『おい、お前は、隊長と共にバルザックを追っていたな。こちらはほぼ任務完了だ。一人やたら素早い難敵がいて、そいつは捕り逃したが、他は全員しとめた。深追いしたせいで、かなりの仲間をやられちまって生き残りはここに居る5人だけだ・・・。隊長はどこだ!』

『ヤツは化け物だ・・・。た、隊長は・・・やられた。生き残りは解らない・・・。』

『なんだと!あれだけの兵士が壊滅して隊長までやられたっていうのか?軍のほとんどが隊長についていたじゃないか!』

『俺はヤツには二度と関わりたくない。任務は失敗だ。この人数じゃ絶対殺される。』
それだけ言うと、生き残りの男は逃げるように町を出て行った。

『我らはどうしましょう?』

『隊長を殺され、軍は壊滅。そのままおめおめと帰るわけには行かないだろう。せめて隊長の亡骸だけでも持ち帰るんだ。』

男がそう言った時、黒くて丸い塊が5人の真ん中に飛んできた。それは隊長の頭だった。
『探し物はこれか?お前らに1つ聞きたい。スラム側で逃げ切った生き残りは居たのか?答えれば一人だけ生かしておいてやる。』

『なっ!バルザック!よくも隊長を!』一人がいきなりバルザックに切りかかったが、一刀の元に両断されてしまった。

『次は4等分にしてやろうか?質問に答えろ』バルザックは落ち着いた様子で4人に問いかけるが、並みの迫力ではない。逃げようとしただけで殺されるであろう事をその場の4人は理解していた。

『お前以外は、一人を除いて全滅だよ。やたら素早い短剣使いだけ逃した。』
4人のリーダー格の男がそう説明してる際、その隙に逃亡を図った一人が4等分に切り刻まれた。右手の剣で頭から、左手の剣で胴体を横切りに、凄まじいスピードで他の3人には何が起こったのか解らないほどだった。

『ひぃ!』一人はがっくりとひざを落とした。
『くっ!』もう一人はあたりを見渡し切り抜ける方法を考えている。
『お前ら!3対1でなんてざまだ。コイツを仕留めるんだ!いくぞ!』戦う気力があるのはリーダー格の男だけだ・・・。生き残りの3人は正に三者三様といった感じだ。

『やれやれ、己の実力と相手の力量もわからないザコの相手はめんどくさいな。生きる価値のない奴から殺してやる。』バルザックはそう言うと、向かってきたリーダー格の男の剣をあっさりとかわし、すれ違いざまに相手の左腕を肩から切り落とした。

『ぐわぁぁぁぁぁ!』男は剣を捨て左肩を押さえて激痛に泣き叫んだ。

『なんとも醜悪な。この程度で俺に剣を向けるとはね。許せんな。』そう言って今度は泣き叫ぶ相手の左腿めがけて剣をなぎ払った。男は左腕についで左足も切断されてしまった。

『ひぃぃ、た、たすけ・・・許し・・・うぅ』男は最後まで泣き叫びながら意識を失った。

『さて、残るは2人だな。お前達はどうする?』

『たっっ助けてください。命だけは・・・。』ひざを落とした男はそう言って降伏した。

もう一人は違った。ここまでなんとか、ずっと逃げる隙を探していたが、まったくなかった。男は覚悟を決めていた。『逃げれないのならせめて一矢報いてやる!ただではやられないぞ!』

それを聞いたバルザックは笑った。
『お前は生き方を間違えたな。こんな奴らとつるまなきゃ長生き出来たろうに・・・。だが、次に死ぬべきはお前だ!』そう言うと同時に命乞いをしていた男を両断した。男は何が起きたか理解する前に絶命した。

『くっ!よくも!』最後の男は鋭い太刀筋で連続して切りかかったがバルザックはいとも簡単に剣で相手の刃を受け止めた。
『はぁ!』バルザックが掛け声を上げたと思ったその時、男の剣は握り手から少し刃を残して真っ二つに折れてしまった。
『ふっこれまでだな』バルザックが余裕の笑みを浮かべたその時、男は折れた剣をバルザックに向かって投げつけてきた。
『ハハハ、無駄な足掻きを・・・!!』男は右手に別の剣を握っていた。手足を切り落とされ絶命した男の剣だ。

