手技費
今月のローテーションはSports Medicineである。
ただし研修3年目になると外来日が週2日さらには当直日などもあるため、そこまで専念してSports Medicineの勉強ができないのが不満だ。帰宅後に教科書を開いて、解剖の復習などを含めて、勉強しなくてはならない。
プライマリケアの外来では2割~3割の患者が整形外科に関連する訴えで来院する。正直、関節などの診察にはさほど自信がないので最近必死に整形のテキストなどを読んでいる。
関節内ステロイド注入は学ばなくてはならない手技の一つである。もちろん患者さんのためになるのだが、こちらにとっても収入源となるため、最近よく話題になる。他の手技に比べ、短時間でそれに見合った収入を得ることができる。以下が外来での手技費に関する比較表である。
Procedure | CPT code | Medicare reimbursement* | Estimated physician time (minutes) | Initial cost of equipment | Reimbursement per hour (not including nursing or overhead costs) |
Flexible sigmoidoscopy | 45330 | $103 | 20-30** | $3,000-$7,000 | $206-$309 |
Colposcopy | 57452 | $120 | 20-25** | $3,000-$5,000 | $288-$360 |
Colposcopy with biopsy | 57455 | $148 | 25-30** | $3,000-$5,000 | $296-$355 |
Exercise treadmill | 93015 | $103 | 20-30** | $5,000-$10,000 | $206-$309 |
Epidermal shave biopsy <= 0.5 cm | 11300 | $55 | 10-15 | Supplies only | $220-$330 |
Excisional biopsy <= 0.5 cm | 11400 | $108 | 20-30** | Supplies only | $216-$324 |
Joint injection, small joint (e.g., finger, toe) | 20600*** | $50 | 5 | Supplies only | $600 |
Joint injection, medium joint (e.g., elbow, wrist) | 20605*** | $55 | 5 | Supplies only | $660 |
Joint injection, large joint (e.g., shoulder, knee, hip) | 20610*** | $67 | 5 | Supplies only |
本日は午前は自分の外来であったが、午後は整形外科の外来にて見学。肩の疾患を中心として、20症例近く見ることができた。
5時前に帰宅できたのにも関わらず、なかなか内容の濃い一日だった。
困った同僚
今日も同僚のTimとカフェでお茶をしてきた。彼はケニア出身のとても大柄な黒人だ。けっこうプログラムでは問題児なのだが、なんとも憎めないアフリカ人独特の人柄の持ち主であり、私のよき親友である。
彼は、年末にノースダコタ州のとある病院でインタビューしてきたというのだ。問題なのは、彼は既に就職先が決まっていて、10月の時点で、ウィスコンシン州の病院との契約を済ませているはずだ。
給料がとてもいいと聞いたからちょっと見てきたのだという。そして面接し、病院やその地域の見学をした結果、このノースダコタの病院の方がいいというではないか。給料がよく、年棒15万ドルの上、契約と同時にボーナスとして5万ドルでるらしい。それ以外にも引越し代や弁護士代など色々でるという。病院も新設で最新の設備が整っているらしい。またここで働いている医者らはなかなか立派な家に住んでいるらしく、それも気に入ったらしい。ウィスコンシンの病院周辺には、安っぽい家しかないんだとぼやいている。
既にサインした契約を破棄できるかどうか弁護士と今週中にでも相談するらしい。日本ではとても考えられないことではあるが、アメリカというかアフリカでは普通なのだろうか?
また彼の交渉術もすごい。ミネソタ州の病院で面接した際は、年棒13万ドルという提示額に対して“$150,000 NOT A PENNY LESS!” と返答している。私にはこんな直球勝負に出る勇気はない。しかもこの数週間後には病院側も折れたらしい。
まねできるかは別として、彼のハングリー精神みたいなところをちょっとは見習わなければと思うことがしばしばある。
研修医必需品
今回は研修医の必需品について書こうと思う。今年のマッチを目指している人はまだ皆インタビュー中だと思うが、無事マッチできたらレジデンシーサバイバルのためにも以下の本・ソフトをお勧めする。
Family Medicine 2006: Family Medicine (Current Clinical Strategies)
この本は病棟業務の際は常に持ち歩いている。新患を入院させるときのオーダー例が疾患ごとに書いてある。小児科もカバーされている。
The Washington Manual Internship Survival Guide Second Edition
基本的な内容のものではあるが、当直中に対応しなければいけない吐き気・発熱や痛みなどの対応に関する記載がある。きっと1年目の当直中に役立つであろう。
The Sanford Guide to Antimicrobial Therapy 2006
Tarascon Pocket Pharmacopoeia, 2006
PEPID PCP, Primary Care Plus Ambulatory and Hospital Care
これはPDA用ソフトである。すばらしいので是非とも一度試していただきたい。必要な情報はほとんどすべてある。
2300の疾患をカバーし、薬剤は6000以上。さらには解剖図などもあり万能である。