UFC297 感想 | 銀玉戦士のアトリエ

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UFC297の大会内で、元UFCライト級王者、フランク・エドガーのUFC殿堂入りが発表されました😆😆😆‼️‼️‼️‼️‼️‼️おめでとう㊗️🍾🎉😆👏👏👏👏

 

フランキーはUFCでライト級(155ポンド・71kg)が最軽量級だった2010年に、当時ライト級で絶対王者と言われていたBJペンを破り、王者となった選手です。

身長168cmと、ライト級では小柄な身体ではありましたが、それを補う無尽蔵のスタミナとスピード、広いオクダゴンを縦横無尽に動き回るフットワークを駆使し、現在の軽量級MMAのスタイルの礎を築き上げていった選手の一人と言っても過言ではありませんでした。

特に2011年に行われたグレイ・メイナードとの2度に渡るタイトルマッチでは、いずれも1RにKO負け寸前に追い込まれながらも、そこから驚異のタフネスと冷静な試合運びで立て直し、第3戦では4Rに劇的な逆転TKO勝ちを納め、ファンを熱狂させました。

 

2012年のUFC日本大会で来日し、メインイベントでベンソン・ヘンダーソンと対戦。

惜しくも判定で敗れ王座を明け渡しましたが、洗練されたパフォーマンスと、どんな劣勢に立たされても決して試合を諦めない鋼の精神は、当時格闘技冬の時代にあった日本の格闘技ファンをも虜にしていきました。

 

その後は王座に返り咲く事は叶いませんでしたが、フェザー級、そしてバンタム級と階級を下げながらも、いずれの階級でもUFCという世界最高峰の舞台でトップファイターとして活躍し、最後までファンを魅了し続けていました。

 

フランキー・エドガーは、自分にとってはコナー・マクレガーと同じくらいに格闘技ファンとして影響を与えてくれた選手の一人です。

旧K-1が地上波から撤退し、格闘技熱が下がっていた自分を踏みとどまらせてくれたのが、2011年に行われたフランキー・エドガーVSグレイ・メイナードの第3戦の試合でした。あの試合で自分は谷川黒魔術の洗脳から解け、K-1ファンからUFCファンになってしまいました。

 

ケージの中でも外でも、常に戦う人格者であったフランキー。年齢を重ねても、引退してもいつまでもカッコいいレジェンドです。おめでとう、フランキー👏👏👏👏‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️

 

 

 

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

⚪️🇺🇸ショーン・ウッドソンVSシャルル・ジョーダン🇨🇦⚫️(3R判定)※フェザー級

 

 

ショーン・ウッドソンはマックス・ホロウェイやディアス兄弟のような、一発一発の威力には欠けるけど脱力と精度を重視したボクシングを得意としている選手。

身長、リーチで勝るウッドソンに対し、サウスポーに構えるジョーダンは遠い間合いから左ロー、左ミドルを蹴っていって下から崩していく作戦。

ある程度ローをヒットさせていったところで踏み込んでパンチを打っていきますが、ウッドソンはスウェイバック等でクリーンヒットは許さず、逆にウッドソンは左右の伸びのあるパンチ、左ローをコツコツとヒットさせていきます。

ウッドソンのリーチに苦しむジョーダン。2RになるとレベルチェンジでTDを織り交ぜていきますが、ウッドソンはディフェンス。

両者やや決め手に欠ける展開の中、3Rラストにジョーダンはギロチンチョークを仕掛けていきますが、ウッドソンがこれを外したところで試合終了。

 

判定はショーン・ウッドソンが勝利。ジョーダンもリーチ差を埋めようと突破口を開こうとしていましたが、有効打の差で、ジョーダンのパンチの射程外や打ち終わりの時にコツコツとパンチをヒットさせていたウッドソンに軍配が上がりました。

 

 

 

 

⚪️🇺🇸ギャレット・アームフィールドVSブラット・カトーナ🇨🇦⚫️(3R判定)※バンタム級

 

 

