UFC FIGHT NIGHT感想(2024.5.19)と、御意見番の格ヲタが少なくなった話。 | 銀玉戦士のアトリエ

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一応UFC、MMA、海外キックを語るブログ。ゆるーく家庭菜園や食べ物エントリーもあります。

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Twitterやっていた2年以上前まで(2020年頃の末期はモチベーションが無くなっていたので、全盛期は5〜10年以上前くらい)は格ヲタ沼にハマっていた時期で、当時は仕事の休憩時間だったり家に帰ってきた時のプライベートな時間の半分はTwitterやっているか、格闘技の試合動画を観ているかのどちらかで、仕事をしていてもブログ記事だったりツイートで呟く事を考えている事が多かったという不良社員だったのですが、Twitterを辞めてからはその割合も減ってしまって、逆に家庭菜園や他のプライベートだったりに時間を費やす事が増えていきました。

 

趣味だったり、好きな漫画やアニメや音楽にせよ、共通で熱く語れる友達がリアルやSNSで居るからこそハマれるという側面があるわけで、そういう友達が他のコンテンツに心移りしてしまうと、こちらも熱が冷めていってしまう、というのは、特に子供の頃によくある話であります。

思うに自分が小学生の頃だった80年代後半〜90年代前半はビックリマン→ミニ四駆→SDガンダムと、子供達の間で流行ったオモチャのブームが2年周期くらいで移り変わっていったものです。

自分は一人で楽しむ趣味が好きですし、世間の流行りとか評価とかを気にせずに一人で楽しめちゃうタイプではあるのですが、そんな自分でもTwitterを辞めてしまった事によって、格闘技、特にUFCに関しての趣味嗜好が合う人がネット上であまり居なくなってしまったので、こうなってくると自然と熱も下がってしまうわけです。

 

SNS、特にTwitterは、リアルでは中々見つけられない共通の趣味を語れる友達をフォローして、みんなでワイワイ実況するのには打って付けのコンテンツだったと思います。

自分がTwitterを始めた2013年頃には、UFCについてディープに語れる共通のフォロワーが数十人いましたが、年月が経つにつれてそういう人達も徐々にフェードアウトしていって、逆にRIZINおじさんや RIZINキッズみたいなのが幅を利かせていって(笑)、いつしかTwitterという場所が自分にとって居ずらい空間になっていきました。

なので、Twitterに復帰するつもりはありません。コミュニティも10年経てばそこに居る人達も総入れ替えされていきます。

 

そんな自分が格闘技ファンとして何とか繋ぎ止めているのは、ひとえにこのブログを定期的に更新しているからだと思っています。

自分は解説なしで格闘技の試合をリアルタイムである程度把握しつつ楽しめるタイプですし、そのために必須となってくる、格闘技の試合を批評したり分析したりといった「眼」を養う事ができたのも、ゼロ年代格闘技バブル末期〜Twitter初期の時代に交流していた有名格闘技ブロガーや、濃ゆい格ヲタたちの見識・知識を読みこんでは、自分なりに吸収していったからこそ、血肉となっているのです。

 

時には意見が違う事もあったでしょうし、よいこのK-1ファンとかw、読んでいてムカつくようなフレーズを連発するブロガーとかも中には居ましたが、やっぱりあの頃のブロガーだったり見識のある格ヲタたちは、賛否両論あれど自分の世界観というか、格闘技観というものを確立させた上で意見を述べていた人達が多かったので、読み手の側からしても引き込まれるような文章が多く、彼らのおかげで格闘技観戦がより楽しめるようになっていった側面はあります。

 

今はそういう御意見番的な立ち位置で格闘技を語る人は、青木真也だったり細川バレンタインのような選手/元選手だったりが多く、素人の格闘技ファンではめっきり少なくなってしまいました。

まぁ自分も格ヲタから半分降りた立場の人間ではあるのですが、その辺りはちょっと寂しいかなぁと感じる時はたまにあります。

 

長く格闘技ファンを続けるには、「濃ゆい」ファンとの出会いが必要なんだろうなと思いつつ、当ブログが、読んで下さっている方々にとってその一助となってくれたら幸いです。最近は新聞を読む以外の読書を全然していないせいか、語彙力が低くなってしまい何気に打ち込むのに時間が掛かった与太話はこの辺にして、本日のUFCファイトナイト大会感想です。

 



 

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メインイベントはフェザー級マッチ。

UFCベテランで現在フェザー級ランキング12位、旧K-1MAX南米予選王者のK-1ファイター😝💓、🇧🇷エジソン・バルボーザと、UFCデビューから6連勝でキャリア無敗、ボクシングがバックボーンの🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿レオン・マーフィーが対戦しました。

