Paul が1968年にスコットランドの農場で書いた曲で、彼のライヴでは定番となっています。2013年の日本公演の際にも語っていたように、当時のアメリカの公民権運動(特にリトルロック事件)に思いを致して、黒人の地位向上を応援しようとして作ったとのこと(「bird」とは「girl」の比喩で、「blackbird」とは「black girl」のことだと述べている)。また、ギターの伴奏は、バッハの『ホ短調ブーレ』にインスパイアされたもので、Paul と George は10代のころギターの腕前をひけらかそうと、『ブーレ』を練習していたそうです。なお、「blackbird」とは、ツグミ科のクロウタドリのことで、「黒鳥」ではありません(念のため)。

 

こちらは2009年のニューヨークでのライヴパフォーマンス。

 

 

Paul の詩集のタイトルは『Blackbird Singing』。

 

 

カバーは数多くありますが、ハーモニーが美しいこちらを。

 

 

女性はこちら。

 

 

オリジナルよりロックしてるじゃん、と思ったら、Lee Ritenour、Steve Porcaro、Jeff Porcaro、David Paich、David Hungate といった錚々たる面々がバックを固めています。

 

インストは何といっても Jaco(ハーモニカは Toots Thielemans)。

 

 

そしてまたしてもパイプオルガンによるカバー。

 

 

最後は Brad Mehldau。

 

 

Brad Mehldau が Beatles ファンかどうかは存じませんが、彼はこの曲のほかにも "Dear Prudence" "Mother Nature's Son" "Martha My Dear" "She's Leaving Home" "And I Love Her" 等 Beatles ナンバーを結構取り上げています。なお、15年ほど前にブルーノート東京でこの人のライヴを聴いたのですが、そのとき Beatles ナンバーを演奏したかどうかは憶えていません(どうでもいいけど、隣のボックス席に葉加瀬太郎・高田万由子夫妻がいたのは憶えてます(笑))。