ギャレット・アームフィールドが、昨年のTUFバンタム級ウィナーであるカトーナを判定で下し、UFC2連勝を決めました‼️

アームフィールドは前回の風間敏臣戦でも的確なコンビネーションで1RTKO勝利を上げ、ボクシングテクニックの高さを見せ付けていた選手でありましたが、今回も左のスティッフジャブを主体に上下にパンチを散らして中間距離の攻防で優位に立ち、近い距離でもカトーナのパンチをヘッドムーブやフットワークで上手くかわし、組みも切っていました。

それでも中盤以降からTDを決めていったカトーナに3Rは粘られ、ガス欠からスタンドで被弾する場面もあり最終ラウンドはカトーナが取った格好となりましたが、1、2Rを取ったアームフィールドが逃げ切って判定で勝利を納めました。

 

 

 

 

 

⚪️🇷🇺モブサー・イブロエフVSブレンダン・アレン🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿⚫️(3R判定)※フェザー級

 

 

 

MMAキャリア無敗でUFC7連勝中のイブロエフはフェザー級ランキング9位、前回の試合でマックス・ホロウェイに敗れるまでUFC10連勝中だったアレンはフェザー級ランキング4位、ランカー同士の対戦です。

 

1R、アレンはサウスポー、イブロエフはオーソドックス構え。

スタンドではスピードで勝るアレンが前傾姿勢から放たれる右ジャブ、左ボディストレートをヒットさせ、一方のイブロエフはタックルが切られる展開。

しかしラウンド終盤にイブロエフがTDを決め、アレンが足関節を仕掛けグラウンドで回転しながら直ぐ様立ち上がるというスクランブルの攻防を繰り広げますが、1Rはイブロエフの終盤のTD攻勢が評価されます。

 

2R、イブロエフがTDを決め、アレンは直ぐに立ち上がり、バックで組み付くイブロエフに肘をヒットさせます。

再びスタンドに戻りますがイブロエフは前傾姿勢のアレンに対し膝蹴りを顎にヒットさせると、サウスポーにスイッチしての右、右ミドルと打撃が当たり出し、左ストレートと右フックでアレンを一瞬ぐらつかせて流血させ、このラウンドも取っていきます。

 

3R、アレンも左ボディストレートに加え、ワンツースリーで踏み込んでヒットさせ反撃に転じますが、イブロエフのタックルをアレンががぶってたところで反則の3点膝が入り試合は一時中断。

減点は入りませんでしたが、その後は両者拮抗したスタンドの攻防の中、終盤にアレンがニンジャチョークを仕掛けていきますが、イブロエフが外して両者再びスタンドに戻ったところで試合終了。

 

判定はモブサー・イブロエフが勝利し、これでUFC8連勝。

スピード感溢れるスタンドの打撃戦と、グラウンドでのスクランブルの攻防が堪能出来た、レベルの高い試合でした‼️‼️‼️

アレンも頑張りましたが、イブロエフはTDを絡めたMMAに加え、前傾姿勢のアレンに対して有効な膝蹴りをヒットさせるなど、要所を締める攻撃が勝利の決め手となりました。

 

 

 

⚪️👑🇺🇸ラケル・ペニントンVSマラ・ブエノ・シウバ🇧🇷⚫️(5R判定)※UFCバンタム級王座決定戦

 

 

 

・・・すいません、多少は見せ場のあった試合だったとは記憶してますが、途中から観ていて意識が飛んでいました(笑)。

 

会場からもブーイングが飛ぶ程のグダグダな試合ではありましたが、やはり前バンタム級王者であり女子2階級制覇王者という肩書きのまま昨年現役を引退した絶対王者、アマンダ・ヌネスと比較すると、今回のタイトルマッチを戦った両選手共に見劣りするパフォーマンスだった事は否めません。

 

今や世界中のあらゆる格闘技興行で女子の試合が当たり前のように行われる時代となりましたが、やはり男子の試合と比較すると身体能力やフィジカル、フィニッシュ力といった要素で劣るのは否めないので、女子の試合が退屈だと感じる声はまだまだ根強いように思います。

 

それでも、ジャン・ウェイリーVSヨアナ・イェンジェンチックのように、本当に面白い女子の試合は男子の試合をも凌駕する凄味があったりするのですが、そういうパフォーマンスが出来るのはUFCですら一握りのトップファイターのみというのが、今の女子格闘技というコンテンツにおける現状です。