 

 

 

1R、両者オーソドックス構え。

中間距離でリードジャブを放ちつつ、得意のカーフキックを蹴ってゆくバルボーザに対し、それに合わせて広いスタンスから踏み込んで上下に散らしてのワンツー、フック、右オーバーハンドのカウンターをヒットさせるマーフィー。

マーフィーのパンチがヒットし、対してバルボーザのカーフキックがやや少なくなっていき、マーフィーがじわじわとアドバンテージを取っていきますが、ラウンド終了直前にはグラウンドの展開でバルボーザが下からの蹴り上げをマーフィーの顎にヒットさせたところで初回が終わります。

 

2Rも同様に中間距離の打撃戦の中で、中盤にマーフィーがタックルからTDに成功しますが、バルボーザは直ぐに立ち上がります。

そこからプレッシャーを強めてゆくマーフィー。ガードを内側に構えてケージ際でサークリングするバルボーザに対し、マーフィーがフック系のコンビネーションをヒットさせて追い込んでゆくと、更にはエルボー、右ハイキックと打ち分けてダメージを与えていき、2Rも取ってゆきます。

 

3R以降も近距離のコンビネーションと、TDプレッシャーで試合を優位に進めてゆくマーフィー。しかしバルボーザも被弾しながらも何とか耐えてゆき、マーフィーにもやや攻め疲れが見えてくる中で、バルボーザも右のカウンターや左ミドル、バックスピンキックをヒットさせて逆転を狙ってゆきますが、後半ラウンドもマーフィーは鋭い左ジャブを堅実にヒットさせつつ、サウスポーにスイッチしてからワンツーをヒットさせたり、ケージに押し付けてTDを奪うなど、散らしの打撃とレベルチェンジの戦術で多く有効打をヒットさせる盤石の試合運びでバルボーザの反撃を許さず、判定で🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿レオン・マーフィーが勝利を納めました。

 

 



 

マーフィーの試合巧者ぶりと、バルボーザのタフネスが光った、見応えのあるメインイベントでした。

初回の中間距離での打撃戦では、元キックボクサーのバルボーザとしてはカーフキックを効かせていって主導権を握っていきたいところでしたが、マーフィーは随所でバルボーザのローをカットしつつ、大きく踏み込んでのパンチでカウンターを合わせては、2RにTDを奪い、その後のスタンドの攻防でTDを相手に意識させてからのプレッシャーを強めていって、バルボーザをケージに背負わせて距離が近くなった事で、コンビネーションで畳み掛けられたのが良かったです。

バルボーザも38歳と高齢な上に、歴戦のダメージで反応も衰えているのはありますが、マーフィーとしても上手くパンチやエルボーをヒットする事ができました。ボクシング出身だけあって、相手のブロッキングの隙間にコンビネーションをヒットさせるのが巧かったです。

バルボーザも打たれながらも意外と粘っていて、逆転もあるかな❓と思わせるような場面もありましたが、マーフィーも攻め疲れが多少ありながらも鋭いリードジャブを随所でヒットさせつつ、組みとスイッチ打撃でバルボーザをフラつかせ、反撃を許しませんでした。

これがUFCで初の5Rマッチとなったマーフィーとしては、チャンピオンシップラウンドのスタミナが懸念された所ではありましたが、スタミナロスしやすい大振り一発狙いに頼らない、リードジャブ主体のゲームメイクも見事でした。

 

🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿レオン・マーフィーはUFCデビューからこれで7連勝、ランキング入りも確実となりました。

元UFCフェザー級王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーのように、際の攻防が巧いオールマイティーな試合巧者の選手なんですけど、判定試合が多く、連勝している割には分かりやすいインパクトのある試合が少なかったような印象ですが、今日はマーフィーの強さ、巧さが可視化された試合だったように思います。

これからフェザー級でも上位戦線に絡んできそうな、注目の選手の一人です。

 

 

 

他にメインカードでは元バンタム級ランカーで切れ味鋭いカウンターを武器としている🇺🇸エイドリアン・ヤネツが、右フックでダウンを奪い1RTKO勝利。

相手が元々階級下で緊急出場の選手だったせいか、今日は初回から積極的に近い距離でプレッシャーを掛ける事ができ、ローキックに合わせたカウンターでダウンを奪い快勝しました。

セミではウェルター級で🇺🇸ケイオス・ウイリアムスが、🇬🇾カールストン・ハリスに1R右フックのカウンターを合わせてダウンを奪い、1RKO勝利を納めています。

直前に打ち下ろしの右ストレートを被弾し、相手の左との相打ちのような形となりましたが、狙い済ました形で右フックでダウンを奪う事が出来ました。