1970年全英2位、全米9位。さらにオランダ、アイルランド、ニュージーランドで1位、西ドイツ、オーストリア、カナダで2位、ベルギー、スイス、オーストラリアでトップ10入りするなど、世界的な大ヒットとなりました。作者の Ray Davies によると、この曲は、Kinks のマネージャーが、パリでドラァグクイーンと一晩踊りあかしたという話にインスピレーションを得て書いたそうです。ところが、ドラマーの Mick Avory によると、Ray Davies は Avory が一時入り浸っていたロンドンのおかまバー(?)に招かれた際にこの曲のアイディアを得たそうで、「アイツは、おれが飲んだくれていた横でそれ("Lola")を書いたんだ」と証言しているのですが、果たして真相は如何に? さらに Ray Davies によると、この曲はヒット狙いで書いたもので、「もし "Lola" がコケてたら、おれたちは1年かそこらレコードを作り続けて、それでバラバラになってただろうな」と述べています。なお、BBCは、「Where you drink champagne and it tastes just like Coca Cola」という歌詞を理由にこの曲を放送禁止とした(BBCはNHKと同様、商品名を出すことはNG)ため、当時全米ツアー中だった Ray Davies は、ロンドンに戻って「Coca Cola」を「Cherry Cola」に変更して録り直すことを余儀なくされました。

 

 

ライヴの映像も。

 

 

こちらは「Cherry Cola」と歌ってますね。

 

そして、この人の有名なパロディ。

 

 

Weird Al Yankovic は、1980年公開の映画『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』を観て、「ヨーダ」をテーマにしたパロディを作ることを思いついたのですが、お誂え向きの曲を見つけられずにいたところ、友人から、「キンクスの『ローラ』がいいんじゃね?」というサジェスチョンをもらってこのパロディを作りました(彼曰く、「おれは大のキンクスファンだから、『ローラ』をパロるなんて、誰かから言われなきゃ思いつかなかっただろうな」)。そして、ラジオ番組で披露したところ好評を博したのですが、George Lucas と Ray Davies の許諾を得るのに時間がかかったため、レコードとして正式に発表したのは1985年となりました(当初、Kinks の楽曲を管理する出版社は許諾を拒否したが、たまたま Al Yankovic が Ray Davies と出会ったときに、なぜ許諾してくれなかったのかと尋ねたところ、Davies は「そんな話は聞いてねーぞ」となって、最終的にOKが出たとのこと。それ以来、Al Yankovic は、パロディを作るときは、可能な限り、出版社ではなく作者本人に直接許諾を求めるようになった)。ところで、以前書いたように、私は『スター・ウォーズ』には全く興味がないので、このパロディの面白さがよくわからなくて(字幕入りのものにして歌詞を見ながら聴いてみたけどやはりダメだった)、残念でなりません(←またしてもうそくさい(笑))。