 

インスタで日本のジョシカクの選手の投稿のコメントみると、いかにもアイドルヲタクな連中が媚を売るようなコメントを常時書き込んでいたりするんですよね。ぱんちゃんやKINGさんみたいなのも居ますし、彼女たちが純粋な実力で評価される日はいつになるのやら。

 

話は戻って、何はともあれ新王者となったラケル・ペニントン。

これからは挑戦者との防衛戦に加え、アマンダ・ヌネスの幻影とも戦っていかなければいけません。

 

 

 

 

⚪️👑🇿🇦ドリカス・ドゥプレシスVSショーン・ストリックランド🇺🇸⚫️(5R判定)※UFCミドル級タイトルマッチ

 

 

 

オーソドックスに構え、いつも通り力みのない左のフリッカージャブと右の前蹴り、ローを主体に、スタンドで中間距離をキープしていく王者ストリックランド。

挑戦者ドゥプレシスはガードを固めてスイッチしながら右ロー、左ハイ、左ミドルをヒットさせつつ、踏み込んでパンチを入れようとしますが、ストリックランドとは対照的にパンチを打つ際に力みがあり、ストリックランドはスウェーバックやショルダーブロック、ウィービングでディフェンスし、ドゥプレシスのパンチは空を切っていきます。

 

1RにTDは決めたものの、ガードの隙間を突くストリックランドのパンチを被弾し、両目が腫れてしまっているドゥプレシス。こうなってくるとドゥプレシスとしてはパンチの精度が更に落ちてしまいますが、それでも中間距離では右ローキックをヒットさせ、スイッチからの攻撃やTDを織り混ぜながら、鉄壁のディフェンスのストリックランドの顔面にパンチを入れようと、被弾しながらも揺さぶりを掛けて攻撃を繰り出していきます。

 

それが功を奏したか、中盤以降はドゥプレシスのパンチが王者の顔面を捉え出し、4Rは逆にストリックランドの左目の上が出血。ストリックランドは組み付きますがドゥプレシスはTDを決め、合計2度のTDを奪ったドゥプレシスがこのラウンドを確実に取ります。

 

最終5R、打ち合う両者。ストリックランドも流石に右のパンチが大振りになりながらも、オーバーハンドで倒しに行く姿勢を見せ、ドゥプレシスもパンチからキックへと繋げるコンビネーションをヒットさせるなど、両者見せ場を演じたところで判定へ。

 

際どい内容ではありましたが、スプリット判定でドリカス・ドゥプレシスが勝利し、UFCミドル級新王者となりました‼️‼️‼️‼️

 

 

制空権を支配するボクシングが得意なストリックランドが中間距離を支配できるか、はたまたその制空権に土足でズカズカと入るフィジカルとタフネスを持つドゥプレシスが打撃or TDで攻略できるか、といった試合内容になると予想していましたが、まさにその通りとなりました。

 

ドゥプレシスも序盤からスイッチや蹴り、TDを織り混ぜながら揺さぶりを掛けていましたが、序盤はパンチに無駄な力みがないストリックランドが打撃戦でアドバンテージを取り、ドゥプレシスが踏み込む瞬間を素早く察知してはバックステップでパンチを外していました。

 

しかし、被弾しながらも TDを織り混ぜたMMAの総合力を駆使していったドゥプレシスの打撃が中盤以降当たり出し、ストリックランドの鉄壁のディフェンスを崩していきました。ピュアな打撃戦では劣る相手でも、組みを混ぜたMMAを駆使していけば相手のディフェンスの意識を分散させて、打撃戦で上回る事が出来るというわけです。

 

判定はスプリットで、観ているほうもジャッジが難しい試合内容ではありましたが、ドゥプレシスのミドル級随一とも言えるフィジカルとタフネス、そしてMMAの総合力が実を結び、南アフリカ人初の、ホワイトアフリカン初のUFC王者戴冠となりました。

 

UFCとしては初となるアフリカ大会開催も見えてくるでしょう。

おめでとう㊗️‼️ドリカス・ドゥプレシス‼️