して成田まで来て、同行する複数の女達と、「俺、iPhoneに、漫画90冊くらいダウンロードしてきたわー」などと、はしゃぐ奴とか。

俺より年下なのに、平然とビジネスクラスで優雅にふんぞり返ってる奴とか。


俺は…
一体何をしているんだろうなぁ。

絶対に、このままじゃ終われない…。

一歩ずつ、一歩ずつ、確実に、のし上がっていこう。