『ほう、面白い。お前は生かしておいてやろう。お前の今の実力では俺に勝てないことは解っているだろう?俺の名はバルザック、狂剣のバルザックだ。今のお前を殺しても何も面白くない。俺を楽しませるだけの腕を身につけろ。そうしたら殺してやるよ。ハハハハハ』
バルザックはそう言いながら男に背を向けながら歩き出した。

『くっ!必ず俺を生かしておいた事を後悔させてやる!』男は悔しさで涙を流した。

『楽しみにしてるよ。ハハハハハ』バルザックは相手に背を向けたままその場から去っていった。
壁|ー゜)コッソリ 西側の話に後々関わる予定のお話だったり・・・

俺には父も母も居ない。生きる為ならどんな事もやってきた。幼い頃から戦場跡で死体から武器を拾い集め、それらを使い技を磨いた。全ては生きる為だ。おかげで今ではどんな武器でも使いこなせるようになった。我流ながらも、今では俺にかなう奴を見たことがない。様々な悪事を働き軍に追われる事もあったが、捕まった事はない。一対一だろうが乱戦だろうが自分の敵を倒し、生き残る事にかけては自信がある。

俺の運命は生まれた時に決まったと思っている。スラム街の孤児が生き残る為には善と悪の感情など邪魔なだけだ。貧しい人間に金を恵んでやろうと財布を出せば、そいつは命ごと金を全て奪われる。そんな世界だ。生き残る知恵と力のない奴には何の価値もない。俺のように若い奴らは大人達に負けないように徒党を組むのが普通だ。俺もその例に習い徒党を組んだ。だが、仲間と言うのとは違う。生きる為に必要なら平気で殺せる奴らを仲間とは言わないだろう。お互いの利害関係で共闘してるだけだ。

そんな中で、気は許さないが、気が会う奴が一人いた。短剣を使わせればなかなかの実力で、俺の知る限りこのスラム街で一番生き残れそうな奴だった。名前はオルガ。素早く鋭い短剣捌きで、的確に急所を狙うところから、瞬殺のオルガと呼ばれていた。そして俺は、誰がはじめに言ったのか、狂剣のバルザックと呼ばれていた。

このスラム街で俺達2人の敵にまわるような奴は、居たかも知れないが今はいない。周りに一目置かれる存在ってやつだ。だが当然、一般人は俺達の事を快く思っていない。今日を生きる為にパン1個で殺し合いをする俺達とは住む世界が違うのだから仕方がない。俺から見れば力もないくせに畑を耕し食料を育てるなど、愚か者としか思えない。物を持っていれば襲われて当然だ。畑など耕す暇があったら剣の腕を磨けと言いたい。自分の身を守れない奴が悪い。

だが、そんなスラム街の生活も変わっていった。俺達を目障りに思う人間がスラム街の人間を一掃するべく軍隊を派遣したんだ。


『くっ!どうするんだバルザック!このままじゃ全員殺されちまうぞ!』

『フッ!たかが100人やそこらの軍隊で俺が死ぬものか。スラムの人間が何人死のうが俺は変わらん。お前らは好きにすればいい。』

『俺は逃げる事にするよ。縁があったらまた会おう、バルザック。』瞬殺のオルガはそう言って去っていった。他の何人かもオルガの後を追うようについて行った。

アイツなら生き残れるかもしれないな。だがオルガについて行った奴らはたぶん全滅するだろう逃げ切る実力もないのに愚かな事だ。そして死を覚悟する事もできずに、力もないのに残った奴ら。自分の信じる道もなく、他人任せで、成り行き任せ。努力など全くしない。当然そんな奴らを守ってやるつもりはない。せいぜい時間稼ぎの盾になってもらうとしよう。

『いたぞ!奴がバルザックだ!仕留めろ!』
俺は戦いやすい場所に行く為に移動した。相手は逃げたと思っている事だろう。目的の場所にたどり着いたので、相手を迎え撃つ事にした。

掛け声と共に3~4人が一斉に襲い掛かってきた。ここは細道になっているので一度に3~4人程度しか攻めてこれない。そして俺の背後には5本の槍が刺さっている。こういう事態のために前々から用意していた物だ。俺はそのうちの1本をかまえて相手に全力で投げつけた。身動きできないほどの数で押し寄せていた軍隊はたまらない。槍は凄まじい勢いで相手を貫いた。その一投だけで何人倒れたか解らない。

