
携帯が鳴った。見た事の無い番号だ。
切れもせずにづっと呼び続けている。
誰か携帯を替えたのかと思い取ってみた。
聞いた事の無い声の女の子が、
周囲がビックリするのではと、
こっちが心配するほどの声で、
ギャーギャーと叫び続ける。
「ねぇ、どうして出ないのよ!
相変わらずルーズねっ!
あっ、久しぶり、ゆうこだけど。
声でわかるでしょ!
もう最近・・・・・・・・・
それでね・・・・・・・・・」
マシンガンのようにまくしたててから、
疲れたのだろうか突然返答を求めた。
「ねぇ!さっきから何黙ってんの!」
どうやら聞く耳も有る事は有るらしい。
「あの、私はあなたの事が、
誰なのかわからないのですが。
何処かでお会いした事が有りますか?」
こっちが全ての質問を発する前に
彼女は素っ頓狂な声で又叫んだ。
「えっ?なに?きぁ、あんた誰?
あーっ、もしかして私間違えた?!」
叫び声と共に来た突然の電話は、
こっちの疑問を晴らす暇もくれずに
叫び声と共に突然切れた。
私はこの番号にして3年以上になる。
どうやったら間違えるのかの答えは、
彼女しかわからないだろう。
私はCDプレイヤーから
エリック・カルメンのベストを抜いて、
キャラヴァンを聴く事にした。
For girls who grow plump in the night
「夜ごと太る女のために」
どこかにお住まいのゆうこさん、
あなたにプレゼントしますよ。
