- アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)/川原 礫
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太ったいじめられっ子ハルユキは、現実を呪いながら学内ローカルネットの片隅でスカッシュ ゲームのスコア を伸ばすだけの日々を送っていた。 そんなある日、ハルユキは美貌の上級生黒雪姫から謎めいた言葉を告げられる。黒雪姫の誘いに応じたハルユキは、有線直結通信 で「ブレイン・バースト」というプログラムを受け取る。それは、ニューロリンカーの量子接続に作用して思考を一千倍に加速するという驚くべきアプリケーションだった。 こうして「バーストリンカー」になったハルユキは、デュエルアバターを操り戦いに身を投じてゆく。
この作品の見所は、王道物語。電脳世界でのバトル物ですが、物語やキャラの設定はいたってシンプル、安心感をもって読めます。そもそも最近のラノベは、良い意味でも悪い意味でも尖った作品が多く、安定性を欠いているというか、本当の意味で読者が望んでいるドキドキハラハラを感じられませんでした。しかし、この作品は久しぶりの電撃文庫の王道らしい少年物で、次世代の電撃の看板を背負って立つこと間違い無しの、名作に仕上がっています。今期のアニメ化も始まり、覇権候補の一角と呼び声高い一作。
お気に入りのシーンは、主人公ハルユキが初めてブレイン・バーストを使ったシーンですかね。その力によって今までいじめられていた不良を殴るのですが、ブレイン・バーストの設定が面白く、このシーンが後々物語の後半に影響するあたり、とても意味のあるシーンだと思いましたね。
学べたところは、バトルシーンの書き方ですね。分かりやすく端的に描写するとはこういうことかと大いに学べ、なおかつ臨場感と緊張感を持った行間は脱帽でした。バトル物を書くつもりなら、ぜひとも、川原先生の著書を写して見ることをオススメしますね。
ラノベ界の覇権候補ナンバー1度 ☆☆☆☆☆
――もっと先へ、加速したくなはないか――少年