- 皇国の守護者 1 (ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ)/伊藤 悠
- ¥620
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――長らく太平を謳歌していた島国<皇国>、その最北端・北領に突如、超大国<帝国>の艦隊が押し寄せる。<帝国>が誇 る戦姫・ユーリアの指揮する精鋭部隊の前に、為す術なく潰走する<皇国>軍。剣牙虎の千早とともに、圧倒的軍勢に立ち向かう兵站将校・新城直 衛中尉は、蹂躙されゆく祖国を救えるのか……
この作品の見所は、設定と主人公。原作も有名な本作ですが、マンガ版は軍事用語と状況説明に忙しいノベル版に比べ、表現できる情報が濃縮されやすく、複雑な戦略戦術などもわかりやすくなっている。そのため、この作品の魅力であるファンタジー軍記の設定や士官である新城の采配がいかんなく発揮されている。特に士官としての立場による重圧、決断、欺瞞、ニヒリズム、全てが一級の仕上がりをみせ、戦争を生き抜く術を見せつけてくれる。おしむらくは、打ち切りになってしまったこと。打ち切ったのは、漫画界最大の失敗だと断言できる。
お気に入りのシーンは、第11大隊夜襲伏激戦ですね。撤退する友軍を支援すべく、帝国の大隊を奇襲するのだが、相手は二個旅団規模。絶望の中、新城は考え続ける。作戦は中止か? それとも続行か? その時、決行の合図が――! 今まで読んだ漫画の中で三本の指に入るくらい緊張感あるシーンでした。そして、奇襲は成功するのですが、大隊長が途中で戦死し、奇襲で混乱していたはずの敵も息を吹き返し、第11大隊もほぼ壊滅、絶体絶命の中、代理大隊長になった新城が放ったセリフが……
痺れましたね。こんなカッコイイ台詞ないですよ(;´Д`)ハァハァ
学べたところは、心理描写ですね。指揮官として軍人として主人公がどう考えるか、戦いの哲学とは、戦争描写についても多く学べ、なおかつ、軍人の描き方を教わりました。
漫画版復活して欲しい度 ☆☆☆☆☆
――許容もなく、慈悲もなく