壁|ー゜)コッソリ 西側の話に後々関わる予定のお話だったり・・・
俺には父も母も居ない。生きる為ならどんな事もやってきた。幼い頃から戦場跡で死体から武器を拾い集め、それらを使い技を磨いた。全ては生きる為だ。おかげで今ではどんな武器でも使いこなせるようになった。我流ながらも、今では俺にかなう奴を見たことがない。様々な悪事を働き軍に追われる事もあったが、捕まった事はない。一対一だろうが乱戦だろうが自分の敵を倒し、生き残る事にかけては自信がある。
俺の運命は生まれた時に決まったと思っている。スラム街の孤児が生き残る為には善と悪の感情など邪魔なだけだ。貧しい人間に金を恵んでやろうと財布を出せば、そいつは命ごと金を全て奪われる。そんな世界だ。生き残る知恵と力のない奴には何の価値もない。俺のように若い奴らは大人達に負けないように徒党を組むのが普通だ。俺もその例に習い徒党を組んだ。だが、仲間と言うのとは違う。生きる為に必要なら平気で殺せる奴らを仲間とは言わないだろう。お互いの利害関係で共闘してるだけだ。
そんな中で、気は許さないが、気が会う奴が一人いた。短剣を使わせればなかなかの実力で、俺の知る限りこのスラム街で一番生き残れそうな奴だった。名前はオルガ。素早く鋭い短剣捌きで、的確に急所を狙うところから、瞬殺のオルガと呼ばれていた。そして俺は、誰がはじめに言ったのか、狂剣のバルザックと呼ばれていた。
このスラム街で俺達2人の敵にまわるような奴は、居たかも知れないが今はいない。周りに一目置かれる存在ってやつだ。だが当然、一般人は俺達の事を快く思っていない。今日を生きる為にパン1個で殺し合いをする俺達とは住む世界が違うのだから仕方がない。俺から見れば力もないくせに畑を耕し食料を育てるなど、愚か者としか思えない。物を持っていれば襲われて当然だ。畑など耕す暇があったら剣の腕を磨けと言いたい。自分の身を守れない奴が悪い。
だが、そんなスラム街の生活も変わっていった。俺達を目障りに思う人間がスラム街の人間を一掃するべく軍隊を派遣したんだ。
『くっ!どうするんだバルザック!このままじゃ全員殺されちまうぞ!』
『フッ!たかが100人やそこらの軍隊で俺が死ぬものか。スラムの人間が何人死のうが俺は変わらん。お前らは好きにすればいい。』
『俺は逃げる事にするよ。縁があったらまた会おう、バルザック。』瞬殺のオルガはそう言って去っていった。他の何人かもオルガの後を追うようについて行った。
アイツなら生き残れるかもしれないな。だがオルガについて行った奴らはたぶん全滅するだろう逃げ切る実力もないのに愚かな事だ。そして死を覚悟する事もできずに、力もないのに残った奴ら。自分の信じる道もなく、他人任せで、成り行き任せ。努力など全くしない。当然そんな奴らを守ってやるつもりはない。せいぜい時間稼ぎの盾になってもらうとしよう。
『いたぞ!奴がバルザックだ!仕留めろ!』
俺は戦いやすい場所に行く為に移動した。相手は逃げたと思っている事だろう。目的の場所にたどり着いたので、相手を迎え撃つ事にした。
掛け声と共に3~4人が一斉に襲い掛かってきた。ここは細道になっているので一度に3~4人程度しか攻めてこれない。そして俺の背後には5本の槍が刺さっている。こういう事態のために前々から用意していた物だ。俺はそのうちの1本をかまえて相手に全力で投げつけた。身動きできないほどの数で押し寄せていた軍隊はたまらない。槍は凄まじい勢いで相手を貫いた。その一投だけで何人倒れたか解らない。
『ひるむな!敵は一人だかかれ!』
司令官らしき人物の声と共に屍を乗り越え再び襲い掛かってくる。今度は槍を続けて2本投げた。計3回。3本の槍を投げただけで自分の前に立っている兵士は一人もいない。
『遠方から弓で仕留めるんだ!』
それを聞いたバルザックは思っていた。敵の指揮官はカスだな。俺の敵じゃない。
バルザックは2本の槍を両手に構え、左手の槍で倒れている兵士を串刺しにして持ち上げた。そこへ矢が飛んでくるのだが、全て槍で持ち上げられた兵士に突き刺さった。『さぁ、次はどうするつもりだ?』そういいながらバルザックは右手の槍で倒れている兵士のとどめを刺しながら相手に向かって進んでいく。
『化け物め!』敵の指揮官らしき人物は舌打ちした。
『隊長、我らだけではヤツは倒せません!』わずかに生き残っている兵士達は気力を失っていた。そこにバルザックが両手の武器を剣に持ち替えて凄まじい勢いで襲い掛かる。
『ハッハー!死にたい奴からかかってこい!』
掛け声と共にすれ違う兵士を片っ端から切り倒していく
『うわぁ、死にたくない!殺さないでくれ!』
兵士達は恐怖に駆られ逃げ惑った。
『えぇぃ!逃げるな!情けない奴らめ!』
『するとお前は相手をしてくれるんだな。』
隊長はその声に気がつきあたりを見渡した。自分の周りには立っている仲間は一人も居なかった。
