1972年全米5位(ミリオンセラーを記録)、カナダで5位となった Raspberries 最大のヒットです。ブリッジのパートでの「Come on」というフレーズのリフレインは、Beatles の "Please Please Me" に影響されたもののようですが、それだけでなく、Eric Carmen によると、Rolling Stones がエド・サリヴァン・ショーに出演して "Let's Spend The Night Together" を演奏した際、「the night」を「some time」に変えて歌わされたことにインスパイアされてこの曲を書いたとのことで、「若い子たちにもすぐにわかる、明らかにセクシャルな歌詞を書きたかったんだ」と述べています。その言葉どおり、内容は、女子の方から男子に、「行けるところまでいっちゃおうよ」と誘いかけるもので、そのキワドイ内容にびびったBBCはこの曲を放送禁止にしています(そのため、イギリスではヒットしなかった・・・もっとも、Raspberries はイギリスでは全然ダメだったんだけど)。

 

 

2007年のパフォーマンスも。

 

 

グレイト!

 

ところで、1984年のアルバム "Eric Carmen" に収録されているこちらの曲。

 

 

これって、"Go All The Way" のパクリ? もとい、焼き直し? 曲の構成と内容からしてどう考えても続編のように思われるのに、両者の関係に触れた文章を見たことがなくて、30年以上悩まされていたのですが、今回この記事を書き直すにあたって少々調べたところでは、どうやらゲフィンレコードの要請で "Go All The Way" を改作したということのようです。

 

ちなみに、KISS の Paul Stanley によると、 "Deuce" のイントロのリフは "Go All The Way" にインスパイアされたものなのだとか(曰く「おれたちは "Go All The Way" のパチモンを作ろうとしたんだ」)。

 

 

なお、John Lennon は Raspberries のことがお気に入りだったのか、こんな写真が残されています(ちょっとわかりにくいが、彼が着ているシャツの胸に「RASPBERRIES」と書かれている)。

 

 

Eric Carmen の facebook (こちら)より。