- ONE PIECE 1 (ジャンプ・コミックス)/尾田 栄一郎
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それから十年後、ルフィは海賊王になるため東の海へと旅立つ。そこにまちうけるのは、栄光か? それとも……
この作品の見所は仲間達との絆ですね。この仲間という概念が実はその他多くの作品とは一線を画していると私は感じています。他作品では友情に重きを置いているものが多く見受けられますが、こちらの作品の絆は友情ではなく、仲間への信頼、絆で結びついている。どう違うか説明しますと友情での絆はあくまで感情論が働いてますので好きか嫌いかでの判断、ワンピースの仲間という概念は表面的な感情を抜きにして、コイツに背中を任せられるどうか、で判断してると思われます。なぜなら彼らはあくまで『海賊』なのです。私利私欲があった上での目的を同じくしてる『仲間』であり、友達ごっこで旅をしていない。でも、クールな付き合いの中、主人公がとてつもなく熱血漢なのでクールな関係のより深い部分では誰よりも強い絆で結びついている仲間『むぎわらの一味』。読者にそういう関係を自分も持ってみたいと思わせることに成功しているためか、老若男女問わず日本一のマンガと呼ばれる由縁なのかもしれません。
お気に入りのシーンは、鮫に襲われそうな主人公ルフィを赤髪のシャンクス救うシーンですね。腕を失う犠牲を払ってでもルフィを救ったシーンを見たとき、このマンガはジャンプらしくなくて、イイ! と思いました。実際、この後の展開も、多くの犠牲の上で人や事象、果ては国まで救うシーンが多くあります。上記の仲間との絆が見所のように、自己犠牲というのもこの作品の持ち味であり、海賊行為が必ずしも正当性があるとは限らない揶揄なのかもしれませんね。
学ぶべきところは、多彩なキャラクターと重い話を想い話に変えるストーリーテーリングですね。キャラクター数はマンガの中でも1,2を誇るほどの数がいて、一人一人にちゃんとテーマと顔がある、キャラ造形の模範を示してくれています。ワンピースのスピンオフで一つの雑誌が作れるのではないかと思いますね。
重い話を想い話にとは文字通りの意味です。時折、ワンピース批判で「感動の押し売り」とか「泣かせるのを狙っている」などを耳にしますが、実際、感動する話を書くのはもの凄く難しいのです。
大きく分けて男性と女性、子供と大人、この両極の大多数を感動させる、そのストーリーテーリング。天才であることは間違いないにしても、計り知れない努力があってこそだと思いますね。
ちなみに私は、サンジの話で泣きました。
ドン! 度 ☆☆☆☆☆
くそお世話になりました!!