アメリカ家庭医療(ファミプラ)、臨床留学通信 -5ページ目
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日本のテレビ


アメリカに来てからは、やはり気になるのが日本のテレビだ。テレビっ子の自分としては、なんとか日本のお笑い番組などが見たく、番組をビデオやDVDに録画して送ってもらっていた。最近ではYouTubeで色々見れるのでこれにはまっていた。

そこになんと朗報が!!


SkypeTV

http://www.novac.co.jp/products/hardware/vp-skype/nv-lf2000/


NOVAC社のどこでもTV for Skypeを使えば、アメリカからでもSkypeのビデオ通話より日本のテレビが見れるという仕組みだ。

視聴テストページで確かに日本のテレビが見れたので、早速Amazonよりこれをを購入した。


2日後に配送されたらしく、日本にいる家族にこれをとりつけてもらった。見事写るではないか!!感動!!

画像の乱れもほとんどない。


唯一の問題点は、当然生中継になるわけで、ゴールデン時間の番組を見るには早起きしなければならないということ。毎晩寝る前に笑っていいともなどは見れるだろうが。。。あと日本のPCの電源がついていて、Skypeも起動していなければつなげることはできない。


それにしても日本のテレビが見れるのは、うれしいことである。これからはがんばって毎朝早起きしよう!!




アメリカの医師の年収、日米比較

今年は研修3年目つまりシニア(最上級)レジデントであり、残り半年ちょっとでこの研修プログラムを卒業し、晴れて一人前の家庭医(専門医)となる。

同期のレジデントと話すと、最近の話題は常に就職活動に関するものである。日本と愕然に差を感じたのが、年収などお金に関する話ばかりするという点。やはり報酬の少ない病院・クリニックには皆全く興味を示さない。

私は日本に帰国しようかなど悩んだのだが、研修3年間だけでは十分に家庭医療のことを理解できていないだろうと考え、就職活動をアメリカにて行うことにした。

医学部6年次にクラスメイト達が就職活動していた際は、給料に関する話などほとんど記憶がない。逆に病院ブランド志向が強く、聖路加、亀田や虎ノ門などの有名病院に人気が集まっていた。こういった病院の時給は明らかにコンビニ店員並みなのに。

そこで多少気になるので調べてみると平均年収は日本の場合、開業医が2800万円程度であるのに対して、勤務医は1200万円程度にすぎない。自分と同期の卒後3年目は、初期研修を既に終えているため、バイトを含めるとまだ研修医身分の私の1.5倍近くの年収700~800万円は稼いでいる。当然、日本では年功序列で、卒後年数によって給料も上がっていく。

アメリカは別に開業医・勤務医に収入差が大差あるわけではなく、診療科によって収入は大幅に変わる。卒後年数による差は日本ほどにはないようである。基本的には外科系のほうが内科系より高収入である。ある調査では、家庭医が平均17万ドルに対して産婦人科医27万ドル、一般外科31万ドル、消化器内科34万ドル、循環器内科36万ドル、心臓胸部・外科47万ドルと明らかに専門性のある診療科の方が高収入。ただし実際にも外科医や循環器内科医らは、プライマリケアを担う家庭医や一般小児科医よりはだいぶ忙しそうである。

http://www.cejkasearch.com/compensation/amga_physician_compensation_survey.htm

私の指導医の先生達は、湖沿いのなかなかりっぱな家に住んでいる人もいるが、胸部外科医などはなんともうらやましい大豪邸に住んでいる。



総じて研修後は開業しない限り、アメリカの方が、待遇がいいようである。アメリカの医師は、家族との時間を重視するめ、日本の医師らほど病院にいることはないし、決してあんなには働いていないというのに。どこかで勤務医の年収はフジテレビの社員の年収より低いと読んでがっかりした記憶がある。産婦人科医不足が最近よく報じられているが、アメリカ的な視点から見ればそんなの当たり前である。アメリカならあんな労働条件でしかも安月給では、産婦人科は絶滅するであろう。

家庭医療って何?

「家庭医療(Family Practice またはFamily Medicine」とはまだ日本では聞き慣れないものかもしれない。ここアメリカでは1960年代後半より発達し、最も新しい分野のひとつではあるのものの、内科や小児科同様独立した専門分野である。
家庭医療では性別・年齢・臓器を問わず、内科全般、小児科・婦人科全般はもちろんのこと、出産の取り上げやまた皮膚・耳・鼻・目・精神などに関する病気の治療も行い、とても幅広い診療を行う。「ゆりかごから墓場まで」という言葉がまさに家庭医療の診療の幅の広さを表すかと思う。


Drコトーってドラマが今なかなか人気のようだが、きちんとドラマを見たわけでもないが、まさにあんな感じの医師を目指すのである。外来診療、訪問診療、入院治療またはお産の取り上げまでも行うが、あそこまでなんでもオペをしてしまう家庭医は実際にはいないだろう。


そんななんでもできる医師に憧れて、大学医学部卒業と同時に日本を飛び出して、きちんとしたトレーニングの確立したアメリカにて臨床研修を開始したのである。


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