1983年全米1位(Men At Work の "Down Under" からトップの座を奪い、Michael Jackson の "Billie Jean" に取って代わられた。また、アダルトコンテンポラリーチャートでも1位となり、ミリオンセラーを記録)、全英11位、アイルランド、オランダ、ベルギー(フランドル)、カナダ、ニュージーランドでトップ10入り。Quincy Jones 門下の Patti Austin と James Ingram がデュエットしたこの曲(作者は Rod Temperton、そしてプロデュースはもちろん Quincy)は、1982年に最初にリリースされたときは最高位73位に終わったのですが、その後、アメリカ ABC テレビの人気ソープオペラ(昼メロ)『General Hospital』で、メインキャストの一人「Luke Spencer」のテーマソング的に使用されたことで ABC テレビに問い合わせが殺到したため、急遽再リリースされて見事な大ヒットとなりました。

 

 

こちらは Kenny G と Daryl Hall によるカバー。

 

 

同じく『General Hospital』に使用されたことでヒットしたのがこちら。

 

 

1983年全米9位(アダルトコンテンポラリーチャートでは1位)。「Laura」とは、Chrisopher Cross が当時つきあっていた女性の親友で、銃乱射事件の犠牲者(流れ弾が胸に命中して死亡)となった女性の名前で、そもそも『General Hospital』とは何の関係もなかったのですが、件の Luke Spencer の行方不明となった妻の名前が Laura であったことからドラマで使用され、ついにはシングルとしてリリースされてヒットするという、"Baby, Come To Me" と同じ経緯を辿りました。なお、ABC テレビは、Christopher Cross に無断でこの曲を使用したばかりでなく、使用料も払っていないとのこと(ひでー話だな)。

 

ところで、"Baby, Come To Me" には、Michael McDonald がバックボーカルとして参加していますが、周知のとおり、彼は James Ingram とデュエットしています。

 

 

1984年全米19位となり、85年のグラミー賞で最優秀R&Bパフォーマンス賞(デュオ/グループ)を受賞。コーラスの「Yah-mo be there~♪』に続く「up and over」というレスポンスが「ハッケヨイ」と聞こえる空耳でもおなじみですね(笑)。

 

James Ingram は、この曲のほかに、Linda Ronstadt とデュエットした "Somewhere Out There"(1986年全米2位)や "I Don't Have The Heart"(1990年全米1位)をはじめとして多くのヒット曲があるのに対し、Patti Austin は "Baby, Come To Me" が唯一の全米トップ40ヒットなので、「一発屋」ということになるのでしょうが、日本ではこちらもおなじみでしょう。

 

 

アド街じゃん(笑)。