『ひるむな!敵は一人だかかれ!』
司令官らしき人物の声と共に屍を乗り越え再び襲い掛かってくる。今度は槍を続けて2本投げた。計3回。3本の槍を投げただけで自分の前に立っている兵士は一人もいない。

『遠方から弓で仕留めるんだ!』
それを聞いたバルザックは思っていた。敵の指揮官はカスだな。俺の敵じゃない。

バルザックは2本の槍を両手に構え、左手の槍で倒れている兵士を串刺しにして持ち上げた。そこへ矢が飛んでくるのだが、全て槍で持ち上げられた兵士に突き刺さった。『さぁ、次はどうするつもりだ?』そういいながらバルザックは右手の槍で倒れている兵士のとどめを刺しながら相手に向かって進んでいく。

『化け物め!』敵の指揮官らしき人物は舌打ちした。

『隊長、我らだけではヤツは倒せません!』わずかに生き残っている兵士達は気力を失っていた。そこにバルザックが両手の武器を剣に持ち替えて凄まじい勢いで襲い掛かる。

『ハッハー!死にたい奴からかかってこい!』
掛け声と共にすれ違う兵士を片っ端から切り倒していく

『うわぁ、死にたくない!殺さないでくれ!』
兵士達は恐怖に駆られ逃げ惑った。

『えぇぃ!逃げるな!情けない奴らめ!』
『するとお前は相手をしてくれるんだな。』
隊長はその声に気がつきあたりを見渡した。自分の周りには立っている仲間は一人も居なかった。


適当なキャラたちにも勝手に個性が出てきたので現在のキャラ設定でも書いてみよう・・・。

リック・・・
初めは主人公の予定だったのですがサキに奪われつつある。Σ(¯□¯;)
リリー、サキ、アッシュと共に幼い頃からリターの元で育つ。両親は不明
性格はまじめな優等生で4人組のリーダー。
幼い頃から剣の素質を持ち、リターに徹底的に仕込まれた事もあり剣では現状無敵です。
リリーを救う為にラルフを殺害してしまいアルフォンス家の奴隷として2年間過ごす。

アッシュ・・・
感情最優先、曲がった事は大嫌い、思い立ったら即行動それがアッシュだ。( ̄▽ ̄;)
リック救出作戦でサーシャと出会い、槍使いとして成長していく。嘘がつけない性格ですので女に対しても不器用です。運動神経はいいのだが考えて行動するのが苦手な感じで小手先の業より力で押すタイプですね。

サキ・・・
何処で仕入れた豊富な知識Σ(¯□¯;)みんなの頭脳的存在、それがサキだ。
幼い頃から弓が得意で現在は狩りの町の英雄になってます。重い武器の扱いが苦手ですが、短剣同士で戦えば実はリックより強いかも?Σ(¯□¯;)
クレア王女と両想いで現在駆け落ち中。主人公の座すら奪いつつある

リリー・・・
リックの彼女で天然な女の子。ドジで泣き虫で3人のお荷物的な立場ですが、古の魔女ゾーラに気に入られて重要人物になっていく。【失われた毒の治療】と言う日常全く役に立ちそうもない魔法のみ使いこなします。(;゜∀゜)・∵∴ガハッ!

サーシャ・・・
アッシュの彼女。鍛冶屋の娘。剣に自信を持つ活発な女の子です。気が強くてやきもち焼きだったりもします。

クレア王女・・・
サキと駆け落ち中。護身用の剣と代々受け継がれる魔法などを使います。美しくて優しいと評判の王女です。ヽ(゜∀゜)気は強いです。

リスティア・・・
王女の護衛です。国で有名な剣の達人でしたが、ラルフたちを追いかけて逆に捕まって乱暴され脅されて護衛をやめていたところに、サキとクレアが護衛を頼みにやってきました。王女の親友と言っていいほどクレア王女とは打ち解けています。情熱を内に秘める女性です。寡黙な美人?

メルヴィル・・・
国で一番信頼されてる人物です。最強の剣技と頭脳を併せ持ち、容姿端麗で隙のない完璧人間です。(((゜Д゜;))ガクガク 剣以外も凄いかもね・・・。

リター・・・
メルヴィルに一番信頼されている部下です。武勲と人望をメルヴィルに見込まれてます。リック達の仮親として4人の親代わりに育ててきたので皆に慕われています。

現状だとこんなとこか・・・?( ̄▽ ̄;)ん~