俺には父も母も居ない。生きる為ならどんな事もやってきた。幼い頃から戦場跡で死体から武器を拾い集め、それらを使い技を磨いた。全ては生きる為だ。おかげで今ではどんな武器でも使いこなせるようになった。我流ながらも、今では俺にかなう奴を見たことがない。様々な悪事を働き軍に追われる事もあったが、捕まった事はない。一対一だろうが乱戦だろうが自分の敵を倒し、生き残る事にかけては自信がある。
俺の運命は生まれた時に決まったと思っている。スラム街の孤児が生き残る為には善と悪の感情など邪魔なだけだ。貧しい人間に金を恵んでやろうと財布を出せば、そいつは命ごと金を全て奪われる。そんな世界だ。生き残る知恵と力のない奴には何の価値もない。俺のように若い奴らは大人達に負けないように徒党を組むのが普通だ。俺もその例に習い徒党を組んだ。だが、仲間と言うのとは違う。生きる為に必要なら平気で殺せる奴らを仲間とは言わないだろう。お互いの利害関係で共闘してるだけだ。
そんな中で、気は許さないが、気が会う奴が一人いた。短剣を使わせればなかなかの実力で、俺の知る限りこのスラム街で一番生き残れそうな奴だった。名前はオルガ。素早く鋭い短剣捌きで、的確に急所を狙うところから、瞬殺のオルガと呼ばれていた。そして俺は、誰がはじめに言ったのか、狂剣のバルザックと呼ばれていた。
このスラム街で俺達2人の敵にまわるような奴は、居たかも知れないが今はいない。周りに一目置かれる存在ってやつだ。だが当然、一般人は俺達の事を快く思っていない。今日を生きる為にパン1個で殺し合いをする俺達とは住む世界が違うのだから仕方がない。俺から見れば力もないくせに畑を耕し食料を育てるなど、愚か者としか思えない。物を持っていれば襲われて当然だ。畑など耕す暇があったら剣の腕を磨けと言いたい。自分の身を守れない奴が悪い。
だが、そんなスラム街の生活も変わっていった。俺達を目障りに思う人間がスラム街の人間を一掃するべく軍隊を派遣したんだ。
『くっ!どうするんだバルザック!このままじゃ全員殺されちまうぞ!』
『フッ!たかが100人やそこらの軍隊で俺が死ぬものか。スラムの人間が何人死のうが俺は変わらん。お前らは好きにすればいい。』
『俺は逃げる事にするよ。縁があったらまた会おう、バルザック。』瞬殺のオルガはそう言って去っていった。他の何人かもオルガの後を追うようについて行った。
アイツなら生き残れるかもしれないな。だがオルガについて行った奴らはたぶん全滅するだろう逃げ切る実力もないのに愚かな事だ。そして死を覚悟する事もできずに、力もないのに残った奴ら。自分の信じる道もなく、他人任せで、成り行き任せ。努力など全くしない。当然そんな奴らを守ってやるつもりはない。せいぜい時間稼ぎの盾になってもらうとしよう。
『いたぞ!奴がバルザックだ!仕留めろ!』
俺は戦いやすい場所に行く為に移動した。相手は逃げたと思っている事だろう。目的の場所にたどり着いたので、相手を迎え撃つ事にした。
掛け声と共に3~4人が一斉に襲い掛かってきた。ここは細道になっているので一度に3~4人程度しか攻めてこれない。そして俺の背後には5本の槍が刺さっている。こういう事態のために前々から用意していた物だ。俺はそのうちの1本をかまえて相手に全力で投げつけた。身動きできないほどの数で押し寄せていた軍隊はたまらない。槍は凄まじい勢いで相手を貫いた。その一投だけで何人倒れたか解らない。
『ひるむな!敵は一人だかかれ!』
司令官らしき人物の声と共に屍を乗り越え再び襲い掛かってくる。今度は槍を続けて2本投げた。計3回。3本の槍を投げただけで自分の前に立っている兵士は一人もいない。
『遠方から弓で仕留めるんだ!』
それを聞いたバルザックは思っていた。敵の指揮官はカスだな。俺の敵じゃない。
バルザックは2本の槍を両手に構え、左手の槍で倒れている兵士を串刺しにして持ち上げた。そこへ矢が飛んでくるのだが、全て槍で持ち上げられた兵士に突き刺さった。『さぁ、次はどうするつもりだ?』そういいながらバルザックは右手の槍で倒れている兵士のとどめを刺しながら相手に向かって進んでいく。
『化け物め!』敵の指揮官らしき人物は舌打ちした。
『隊長、我らだけではヤツは倒せません!』わずかに生き残っている兵士達は気力を失っていた。そこにバルザックが両手の武器を剣に持ち替えて凄まじい勢いで襲い掛かる。
『ハッハー!死にたい奴からかかってこい!』
掛け声と共にすれ違う兵士を片っ端から切り倒していく
『うわぁ、死にたくない!殺さないでくれ!』
兵士達は恐怖に駆られ逃げ惑った。
『えぇぃ!逃げるな!情けない奴らめ!』
『するとお前は相手をしてくれるんだな。』
隊長はその声に気がつきあたりを見渡した。自分の周りには立っている仲間は一人も居なかった。