“本音”はどこに・・・? | Let's "FANCRUISE"!!

Let's "FANCRUISE"!!

株式会社FANCRUISEのblogです。少しでも皆さんのお役に立つことをお伝えできればと思っています!

就活生の中で時々「コミュニケーション力には自信があります!」と元気良くPRする大学生がいます。自信があるのはいい事ですし、きっとそう言うからには普段からたくさんの仲間に囲まれて、友達からも好かれて、前向きな生活を過ごす事ができているのでしょう。それ自体はもちろん素晴らしい事ですが、本当に対人スキルの高い人ほど、コミュニケーションを取る事の難しさ、奥深さを感じているからそんな簡単に「コミュニケーションが得意だ」とは口にしないでしょう。

 

よほど親しく近い距離・・・例えば家族や恋人などであれば、お互いに気を使う事もなく日々本音での会話が可能かもしれません(その関係においても、必ずしも常に本音が出ているとは限らないですね)が、友達や職場の同僚、先輩後輩、取引先・・・色々な関係がありますが、常にすべて本音でぶつかり合うなんて事のほうが稀ではないかと思います。そこまで近い距離ではないから建前先行となる関係性の場合もあれば、角が立たないようにオブラートに包んだコミュニケーションしかできない場合、相手を傷つけないために優しいウソをついて本音を隠す・・・という事だってあるかもしれません。長年連れ添った夫婦でさえ、伴侶が亡くなって遺言や日記を読んではじめて“そんなふうに思っていたのか”と知って涙を流す・・・みたいなシーンも時々見かけますが、愛する人が相手だからこそ言えない本音、本心というものもあるのかもしれませんね。

 

そう考えると、知られたくないと思っている相手のすべての本音を知ろうとする事自体がナンセンスなのかもしれません。どこまでが建前で、どこからが本音なのか、推しはかる力量もコミュニケーション能力の重要な要素であるはずです。“相手はこう言っているけれど、本当は違う気持ちでいるのだろうな”と推測して、先回りをして行動する。そして、その予想が合っていたのかどうかをどこかのタイミングで【答え合わせ】をする事で、自分の感覚・感性を研ぎ澄ましていく。その繰り返しで、やっと少しずつ<コミュニケーション>の本質が見えてくるのではないでしょうか。

 

そんな事をあれこれ考えてみると、就職活動における面接の場なんて、お互いがばかし合いですね。就活生は少しでも自分をよく見せようと誇張した表現で自己PRをして、企業側も自社に都合の悪い真実は極力表に出さずに面接を進めていく。本音を差し挟む余地なんてほんの少ししかないように感じてしまいます。その隙間で滲み出る“本音”こそが、いいマッチングのためには必要不可欠ではあるのですが・・・。