第4話からの続き

 

⑫TMの40周年に期待することを教えてください。

田中:
40周年のライブに関しては、特にこうやってほしいというものはないですね。理想のTM像がないですから。とりあえず、寒くなきゃいいです(笑)。「HUGE DATA」よりも良けりゃ何でも良いです。

前回のツアーも良かったですよ。低音の音圧高めで。激しく攻めたサウンドがとても良かった。60歳過ぎても、アナログシンセでガンガン攻めていましたよね。
「KISS YOU」や小室哲哉のソロパートも良かったし、選曲も良かった。やっぱり「守りに入ったらイカンだろう。」と思うので、そこは次も攻めてほしいですね。

例えば、海外だとU2も40年か45年ぐらいやっているバンドですが、さすがに老けてきてるけど、今でも攻めてるじゃないですか。
逆に「新曲が作れない、アルバムも作れない」連中もいる訳です。たぶん仲が悪いんでしょう。そこまで信頼関係がないんだと思います。
そういうバンドを見ていると悲しくなります。「やっぱり、ダメなんだな。」って。

キャリアが長いと、どうしても守りに入ってしまいます。僕もそうだけど、守りに入ってしまうと、そこからは新しいものは何も生まれません。現状維持ですよね、一番良くて。
「それは、よろしくないな。」って、自分でもいつも思うんです。だから、何とかして自分にも発破をかけていますし、TMも新しいモノで攻める方が良いと思うんですよ。

幸い、TMは仲が良いみたいですし、前回のツアーも割と攻めたサウンドでやっていたので、やろうと思えばできるんじゃないですかね?B’zみたいに、ハードロックで固定されたサウンドじゃないから、いろいろとやりようはあるんだと思うんですよ。

TMは割と新しい物も取り入れられるし。配信ライブもアレンジがとても良かったです。ああいうことができるんだったら、まだまだ攻めて行ってほしいなと思います。

小室さんについては、どうやったら90年代の呪縛から解き放たれるんでしょうかねぇ。周りが認めないのかな。古い物をまだやれって言われるのは、本人も辛いんじゃないかな。そこは見ていて複雑です。

時代を作ってしまった人は大変ですね。成功した人たちはみんなその後で苦しんでいます。小室哲哉はやっぱり特殊な人です。あそこまでの人っていないから、余計大変なのかもしれない。
僕はベテランほど攻めてほしいと思っているので、そのためには、あの90年代の悪夢を何とかして乗り越えていただきたいです。

あとは40周年なので、それこそ昔の武道館のフルの音源とか、代々木のフルの映像とかをSONYに戻ったんだし、出してほしいと思います。あれを発掘して、何とか形にしてほしいです。


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⑬メンバー3人への感謝とメッセージ(伝えたいこと)をどうぞ。

田中:
「健康に気をつけて頑張ってください。」というぐらいでしょうか。僕は今年50歳ですけど、本当に地に足をつけて生きるっていうことを、この10年ずっと考えてきました。目の前のことをとにかく精いっぱいやる。「自分の生活からまずは出発する」っていうことを、牧師として考えざるを得ないのです。

今、世界の裏側の人を愛するんじゃなくて、「今、目の前にいる人」を愛する。ウクライナで戦争をやっているのも大変だと思うし、できることは何でもやるけど、ウクライナの平和の前に、「まずはあなたの目の前にいる人と平和を考えなよ。」ということです。

そのためには、自分が本当に地に足をつけて生きなきゃいけません。「そうしないと自分も変わらないし、世界も変わらない。」っていつも思うのです。

ただ、TMをきっかけにして、いろんなことを考えさせられたり、結婚したり、落ち込んだりしたことは確かです。友達もできました。それはTMがきっかけだったことは間違いない。その点は、TMのお陰だと思っています。

第11回「サラウンドのドップラー効果を一度体感してみたい。」へ続く

 

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