UNA MAS / Kenny Dorham [BLP-4163]
KENNY DORHAM, trmpet; JOE HENDERSON, tener sax; HERBIE HANCOCK, piano;
BUTCH WARREN, bass; ANTHONY WILIAMS, drums;
Recorded on April 1, 1963
ここ2週間ほどの間に良く聴くのがKenny DorhamのUNA MAS。
1963年のエイプリル・フールに録音されました。
演奏は嘘も冗談も抜き。4月の木漏れ日を想像させます。
今日のような秋の良く晴れた日にもピッタリと言う感じがします。
UNA MASはスペイン語ですね。
英語にすると、って言うかジャケにはOne More Timeと記されている。
日本では発売当時とても人気が有り
JAZZ喫茶のリクエストではダントツだったと読んだ事があります。
発売当時はアナログでは3曲での発表だったがCDでは4曲になっているのですが、
オリジナル・アルバムでの全曲で有るその3曲はドーハムが作った曲で、
追加された曲がミュージカル「キャメロット」の挿入歌として大ヒットした、
マイ・フェア・レディの作者ラーナー&ロウの作品です。
実はこれが中々の問題ではないかと思ったりするのです。
1曲目はアルバムタイトルのUna Masで、
明らかにその頃流行していたラテン音楽(ブラジル)を意識した作りの曲。
2曲目が影響はあまり感じないが曲の勢いと言うかノリが近い曲。
そう言えばラテン・アメリカではブラジルだけポルトガル語で他の国はスペイン語です。
Una masってスペイン語じゃ・・・
で3曲目はSao Paoloと名付けられているようにBrasilのイメージだろう。
始めは何となく異国情緒を感じさせるフレーズだったりするのだが、
進むにつれ普通のノリの良い4ビート・ジャズになっていく曲だ。
おまけにそのあたりからとても感じが良くなる(笑)。
ジョー・ヘンダーソンのソロなんかメチャ私の好みのノリとフレーズ。
(彼にとって、この録音がデビューだとか)
ハービーのノリも一段と良くなっていく。
本当ならアルバム全体がLatin音楽の刺激を受けたものに感じるはずだった。
ところが4曲目に追加されたバラッドが普通の美しい曲。
とても綺麗な曲だ。
普通に考えれば長さ的にアルバムに入らなかったからだろうと思ってしまう。
で、CDは沢山入るから念願のカップリング?
イヤイヤ駄目なのだよ、それだけじゃ(笑)。
ライオンが未発表にしたのは、
長さ的にアルバムに入らなかったというだけじゃないと思う。
やはりこのアルバムに入れる曲としては失敗作なんだ。
この曲のせいでアルバム全体のシルエットがぼやけてしまった。
しかし曲自体を抜き出せば、素晴らしい。
今までのドーハムに一番近いタイプの曲かもしれない。
悔しいが聴けて良かった(笑)。
もしかしたら4曲目が入って全体のシルエットがぼやけたせいで
私は飽きもせず毎日毎日聴くことが出来たのかもしれない。
と言う事はレコード会社に上手いことやられたってわけ?