前回 の続き。
アーヤの父であるフェイエール首長が、サランダの手に掛かり急逝。
解放軍に暗澹とした空気が立ち込めます。
――トウマより、ハルギータの女皇が到着したとの報せを受けました。
ケルンテンでの首脳会議に出席する為に来たようですが、カペルがこちらに来ていると知り、直接会って話がしたいそうです。
――スバルの滞在する来賓室にて。
「あなたはカペル?・・・随分とシグムントに・・・」
言葉を発さずとも、女皇はカペルの変化を敏感に察した様子。
あれ程感情表現が豊かだったカペルが、シグムントのように無表情なのだから無理もない。
元々そっくりだった2人ですが、今は表情や仕草まで生き写しなのです・・・
「本題に入りましょう。話しておきたかったのは、シグムント・・・彼について」
おお!遂にシグムントの秘密が明らかに!!
固唾を呑んで見守るカペルに、女皇の口から明かされたシグムントの驚くべき真実。
「あの子は、かつてハイネイルでした・・・」
ハイネイルですと!?
どう見てもコモネイル・・・そもそも月印を使っていなかったのに!
女皇は自分の胸にだけ秘めていた、シグムントの過去を語ってくれました。
17年前の満月の晩、カサンドラの王宮で王子が出産されたと言う。
最も月の力が満ちる晩に生まれる世継ぎという事で期待されていたが、運悪く月蝕が起こってしまった。
月の光を浴びずに生まれて来たその子は、満月に生まれながらも月印を持たない新月の民になってしまったのだ。
その為、王子は追放を余儀なくされた。
初産の子供を失った皇后は気を病み、ついには亡くなってしまった。
――・・・その追放された王子と言うのがカペルなんだな!(゚Д゚)
年齢的にも同じだし、絶対そうに違いない・・・が、言及はまだされず。
息子と后を失い絶望のどん底に突き落とされた王は、国を出てハルギータの女皇の元に来たのだそう。
国王の責務を全て放り出してまでやって来た目的は只一つ。
月印の消去。
女皇は驚いたものの、カサンドラ王の気持ちを慮り、その儀式を引き受けてしまったと言う。
儀式は成功し、王は月印の無い身体に戻ったが、肉体全てが月印を受ける前の状態に回帰してしまった。
生まれたての赤ん坊に。
そのカサンドラ王こそが、シグムントだったのです!
キリヤが言っていた月印消去の儀式は、この事だったのか!
赤ん坊のシグムントを国元に帰す訳も行かず、女皇はひっそりと保護をして、彼が成長するまで援助と教育を施したそうです。
うわぁ・・・そうだったのかぁ・・・
てっきり生き別れの双子の兄弟か何かだと思っていたら。。。
まさかシグムントがカペルのお父さんだったなんて!
同い年の父と息子・・・なんて素敵
・・じゃなくて、複雑な関係なの!
シグムントが思い出したと言っていた大切なものが、ようやく分かった+
う~ん・・・だけどカペルの心には響いてないのかな・・・
女皇が語った事が、自分に関係しているとは思ってないみたいだ。
まぁ、女皇もカペルの名前は出してないし。。。
女皇自身、勘付いてはいるものの、確信は持てないといったところか。
いやいや、こんだけ似てるんだからさ(笑)
それにしても、シグムントはどうして月印を消そうなんて思ったんだろう・・・
息子と同じ立場になって、捜しに行くつもりだったのかな・・・?
愛する息子を奪ったとも言える月印を忌むものと考えたのか、それとも辛い思いを共有したかったんだろうか。。。
国務を放置してまでやろうとしたのは、一国を預かる王としては褒められた行為じゃないけど、父親としては憧れるなぁ・・・+
話を終えた女皇は、そっとカペルの手を取り――
「あなたは、自分の思った通り行動なさい」
「思った通り・・・」
女皇の言葉を繰り返すカペルの瞳には暗い光が宿っています。
ここで正気に戻ってくれると思ったのに・・・
いつもの様にふざけてよぅ。゚(゚´Д`゚)゜。
――強制イベントでは無いのですが、この後女皇に会うと更に詳しく儀式の事を語ってくれます。
女皇は、カペルに一つ頼みがあると言ってきました。
「レオニード・・・彼を止めて欲しいのです」
レオニードって、闇公子だよね?(゚Д゚)
何故女皇が闇公子の事を・・・ひょっとして女皇は・・・
シグムントの月印消去の儀式に、子供が一人紛れ込んでいたと言う。
好奇心から覗き見していたのかもしれない。
理由は分からないが、シグムントの身体から抜けた月印のエネルギーが、その子供の体内に入り込んでしまったらしい。
ハイネイルの月印の力ともなれば、コモネイルの許容量を遥かに超える。
その子供は、死・・もしくはリバスネイルと化すと思われたが、信じられない事にそのエネルギーを自分のものとして取り込んでしまった。
間もなくして、その子供は姿を消したと言う。
「そして彼は、この前・・・成長した姿で私の前に現れたのです」
「レオニード・・・闇公子・・・彼がその子・・・・・私の息子です」
息子ぉぉぉぉぉ!?(/゚ ▽ ゚ ||)/
そ、そいつは予想外だった!昔の恋人とかじゃなくて親子だったとは・・・!
