🏟UFCバンタム級ワンマッチ(2021年12月 UFC269)🏟
⚪️🇺🇸ショーン・オマリーVSハウリアン・パイヴァ⚫️(1RKO勝利)
本ブログの「2022年注目のUFCファイター紹介」というエントリーで、バンタム級部門にノミネートしたショーン・オマリー。
華を感じられる風貌とファイトスタイルから、ポストマクレガーとして大いに期待されている選手ではあるが、キャラクターとビジュアル先行のイメージのせいか、一部では彼の強さに対してまだまだ懐疑的な声も多い。
だがオマリーのUFCでの戦績は現在7勝1敗。その白星の中にはかつてタイトルマッチに挑戦した事のあるエディ・ワインランドや、プロスペクトとして期待されていた元ランカーのトーマス・アルメイダの名前もある。
オマリーの直近5勝は全てフィニッシュ勝利。UFC参戦初期の頃は粗さのあった選手だったが、近年はボクシングテクニックの向上が目覚ましく、仕留める打撃を打ち込む嗅覚と、コンビネーションを打っている合間でも相手をよく観察しながら、適材適所でスキルを選択しフィニッシュへと繋げる能力は、UFCで既にトップクラスのものを持っている。
今回はUFC269で行われたハウリアン・パイヴァ戦のフィニッシュシーンのgif動画を観ながら、ショーン・オマリーのMMA最先端打撃を解析していきたい。
1️⃣右フック→フェイントからの右アッパー
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オマリーがダイレクトで右フックを打ち、パイヴァをぐらつかせる。
パイヴァを下がらせたオマリーはいきなり追撃せず、サウスポーにスイッチしながらフェイント。
それに反応したパイヴァはガードを固めるが、オマリーは左右のショートフックを打っておいてそのガードの下側から右アッパーを突き上げヒットさせる。
パイヴァの反撃のパンチもバックステップで難無く避け、レベルチェンジのタックルも切っている。
2️⃣左ボディ→後ろ足重心からの右フックコンビネーション
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サウスポー構えの左フックから、右フックを打つと見せかけて相手の腕を下げさせる。
そこから左ボディへと繋げ、前足重心から後ろ足重心へと重心移動させて切り替え、後ろにスウェーバックしながら右フックをヒットさせる。
半身の体勢で打っているので、弓を引く構えと同様で下半身から上半身へと力を伝達させる、所謂うねり動作が可能となって、後ろ足重心でも効かせる打ち方となっており、結果的にパイヴァの右フックも回避した格好となり、そこから再び前足重心にシフトして左フックからの追撃でフィニッシュ。
3️⃣(オマケ)クリス・モウリーニョ戦(2021年7月・UFC264)の時間差アッパーでのフィニッシュシーン
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サウスポー構えの右リードジャブがヒット。
そこからオーソドックスにスイッチし、ジャブを意識させたところへガードの側面に右フックを入れる。
そこから4連打→モウリーニョがパンチを回避するためにダッキングの動きをする→それを瞬時に把握したオマリーも同じくダッキングして溜めを作り、ガゼルアッパーの形で時間差で右アッパーがヒット→左から右ストレートをヒットさせ、レフェリーストップ。
コンビネーションを打つ時に、下がったり左右にポジションを細かく移動させながらパンチが当たる位置を修正しているのも見逃せない部分だろう。
短い時間帯のコンビネーションの合間でも、フェイクを織り交ぜながらこれだけ高度な事をやってのけているショーン・オマリー。
彼ならば、コナー・マクレガーを超えられる存在になれるのかもしれない。