朝倉未来がUFCに行くためにはどうすればいいか語ってみる。 | 銀玉戦士のアトリエ

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UFCナンバー大会が2週連続で開催されるという事もあり、ここ一週間は久々に毎日TwitterのTLを眺めてツイートするという日々が続いているのですが、昨日RIZINフェザー級の朝倉未来が動画対談の中で「知名度的に多分俺UFC行けると思うんだよね」という発言に、Twitterの格ヲタ達がまたもや賛否両論の議論で荒れているそうです。

 

 

それにしても、RIZINフェザー級って、キヨジのような明確に突き抜けた世界レベルの選手が居ないせいなのか、何かと炎上案件の多い魔性の階級でもあります。

ミクルも対戦相手を口汚く罵るタイプでもないし、斎藤裕に至っては真面目キャラなのにね。

なのに、「ニワカにも優しく」と謳っている玄人ぶった格ヲタが感情に任せたクソツイを投下して他の格ヲタ達に袋叩きにされていたりと、RIZINフェザー級の選手達について語ると定期的にそういう痛い人達が炙り出されているイメージです。

 

今回のミクルのUFC発言についても「斎藤、クレベルに負けてRIZINのベルトを獲っていないような選手がUFCで通用するわけがない」という意見が多く占めていて、現時点でのミクルの実力を考えればそれが妥当な意見だと思いますが、現在UFCのトップクラスで活躍している選手でも、UFCデビュー当時からズバ抜けて強かったというケースは少ないわけで、選手の今後の伸びしろというものを考えればミクルはUFCでは通用しないと断言してしまうのはまだ早いと思います。

 

朝倉未来は現在29歳。35歳までがファイターとしてのピークと仮定して、仮に本気でUFCで戦う事を視野に入れているのであれば、今がそのラストチャンスのように思います。

 

⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

 

今現在においてUFCでデビューしたいのであれば、オファーを待って契約するのではなく「デイナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ」に出場するのが一番の近道となっています。

 

「デイナ・ホワイト・コンテンダーシリーズ(以下DWTNS)」はUFCファイトパスで放送されているコンテンツの一つで、10週連続で1大会につき4~5試合が組まれ、そこでデイナのお眼鏡に叶うような良い勝ち方をした選手がUFCと契約出来るという流れになっています。

 

今年のシーズン5では合計39人の選手がUFCと契約。過去にはアレックス・ペレス、ショーン・オマリー、ダン・イゲ、ジェフ・ニール、エドメン・シャバシアン、ジョニー・ウォーカーら、現在UFCで活躍している選手達を多数輩出している登竜門的なコンテンツです。

また、仮にDWTNCSでUFCデビューできなくても、出場したというツテでUFCから緊急オファーが舞い込んだり、次回のシーズンにお呼ばれしてチャンスを貰うケースもあります。

ちなみに現在UFCフェザー級8位のギガ・チカゼは、2018年に行われたコンテンダーシリーズに出場しこの時は敗北しましたが、そこからローカルで2連勝してUFCと正式契約、UFCデビューから破竹の7連勝でランキングに名を連ねる選手となりました。

 

そんなDWTNCSですが、出場している選手の戦績を調べてみると、プロ4戦~10戦クラスのキャリアの浅い選手が案外多いんですよね。

 

 

これは、メジャー団体のチャンピオンクラスの完成されている選手よりも、UFCでデビューしてから伸びしろのあるような選手を積極的に登用していくというコンセプトもあると思います。

なので、現在プロ戦績15勝3敗の朝倉未来も、DWTNCSに出場するのであれば充分にそれだけのキャリアは積んできているわけです。

 

ただ、DWTNCSはあくまでもアメリカ本国で開催されているコンテンツで、現在UFCと正式契約している日本人選手が3人しか居ない中、日本の団体を主戦場に戦っていてはオファーは中々やってこないというというのが今の現状です。

 

ミクルがまず、UFCデビューへの登竜門であるデイナ・ホワイト・コンテンダーシリーズに出場したいのであれば、まずはLFAやTitan FCといったUFCファイトパスで生中継されている北米フィーダーショー団体で試合をして、UFC首脳陣に自分の活躍をアピールする事です。

 

特にLFAはUFCやベラトールと言った北米メジャー団体に数々の有力選手を輩出してきた団体で、現在UFC王者であるブランドン・モレノ、カマル・ウスマン、ヴァレンティーナ・シェフチェンコはいずれもLFAを経てUFCデビューを果たし、世界王者にまで登り詰めた選手達です。

 

よく「RIZINファイターはUFCで通用できるか否か議論」というのがあるようですが、その理屈で言ったらUFCで通用しているファイターを数多く輩出している団体がLFAなのです。

上記の王者達も、LFA時代から突き抜けて強かったわけではなくて、結局はUFC入りしてからの伸びしろと個体の強さだとは思っているんですけどね。

 

LFAに関してはpakyさんのブログ記事が一番詳しいです。

 

https://theanswer.hatenablog.com/entry/2021/06/24/010845

 

本日開催された「LFA 117」では、元UFCファイターの田中路教と堀内佑馬が出場、いずれも勝利を納めています。

LFAは日本人選手が出場する大会はABEMAで無料放送されるので、もし朝倉未来がUFC進出のステップアップのためにLFAに出たいのであれば、ミクルの日本での知名度、人気度を考慮に入れるとLFA側としても二つ返事で出場を承諾してくれると思うんですよね。

 

 

ミクルのRIZINとの契約がどこまで残っているのかは分かりませんが、もしこれから最短でUFCデビューを目指すのであれば、RIZINとの契約を満了させてからLFAで2~3試合戦って、そこでインパクトを残すような勝ち方で勝利すれば、LFAでタイトルマッチに挑戦する機会が来るでしょうし、そこで王者になればUFCから正式オファーが来る確率が一気に高まります。

直で正式契約できたら儲け物ですが、LFAで王者になればかなりの確率で来年行われるコンテンダーシリーズからのオファーが来るでしょうし、そこでフィニッシュで勝てばUFCと正式契約出来るでしょう。

 

 

そこからUFCの舞台で通用できるか否かは、朝倉未来の頑張り次第です。

何度も言うようですが現在UFCでトップファイターで戦っている選手達も、ほとんどがデビュー戦からズバ抜けて強かったというわけではなくて、プレリムで時には嫌らしいマッチメイクに揉まれながらも這い上がってきた叩き上げばかりです。

UFCで戦っていく中で「課題の修正」と「長所と個性を更に伸ばしていく」事が出来る選手が、生き残っていけると思うんですよね。

それに応じて、海外移籍も視野に入れながら練習環境を変えていくのも一つの手段です。

 

 

朝倉未来の日本での知名度、人気を考えれば、仮に彼がUFCで通用出来るような選手になったら、UFC日本市場における最大のパイオニアになれる可能性を秘めています。

UFC王者にならずとも、トップ5ランカーになってタイトルマッチに挑戦出来ればそれだけでも御の字でしょう。

堀口恭司、岡見勇信を超える存在になれるはずです。

恐らくその時は今ミクルの事を叩いているアンチ達も手の平返して応援するようになりますし、後続でUFCを目指す日本人ファイターも増えてくる事でしょう。

 

ミクルがUFCで成功出来るか否かで語るなら、成功できない確率のほうが高いと思います。

しかし、仮に成功すれば日本格闘技界にとっては大きなリターンをもたらしてくれるのが彼の存在感であり、スター性だと思っています。

 

人生は博打。

どうせ後が無いのであれば、ドデカイ道を選びましょう。

ファンもアンチも、UFCの舞台で活躍する朝倉未来の姿が観たいはずです。