「で、私に何をしろと・・・?」
――・・・うっ、冷たいなカペル・・・。
「もはや、あの子に救いは無いでしょう・・・お願いです・・・せめて、これ以上罪を重ねる前に・・・」
涙ながらに訴える表情は、紛れも無く母親のものでした。
女皇として命ずるのではなく、一人の母親としての切なる願い。。。
「分かりました」
「ありがとう・・・」
カペルの応えに、安堵の微笑みを浮かべる女皇。
そんな経緯があったのか・・・・
大量のエネルギーを自分のものに出来たレオニードは、神に選ばれたと勘違いしたんだな。
そう考えると、闇公子もある意味被害者だよなぁ・・・
――宿屋にて。
アーヤの部屋の前で立ち尽くしているドミニカ。
「アーヤと話してやってくれないか・・・私じゃダメみたいでさ・・・」
父の死ですっかり塞ぎ込んでしまっているアーヤ。
自分が何をすればいいのか、目的を見失ってしまったらしい。
「シグムント様、父様。・・・大事な人を二人もなくしちゃった・・・私、どうしたらいい・・・?どうしたらいいのよ!」
――カペルは、泣き喚くアーヤに手を差し出す。
「戦おう、一緒に。こうしていても誰も喜ばない・・・・・行こう、アーヤ」
カペル・・・確かに正しい事を言ってる筈なのに・・・何か、怖い。
瞳に暗い影を落としたまま、アーヤを見詰めるカペル。
激情ではなく・・・静かな憎悪の炎がカペルの瞳に燻っている気がします。
アーヤは手を伸ばしかけるものの、グスタフがキュ~ンと鳴いた為、手を引いてしまう。
グスタフは本能で、今のカペルが危険だと察知したんでしょうか。
「出発の準備をするわ・・・先に行ってて」
何となくギクシャクした感じだなぁ・・・
アーヤも何か言いたそうだったけど、結局は口を噤んじゃったし。
――宿屋のテラスにて、月を見上げているドミニカを発見。
カペルに気付くと、呟くように秘めた想いを吐露するドミニカ。
「絶対に振り向いては貰えない。それでも想う事は出来たのに・・・ハイネイルが私より先に逝くなんて、考えてもみなかった・・・」
――・・・ドミニカ・・・首長の事が好きだったのか・・・
決して報われる事のない、遠くから見詰めるだけの恋。
それでも、想うだけで幸せだった・・・切ないなぁ・・・
「全部忘れてくれ・・・その代わり約束する。アーヤは・・・あの人の娘は、私が必ず守る」
誓いを胸に抱き、ドミニカはもう一度月を見上げる。
――翌朝。
出発しようとしたカペル達の元に、ケルンテン王の使者がやって来ました。
「先発隊から灰の鎖が打ち込まれた位置を突き止めたとの報せが入りました。場所はカサンドラの古城、ヴァレッタ城塞の地下深くです」
自軍の本拠地に打ち込むとは、挑発してるつもりなのか闇公子。
ま、どの道行くつもりの所だったから、こちらとしては好都合。
気が利く事に、ケルンテン王はカペル達が容易に進軍出来るようにと、転送装置を城塞前に繋げてくれた様子。
「分かった。王に宜しく伝えてくれ」
「了解しました。英雄殿、御武運を」
いよいよ、封印軍の本陣に殴りこみです。(`・ω・´)
カペルの様子が思わしくないのが不安要素ではありますが、きっと大丈夫だと信じています!




