落下の王国のすべて The Fallmania

落下の王国のすべて The Fallmania

2008年に公開されたターセム監督作品「落下の王国」について語るブログです。
ターセム監督、石岡瑛子女史、リー・ペイス、カティンカ・ウンタールも。

ターセム監督作品「落下の王国」について語るブログです。
2008年にこの作品が公開されてから「落下の王国<The FALL>」マニアさんのためのブログをやってきましたが、ヤプログのサービス終了とともにhatenaへ引っ越し、今回hatenaブログ(有料)からamebaブログ(無料)に移行し、記録としてまとめて書き直しています。



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先日のEテレ2020年秋

『ベートーベン250 開幕特番「今こそベートーベン!」』

の稲垣吾郎さんを観て
いまごろ思い出した。
 
このかたは昔、
映画紹介の番組をお持ちで
その番組で「コトイチ」(今年のナンバーワン)
として「落下の王国」を挙げたんでした。
 
繋がっていますね、
ベートーベンを演じていらっしゃる。
 
Eテレでの
このかたの説明が明瞭で
すごくカッコよかったんでした。

 

リーに♡の手紙を渡すカティンカ。

 

とにかくカティンカはリーが大好き。

 

石岡女史が「カティンカはリーに惚れ込んだ」

って形容なさっている。

 

「惚れ込む」ってね~

 

 

それで、ターセムはそう見えないように、

 

映画が危険な方向に向かわないように、

 

意図して、

 

カティンカがリーに惚れ込んでいる場面を

カットした。

 

 

ノー!ノー!ノー!ノー!

インド人の死の話が終わると、

アレキサンドリアがノー!を何回も繰り返し、

ロイの話を泣いて遮る。


ロイのストーリーへのクレームのように聞こえるが、

そうではない。

<黒山賊=ロイのテーマ旋律はアレキサンダー大王と同じ>

ターセムはオペラのようにこの映画を作っているので、

登場人物たちにはそれぞれ旋律がある。


そのテーマ旋律が鳴ると、その人物は死ぬ、

というのが「落下の王国」のお約束。

この場面のバックに流れている音楽は、

物語の初めの頃に流れたアレキサンダー大王の

テーマ旋律であるため、

アレキサンドリアは次に死ぬのは黒山賊であることを察知し、

それを恐れてロイの話を止めさせる。

マキシーンさんご夫妻が訪問した際、

撮影したNYの瑛子様の部屋

 

それぞれのプロジェクトに白い箱

 

部屋は

カーネギーホールの隣

高層ビルの70階。

あれやらこれやらのビルが下に見える。

進行する仕事が混じらないようデスクは二つ。

 

 

何から何まで白い。

 

高層の白い部屋はノイズがない、

とのこと。

 

NHKの取材時は

オスカー像も白いキャビネットから出して

見せてくださったですね。

 

同室のウォルト。

 

ウォルトに

ロイに

おじいさん、

この3人はどこに入院しているのか?

 

ロイは自殺願望がある、

おじいさんはたぶんアタマオカシイ、

ウォルトはもしかしてDV?

 

というわけで、

この3人は撮影場所ピッタリの

精神病院に入院中?


当初の脚本では、

ウォルトがオウディアス役の予定だった。

ところが、

ターセムの恋人が去るというアクシデントが起こり、

ターセムがそれをストーリーに盛り込んだために、

ウォルトの役柄が小さくなる。

「オウディアスって本当に悪い人?」

とアレキサンドリアが尋ねる。

 

ここのセリフはターセムの良心でしょうか?

オウディアス悪くないです。

魂の救済を描く「落下の王国」に憎しみは似合わない。

 

なのになのに、

最後はオウディアスには不幸が待ち受けている。

ターセムってほんとうにもう。

昔のレントゲン技師のスタイルから

衛兵のコスチュームが作られた。

 

石岡女史は20ぐらいのプランを考えて、

ターセムが最終的に選び出した。

 

結構キュートなんだな〜このスタイル

鳴き声は犬。
ヒヒヒ〜と笑ったり、

ワンワンワンと追ったりする。


これを聞くと「チキチキマシン猛レース」の意地悪犬、

ケンケンを思い出してしまう。

青い街ジョードブルでの撮影は

ラジャスタンの州兵さんたちが

このコスチュームを着てご出演。

 

 

ローマ時代の古代遺跡から反転するとナミブ砂漠へ

他の砂漠も探してみたが、ここより好いところはなかった、
ってターセムはココが好きなの〜


マケドニアのアレキサンダー大王はインド遠征をしているが、

遠征は困難を極め、
結局は帰国を余儀なくされ、

その途上、大王は落命してしまう。


ペルシャのダリウス3世を下した大王でも

インド征服は成就しなかった・・・
貪欲と水の浪費のため?

ターセムはどうして「落下の王国」のヒロインの名前を

アレキサンドリアという名前にしたのかな・・・?

マケドニア→ ルーマニア→ ローマ人の国

 

このカゴ車のシーンはインド北部、
中国・パキスタンとも近いRanbinpura

ラダックで撮影された。

 

高地であるため、馬を調達するのが大変だった。

インド人役のJeetuが自分の綺麗な馬を持って来たが、

高地のため速く走ることができない。


それで、レントゲンマンのかたたちだけ、

少し小さいが足の速いモンゴル系の馬に乗り、

ほかの出演者たちはJeetuの馬に乗ることになった。

 

 

撮影に使ったカゴ車は
持ち帰るのがあまりに大変なので燃やした・・・って

 

 

 

友人が行くというのでついて行った2回目。

 

混んでいる。

長い列がずーっと続いているじゃないですか!

熱血学芸員藪前女史のパワーがみんなに届きました!

 

ここでこれ見ないと、もうチャンスありません。

だって巡回は無いんだもん。

 

大事な衣装さんたちは

それぞれの場所に戻らなくちゃいけないんだもん。

 

今回は、

前回スキップしたオランダ国立歌劇場での

指環四作のダイジェストビデオが観たくて。

 

今回は時間取りましたわ~

って3時間館内にいるとなると

混むのは当たり前。

 

これだけの衣装はもう、

世界のどこの歌劇場も作れないだろう。

 

オペラの先行きは暗いと思う。

 

つまり

いまオペラを観に、劇場に行っている高齢者は

早晩みな死んでしまう。

オペラ観に来る若い人は少ない。

席が埋められなければお金をかけられない。

 

とりあえずNYのMETは頑張っているけれども、

イギリスのロイヤルオペラは本当にしょぼいので、

期待できない。

 

だいたいロイヤルオペラは歌手だけ揃えればいいと思っているから、ドミンゴ様がトレンチコート着て、ジークムント演じる

って何、この演出!!

 

でも無い袖は振れないの。

 

歌手に高額のギャラ払ったら、

舞台しょぼいのは当たり前。

ヤダヤダ。

 

だから

オランダ国立歌劇場は頑張っている、と感動してしまう。

瑛子様の衣装で演じられる指環はスゴイ。

 

*************

 

で、地下のレストラン「100本のスプーン」で昼ご飯。

ここはいつでも混んでいるので予約していくのがエエです。

 

オシャレなだけじゃなくて

美味しい。