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ここは音楽のBlogでした。実際には節操無く何でも有りましたが、アメブロと相性が悪いようなので、他に書く事にしました。出来ればそちらを、よろしくお願いします。


VOL.3 / Lee Morgan

Lee Morgan, tp; Gigi Gryce, as, fl; Benny Golson, ts;
Wynton Kelly, p; Paul Chambers, b; Charlie Persip, ds;

1.Domingo (Golson) 2.Hasaan's Dream (Golson)
3.I Remember Clifford (Golson)
4.Mesabi Chant (Golson) 5.Tip Toeing (Golson)

Recorded at the New Jersey
on March 24, 1957
Blue Note 1557


JAZZは色々と研究され発掘される事の多いジャンルだ。
最近は他のジャンルでも同じ傾向がみられ
ボーダーレスは訳のわからないジャンル分けだけでなく、
その扱われ方にも表れている。
とても良い傾向ではないかと思うが、
実際には新録音に人を惹き付ける魅力が無くなっていると言う
現実をつき付けられている事を忘れてはいけないとも思う。

あまりにも研究されたが上に弊害も多いのが事実だ。
音楽自体よりも文章で書かれた物を信じる輩が多過ぎる。
お陰で「マイルスの方が偉大だ」だとか、
「テクニックではブラウニーが一番」だとか言う事に
夢中になっている連中が多過ぎるために
音楽として純粋に楽しもうと思う人を拒絶する傾向にある。
他の人を否定する事が
自分の存在をアピールする事になる社会傾向は、
全くつまらない世の中だとしか言えない。



Lee MorganのBlue Noteでの3作目は、
ブラウニーの親友でありモーガンとも旧知の仲だったゴルソンが、
音楽総監督として前作以上に全面的に手をつけている為に
特別な意味を感じてしまうのは私だけではない筈だ。

5曲のうち2曲にHasaan’s Dream, Domingo,と付けられている事から
推測出来るようにこの頃のゴルソンは異文化への興味が有ったようだ。
彼が自分を置いた位置が音楽監督であり前作では演奏をせず、
このアルバムでもライオンの要請から演奏したのではと考えると
全5曲を自作だけにした事は、
Morganが18歳と言う若さだったと言うことだけではなく、
I Remember Cliffordの初演を録音する事に特別な感情が有り
普通のアルバムに終わらせたくなかったという気持ちが、
このアルバムの製作時に働いたのではないかと邪推してしまう。
そして、その気持ちに応え様としたMorganが、
この名演を生み出したと勝手に推測をしてしまう。

I Remember Cliffordだけでなく
5曲全てが楽しめるアルバムに仕上がっているが、
ゴルソンの異国趣味は、彼らの心のこもった名演の為に
逆にテーマとして扱われているだけの気もする。
他の演奏家にはそれ程の異国趣味はなかったのだろう。
ただ、その温度差がここでは良い形に表れている。
新鮮なテーマが彼らに普段の慣れ親しんだ
手先でのプレー以上のものを発揮させているように感じる。
本当に気持ちの良い演奏の詰まったアルバムだ。

このアルバムも安い価格の物が日本盤で出ています。
これくらいの価格なら十二分に満足出来る演奏です。


アーティスト: リー・モーガン, ベニー・ゴルソン, ジジ・グライス, ウィントン・ケリー, ポール・チェンバース, チャーリー・パーシップ
タイトル: リー・モーガン(3)